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  • みんなの評価 5つ星のうち 3.9 2件

忘却の河(新潮文庫)

著者 福永武彦 (著)

初老の小企業社長・藤代と、その妻で十年間寝たきりのゆき、二人の娘・美佐子と香代子の、それぞれに苦悩多い人生――。忘却の河に流し得ぬような各様の過去が四人に暗影を投げかけており、痛切な愛の挫折、愛の不在がある。主人公は、終章で北陸の海辺にある賽の河原に罪のあがないを見出すのだが、宗教なき日本人の、愛と孤独への救いを追究した、密度の高い連作長編小説である。

忘却の河(新潮文庫)

税込 495 4pt

忘却の河(新潮文庫)

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みんなのレビュー2件

みんなの評価3.9

評価内訳

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輪廻から脱線したおっさん

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:象太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

一言で言えば、暗い作品。まず何より主人公が暗い。この作品は家族4人の独白談を集めた構成になっており、最初と最後の章を語る男、つまりお父さんが主人公だと読めるのだが、お父さんの性格があまりに暗いために、作品全体がどうしようもなく暗い。
 お父さんは、子供が間引きされていた東北の田舎の家で生き残り、東京の家に養子に出されて成人した。若い頃には、恋仲になって妊娠させた看護婦を自殺に追いやってしまい、妻との間に最初にできた子は生後間も死んでしまい、五十半ばの現在になって、堕胎したばかりの女を行きがかりで世話するようになってしまう。いつも意識を過去と交差させているから、自分でも生きているのだか死んでいるのだか分からない。輪廻から脱線して状況をつかめていないような、おっさんなのである。
 こういうお父さんの独白から始まる小説を、読み続けるのはちょっと難儀だった。妻や二人の娘の話はまずまずテンポ良く読めるので、こちらを物語を進める芯にした方がきりりと締まっただろうに。おっさんの話はこってり凝縮させて、暗闇の中にちらりと見えるぐらいである方が、深みが出たのではないかと思う。
 現実の世界でも、おっさんの話は鬱陶しいのだよ。自分がおっさんだから余計にそう思う。

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忘却の河 改版

2011/06/19 18:47

傷痕を重ねる意味

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

かつて南方の戦線で生死の境を彷徨い、戦友達とともに魂をそこへ置き去りにして来た者がいる。そう言われてしまえばなんでもありになってしまう。やがて社会的地位も得た末に、通りすがりの若い女を介抱して、愛人関係となる。妻は病気で臥せったきり。そんな調子のいい展開も、無理矢理納得させられる。とはいえ裸電球の下での愛人との束の間の生活は、なぜ自分がこのような人間に成り果てたのか、どうやって現在まで辿り着いたのかを確認していく時間でもあった。
彼の家族は、年頃の娘が二人。それぞれに両親の虚無を受け継いでいるかのような恋愛をする。
家族四人の個々の物語の中で、彼らはみな孤独を癒す方図を求めるが、それは過去をひた隠して来た父の孤独に由来するらしい。そんなのは男の幻想に違いない。やがて秘密を分け合いながら家族は和解し一体感を見いだして行く。それが幻想の終着点なら、大目に見て欲しい。
戦争で引き裂かれた恋愛の記憶を持つ夫婦。死の世界に半身を置く男。彼らが人間であることを取り戻すために、家族との暮らしの時間が必要だった。そのストーリーが凡庸であるほど、読者の胸を打つだろう。作者を含めて、日本人みんなにとっての切実な願いだったのだろうと思う。
戦後すぐには、生きていること、人間であることが望まれ、そこでは戦争の傷がどうであろうとかまったものではなかった。昭和30年代になって経済が新しい局面を迎える段になっては、過去の罪や穢れを浄化する願望が生まれ、同時に新しい道徳の範囲に身を納めなければならなくなる。
静かに秘めた恋の世界から、奔放な恋愛への移り変わりがあり、それぞれがその時代に生きた人々の必然として生まれたことが、精緻な心理描写(文体)で説得力を生んでいるのだろうが、時代の欺瞞もまた紛れ込んでいるように見えてしまう。
愛とか幸福とかは、たしかにある時代のキーワードだった。それが脱戦後、脱ファシズム、脱前近代のために必要なものだとされていた。古い傷痕の上に、新しいインモラルな傷を作って癒しを繰り返し、それで過去を忘却の中に閉じ込めて行く。それが我々の精神史として確かなものであろうことを、どこにでもころがっていそうなエピソード、みんなが経験していそうな悩みの積み重ねによって、かさぶたの裏側を覗くようにして、戦争中から断続することのない家族史として見せてくれている。

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