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4件
凶宅
著者 著者:三津田 信三
山の中腹に建つ家に引っ越してきた、小学四年生の日々乃翔太。周りの家がどれも未完成でうち棄てられていることに厭な感覚を抱くと、暮らし始めて数日後、幼い妹が妙なことを口にする。この山に棲んでいるモノが、部屋に来たというのだ。それ以降、翔太は家の中で真っ黒な影を目撃するようになる。怪異から逃れるため、過去になにが起きたかを調べ始めた翔太は、前の住人の残した忌まわしい日記を見つけ――。“最凶”の家ホラー。
凶宅
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2017/12/23 05:21
最後の一行に震える
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
読みやすくてスラスラ読めるけれど、結局3時間ほどかかったかな。三津田ホラーお決まりの「忌み家」「忌み村」で、何か得体の知れない怖いものに追いかけられる恐怖で、とにかく早く解決してくれ!と一気読みしてしまう。
ホッとしたのもつかの間な最後の一行に絶望。
凶宅
2021/01/03 11:56
期待してただけに残念
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
三津田さん得意の不気味な家もの。田舎の曰く付きの家に家族で引っ越してきた翔太。この家には何かあると感じ調べていくうちに、と雰囲気はすごく良かったのですが、単に怖い家だっただけなのが残念。終盤も単なる家の中でのドタバタに終わり、後味も良くなくて、期待しただけになんだか少し残念な作品でした。
2019/06/08 18:31
こんな小四がいるものだろうか?
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投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題の通り。
主人公の翔太(十歳)の目線で書いているのに、地の文の書き分けが微妙過ぎる。そこさえ忘れられれば充分に楽しめる。
都下から奈良のど田舎へ引っ越すハメになった翔太一家。
道すがら不穏な気配を感じつつも、そこまで明瞭に書けながら周囲に伝達する術を持たない。
薄暗く不気味な邸宅、正気を失った人物たち、謎の存在に追われ辛うじて魔手から逃げ切る。
この当たりの展開は息を飲む展開なのだが、どうにも全体を俯瞰するとバランスが悪い。
どことなく怪異と物の怪の類も他作と同様の黒い粘菌質で、意外に紋切り型である。
終盤で翔太の家族に襲い掛かる惨たらしい事件。
そこに接しながら、平静さを失わずにいる翔太は尋常でない精神の持ち主なのか、すでに頭がおかしいのか。
妹の身を案じてはいるものの、大の大人でも精神の平衡を崩して錯乱・自我崩壊しておかしくない状況である。
ひょっとすると翔太そのものが人でない存在であり元凶でもあったのか…。