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4件
若草物語
著者 著者:L・M・オルコット , 訳者:吉田 勝江
時は十九世紀半ば、アメリカの片田舎に、戦地に赴いた父の不在を預かる優しい母と、四姉妹の一家があった。美しく聡明な長女メグ、奔放で空想好きな次女ジョー、内気で優しい三女ベス、愛らしく夢見がちな四女エイミー。貧しいけれど仲睦まじく幸せに暮らすこの四姉妹が、様々な困難にあいながらも、個性を輝かせ、大人の女性に成長してゆくさまを、美しい絵巻のように描き出した、オルコット女史の自伝的傑作小説。
第四 若草物語
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2017/08/18 11:30
続編
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぺろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
若草物語は子供の頃から何度も読み返した作品ですが続編があるとは知りませんでした。4姉妹のその後が書かれています。大人になってまた続編に出会えて読むことが出来たので良かったです。
2024/10/29 15:26
四姉妹の生活
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
南北戦争の時代に、貧しくとも心豊かな四姉妹一家とご近所さんたちの生活模様を描く。
戦時下という凄惨な局面から離れた土地に流れる緩やかな時間、今とは違う価値観や言葉遣いなど、興味深い点は多い。しかし、物語の流れは今一つピンと来ないなあ……。アメリカ小説のビートには相変わらず乗れない。描写は目が滑るし、やれ誰それ誰それと人物を理解させる前にじゃんじゃん投入されて何が何だかわからなくなってしまった。
女の子だったら共感できる点が多いのだろうか。
若草物語 改版 続
2022/01/15 17:28
続篇が三つもあるなんてちっとも知らなかった「若草物語」
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:永遠のチャレンジャー - この投稿者のレビュー一覧を見る
児童文学の名作「若草物語」(Little Women)に三つも続篇があって、全四部作を成すことを私はつい最近知った。キャサリン・ヘプバーンやジューン・アリソンが次女Joeを演じた映画作品しか観ていないので、原作小説もきっと新進小説家Joeの不器用な恋愛成就を暗示して幕引きだと思っていたのだ。
上背のあるK.ヘプバーンのJoeは原作に忠実だが、ガラッパチなお喋りで周囲を魅了するJ.アリソン扮する朗らかなJoeも印象深い。1949年版映画では四姉妹は勿論、キャスト全員が魅力的だ。とりわけ、華奢で物静かな三女Bethを演じたマーガレット・オブライエンは嵌まり役だ。
第二部にあたる本書の第十七章「死の影の谷」は、涙なしには読めない。
「彼女はあとへ残していくひとたちのために、その生活をますます楽しいものにしようと、できるだけのことをしていた(略)。」「虚弱な肉体がこわされていくにつれ、ベスの魂は強くなってきた」。聖書の慰めの言葉や静かな祈りと大好きな音楽。信仰に拠り処を得たこの佳人は、強靭な精神の持ち主だった。
他者への奉仕を己の喜びとした「妹の生涯の美しさを、いまさらのように認識した」次姉ら家族は、「愛の不滅を信ずることこそ、幸福な慰めであることを感じ」「長い眠り」で「ベスがついに安らかになったことを神に謝した。」「死は恐怖にみちた妖怪ではなくて、やさしい天使であった」。死を迎え入れた乙女は、天上の座に昇った。
地上の姉妹たちは守護神ベスに恥じぬように、「貧乏というものは、それを越えて生きている人々に心の豊かさを与え、真にねんごろな人々の心に通ずるパスポートにもなる」ことを善き伴侶と子供たちに教え教えられる関係を築く。
少年学校を開いたプラムフィールドに父母、姉妹、その家族らが一堂に会するりんご摘みは、とても長閑で楽しそうだ。集った中に同じ名前の幼子が居ることを知ったら、空から皆を見護ってきた亡き伯母のベスもにっこり微笑んだに違いない。