- みんなの評価
7件
若葉荘の暮らし
著者 畑野智美
40歳以上独身女性限定のシェアハウス。
畑野智美作家デビュー10周年記念作品。
感染症の影響を受け、望月ミチルのアルバイト先の飲食店の売上が激減。バイト代が減ってしまったミチルは家賃の安い家に移ることを余儀なくされる。そんな彼女に友人が紹介してくれたのが、40歳以上独身女性限定のシェアハウス「若葉荘」だった。
不安を抱えながら若葉荘の門を叩いたミチルだったが、温かく迎えてくれた管理人・トキ子さんに出会い、ここに住むことを決める。同世代の千波さんと幸子さん、50代の美佐子さんと真弓さん、何かに傷つけられ、それぞれに重荷を背負いながらも、逞しく生きる住人達との交流の中で、ミチルは自分の幸せを自分軸で探す術を身につけていく。
生きづらい世を懸命に生きる全女性へ送る人生賛歌。
(底本 2022年9月発売作品)
若葉荘の暮らし
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若葉荘の暮らし
2023/02/06 16:13
自分と重なる
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あやめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
コロナ禍を舞台にして、結婚にまつわる事、仕事、性差別など女性が直面している不安定な社会的地位はコロナでいっそう明らかになり、そういう女性たちの辛さや心情をじっくり描かれたストーリー。今の自分に重なることも多かったので、私と同じ気持ちになった人はいると思います。また、若い世代や中年、老人までいろんな世代のエピソードが胸を打ちます。
若葉荘の暮らし
2023/03/21 16:45
コロナ禍の日々にシェアハウスに暮らした、40代独身女性たちの物語
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
本の表紙を飾るイラストと「若葉荘」というアパート名に惹かれ手に取った。
全体を通して、穏やかな日々が綴られてゆくのだろうなぁと期待したが、読み始めたらちょっと想像と違った面白さと興味深さ。
穏やかではあるけれど、物語は、この日本社会にある多くの問題を孕み、読者は、時々そこで立ち止まったり、考え込んだり、少し苦しくなったり。
そして、うらやましくもなったり、希望のしっぽを見つけたりして読み進むことになった。
そして、ささやかだが希望あるエンディング。
「若葉荘の暮らし」をモデルケースとして、似たスタイルのシェアハウスを増やしていけないだろうかという、そんな日本社会の問題への解決策をひとつ提示するようにして物語は終わる。
物語はここで完結したけれど、その先を読みたい。
若葉荘の暮らし
2022/11/12 18:35
40歳以上独身女性限定シェアハウス
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
古アパートに住む女性たち。そこは40歳以上独身女性限定のシェアハウス。
みんな何らかの事情を抱えているけど、ちょっと楽しそう。
主人公ミチルは飲食店バイト。感染症流行で収入が激減し、引っ越してきます。
将来へ何となく不安を抱えててどうにかしないといけないと思いつつ、どうにもできない現状にもやもやしています。
住人や管理人の過去を知ったり交流していくうちに自分の現状にも変化が。やりたいことを見つけていきます。
独身女性の将来性の不安から、やがて女性の貧困問題にテーマはシフトします。