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108件
和菓子のアン
著者 坂木 司(著)
デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めた梅本杏子(うめもときょうこ)(通称アンちゃん)は、ちょっぴり(?)太めの18歳。プロフェッショナルだけど個性的すぎる店長や同僚に囲まれる日々の中、歴史と遊び心に満ちた和菓子の奥深い魅力に目覚めていく。謎めいたお客さんたちの言動に秘められた意外な真相とは? 読めば思わず和菓子屋さんに走りたくなる、美味しいお仕事ミステリー!
アンと幸福
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和菓子のアン
2012/12/17 04:34
和菓子の奥深さを巡るミステリー!
11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Labyrinth8 - この投稿者のレビュー一覧を見る
坂木司さんの著書は初めて読ませて頂きました。
主人公のアンちゃんにすっかりなりきって、この小説の主な舞台であるデパ地下の表と裏をまるごと体験したかのようです。
和菓子には言葉遊びや季節感、まつわる物語などなど、洋菓子とはまた違った奥深さがある事が沢山書かれています。
この小説はそんな和菓子にまつわる言葉遊びや物語などを絡めながら、様々な謎を紐解いていくミステリー小説です。
謎と言ってもSFミステリーものと比べそこまでシリアスなものではありませんが、主人公のアンちゃんや椿店長、立花さんと一緒になって謎を解いていく楽しさはどこかほっこりしていて暖かいです。
本の帯に「心に残る小説」とありましたが、読後感はとても心がほっこりしてすっきりと良い気持ちになれました。
みつ屋のようなお店が日本のデパ地下のどこかにあるのかも…なんて考えてしまいます。
そして何より和菓子が食べたくて食べたくて仕方なくなります!
作中に出てくる和菓子の描写が細かく(味や食感、見た目など)どれもが美味しそうでたまりませんでした。
長くなってしまいましたが、ほっこりしたい時、ちょっと甘いものが欲しい時にはオススメの1冊です。
ずっと手元に置いて何度も読みたい大切な1冊になりました。
和菓子のアン
2012/11/17 09:27
読後は和菓子を食べたくなる
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こぶたとともに - この投稿者のレビュー一覧を見る
デパ地下の和菓子屋「みつ屋」で繰り広げられる出来事を、主人公アンちゃんの視点で描く、ほのぼの物語。
「みつ屋」を訪れる顧客にまつわる謎を解きながら、毎月の上生菓子を通じた季節感・和菓子に込められた意味・接客のエッセンス・デパ地下の熱気が小気味良く展開される。
自然と和菓子の知識を学べる工夫がなされた文体も面白い。
愛嬌たっぷりのアンちゃんや消費者心理を的確に分析する椿店長に接客されれば、お店のリピーターになること間違いなし。
続編&シリーズ化を期待してます!
アンと青春
2019/06/18 21:03
食を愛し、食を楽しみ、食を大切にする
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
デパ地下に出店している和菓子屋でバイトしている梅本杏子(きょうこ)が主人公の『和菓子のアン』の続篇が『アンと青春』。
作者は坂木司。
ウィキペディアのこの人の紹介に「お仕事系日常の謎小説」とあるのは、言い得て妙。
自分に自信が持てないアン(杏子の「杏」の読み方を変えると「あん」)が、人にいろいろたずねて、悩みながらも、和菓子に絡む謎を解いていく話です。
アンのいいところはいろいろあるけど、いちばんは、食を愛し、食を楽しみ、食を大切にするところだと思います。