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17件
大宰府の詩
著者 澤田瞳子
右大臣だった菅原道真が大宰府へ左遷された。悲憤慷慨する彼にお相手役の保積もお手上げ。そこへ美貌の歌人恬子(しずこ)が現れ、博多津の唐物商へ誘う。道真は、書画骨董の目利きの才を発揮し、生気を取り戻す。その頃、朝廷に出す書類に不正が発覚し、府庁は窮地に。事態を知った道真は、自ら奇策を……。朝廷を欺き、意趣返しなるか! 日本史上最も有名な左遷された男の活躍をユーモアのなかに描く歴史小説。
吼えろ道真 大宰府の詩
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泣くな道真
2015/09/21 02:24
みんなに薦めてます
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Chocolat - この投稿者のレビュー一覧を見る
菅原道真公といえば、九州の大宰府に左遷され、亡くなり、その御霊を慰めるために、太宰府天満宮が…と、学校で習ったような
でも、実は、こっちが本当では?と、惑わせる奇想天外な物語でした。
気の毒な人の代表のような道真公が、物語では、ちょっと幸せで、くすっと笑えて、ほんわかした読後感でした。
泣くな道真
2015/05/08 22:50
やや荒唐無稽な気もしますが楽しい一冊
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:めいんくーん - この投稿者のレビュー一覧を見る
菅原道真公というのは、どういう人物だったのか、想像の域を出ないというか、考えてみたこともないのですが、意外と弱いところもある人間味あふれる人として描いています。確かに、いかに高潔で剛毅な性格だったとしても、はるか遠い地に来てみれば、やぶれかぶれな気持ちになるのも当たり前なことですよね。しかし、なれてみると、意外とこの地は、道真公にとって、やりがいの感じられる面白い土地だったかもしれない、と思えてくるほど、この物語の力に引き込まれいきます。読み終わった後も、不思議とストーリーを覚えていて、本当にインパクトがある本だなと思います。
吼えろ道真
2022/10/29 17:37
左遷された菅原道真はしぶとくなった
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
宰府へ左遷された菅原道真を主人公に、太宰府の役人や博多津の街の人たちとの、日々の交流を描く2作目。平安貴族の王朝文化があ花開く京の都と、日々の生活が海外との交流で独特の色合いを帯びる北九州の街と、生きる人は少し異なった生き方をしていたようだ。もちろん後者の人々の生き方が、たくましいのであるが。左遷されて泣きぬれてばかりではいられぬ道真に、生き抜く勇気を与えられたようだ。