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38件
楊令伝
著者 北方謙三 (著)
梁山泊炎上から三年――。宋との戦いに敗れた漢たちは各地に潜伏し、再起の秋を待ち続けていた。燕青は、梁山湖に沈められていた軍資金の銀を引き上げる。呼延灼、張青、史進は各地で流浪の軍を組織していた。青蓮寺による残党狩りが熾烈を極めるなか、梁山泊軍には「替天行道」の旗を託された男、青面獣・楊令の帰還が待ち望まれていた。漢たちの熱き志を刻む「北方水滸」の続編。
楊令伝 十五 天穹の章
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楊令伝 6 徂征の章
2012/01/24 10:00
面白い、その一言に尽きる
3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あすく - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作、水滸伝の続編
血沸き肉踊る熱い展開は以前と変わらず、しかし中身は大幅に変わっているように感じる
楊令伝 15 天穹の章
2020/08/08 00:18
こんな結末とは・・・でも、これしかないかと納得もある
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
順調に交易を進める梁山泊に、まさかの天災が襲いかかった。それを乗り切り、ついに楊令と岳飛が正面対決に突入する。
さらに、金が梁山泊に宣戦布告し、楊令と岳飛の対決に介入する。
楊令はそれでも勝つ、岳飛を追い詰める、そこで意外なところから楊令に死が・・・
無敵の楊令だか、岳飛に討たれて物語が岳飛に引き継がれるのだと思っていたが、こんな結末とは。でも、まともな戦じゃ楊令に勝てるものはいない。死ぬならこういう展開しかなかったかも、とも思った。
岳飛伝への伏線も張られているし、まだまだ目が離せない。
楊令伝 15 天穹の章
2016/12/06 23:49
楊令の死でシリーズ完結。また、命を延ばされた岳飛を主役とした「岳飛伝」に続く。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
陸上戦で南宋に勝利した梁山泊は、更に「自由市場」の交易路を確保するため南宋水軍をも壊滅させる。一方、金も中原の領域確立を目的に大軍を南下させ、梁山泊は金と南宋の間という微妙な位置関係で南宋との全面戦争を継続することになる。このような中、青蓮寺の李富は金の撻懶(ダラン)と会い何らかの密約を行う。その直後、李富は公孫勝に殺されるが密約の内容は不明のままとなる。一方、金ではウキマイ帝が「自由市場」=自由交易が国家を危うくするものであるとの観点から、「3年以内に楊令を亡き者にしろ」という勅命を残して逝去する。この方針に基づき、「自由交易」を基礎に据えた国造り手助けをしていた梁山泊の宣賛・武松らは殺されてしまう。南宋軍の中核である岳飛を討つべく全軍を挙げて攻撃に移り岳飛をほぼ壊滅状態に追い込む。その時突然、梁山泊軍の背後から金軍が攻撃を開始する。
こうして、南宋=岳飛、梁山泊=楊令、金=兀朮(ウジュ)&撻懶(ダラン)という三つ巴の戦いとなるが、抗金を信条とする岳飛は金と手を結ぶという有利な状況を拒否し、敢えて単独で梁山泊=楊令と向き合う。楊令は、岳飛を倒した後金と戦う予定でいたが、岳飛が金と連携する気持ちが全くないことを察知し、明白に楊令殲滅の姿勢を見せる金軍と先に対峙しそれを殲滅する。背後を確保した楊令軍に対し、大幅に戦力を減殺された岳飛が勝つ見込みはなく、岳飛は全滅を覚悟して楊令に立ち向かう。しかし、その直前、長く楊令の従者を務めて来た欧元(実は青蓮寺にいた周炳の従弟の周杳)に、楊令は毒を塗った短剣で刺されてしまう。死を悟った楊令は、黙って戦場に赴き、岳飛との一騎打ちに応じ、岳飛の右腕を切り飛ばしたまま馬上で息絶える。また、命を延ばされた岳飛は、本来の志は似通っているのに何故命をかけて戦わなければならなかったのかと一抹の疑問を持ちつつ楊令の亡骸を見送る。