- みんなの評価
4件
萩尾望都がいる
著者 長山靖生
『ポーの一族』『トーマの心臓』『11人いる!』『イグアナの娘』…1949年生まれの萩尾望都。革新的な少女漫画家の中で常に筆頭に挙げられ、時代の先端で新たな表現を切り拓いてきた。美しく繊細な少年少女の描き手であると共にSF作家であり、ジェンダー、多様性、親子関係等について理想を更新させ続けた表現者だ。作品の鑑賞と活躍の軌跡、また小松左京や橋本治を始め「誰がどう論評してきたか」を通し魅力を存分に伝える。
萩尾望都がいる
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
萩尾望都がいる
2022/08/06 17:09
神の子
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
恥ずかしながら最近になって古典という位置付けの少女漫画を読み始めた。
そこで手に取ったのがこの一冊。
橋本治や大塚英二の萩尾望都論の妙な偏りが気になる。
斜に構えた見方をしないと少女漫画を語れなかったののかもしれない。
大泉サロン時代の仲間との亀裂
増山氏の美学と嗜好をありのまま吸収し我が物にした竹宮氏とその世界に疑問を持った萩尾氏の違いが出たのかも。
彼女らの導き手だった増山氏にとって竹宮氏は愛弟子であり同盟者、萩尾氏は言うことを聞かない反逆者だったとしたら。
そして竹宮氏は萩尾氏に強烈な劣等感を持っていた。
萩尾氏からすれば「増山さんは元々私の友達だったのに!」
……この泥沼。彼女たちが創作を放棄しなかった事は奇跡と言っていい。
萩尾氏とご両親の断絶エピソードは読んでいて辛い。
ご両親は自分たちの娘が天才であること、神の子の父母であることを最後まで理解できなかった。
愛はあるがわかりあえない残酷は萩尾作品の底に深く流れている。
これが余計悲しい。
萩尾望都がいる
2022/11/04 14:01
「11人いる!」大好き
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
SFの漫画で何が好きかと問われて、まず思い出すのが「ポーの一族」「11人いる!」「イグアナの娘」「地球へ」、あれ~4作品中3作品が萩尾氏の作品で、「地球へ」だけは竹宮恵子氏の作品だけど、彼女も24年組だあ。この作品をリアルタイムで読めた私は幸せものです
萩尾望都がいる
2022/11/02 12:57
ネタバレ注意
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヤマキヨ - この投稿者のレビュー一覧を見る
筆者の萩尾作品への思い入れが詰まった一冊です。初版初刷りから間をおかずに二刷が出ているのもすごいところ。
これまで自分が読んできた萩尾氏の作品が、本書の中で次々浮かんできます。ただ、全容ではないとはいえ、けっこう詳しいあらすじも書かれています。まだ読んでいない作品がある場合はネタバレ注意です。そのため、後半の最近の作品を取り上げている章では、あらすじに関わるとことを飛ばしながらの斜め読みになりました。
本書を読んであらためて本棚の萩尾作品を読み直したくなったし、未読の作品がとっても気になり始めました。