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2件
象の墓場
著者 楡 周平
1992年、世界最大のフィルム会社ソアラの日本法人に勤務する最上栄介は、デジタル製品の販売戦略担当を命じられる。銀塩フィルム全盛の時代、最上は半信半疑のままデジタル製品の売り込みを模索するが、その奮闘を凌駕する速さで、写真業界にデジタル化の波が押し寄せる。技術の進歩によって駆逐される産業と超優良企業の転落を、圧倒的臨場感で描き出す。
象の墓場
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象の墓場
2016/03/15 12:36
企業小説としての面白さ抜群!!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のりちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
企業の一生、盛衰ってこういうことなんだなあとよく判る作品。
でもなかなか先を見通すなんてこと出来ないのが人間なんだよね。
象の墓場
2017/02/10 11:16
企業の生き残り戦略
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:touch - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は学生の時(40年ほど前)、カメラに凝っていた。
フィルムの時代だ。
その頃、コダックと富士フィルムが全盛で、個人的にはコダックのポジフィルムである「コダクローム64」を愛用していた。
その後、デジタル化の波がやってきて、富士フィルムはナノテク関連で再成長したが、写真にこだわったコダックは衰退していった。
本書は、そのコダックが(本文には、コダックとは明記されていないが)、どのように衰退していったのか、社員の目を通して描かれている。
あの頃、コダックは、あんなことになっていたんだ。世の中の波を読み違えると、大企業と言えどもこうなってしまうんだという示唆に富んだ作品。
物語は面白いが、ちょっと長いのが難。