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3件
切羽へ(新潮文庫)
著者 井上荒野
かつて炭鉱で栄えた離島で、小学校の養護教諭であるセイは、画家の夫と暮らしている。奔放な同僚の女教師、島の主のような老婆、無邪気な子供たち。平穏で満ち足りた日々。ある日新任教師として赴任してきた石和の存在が、セイの心を揺さぶる。彼に惹かれていく──夫を愛しているのに。もうその先がない「切羽」へ向かって。直木賞を受賞した繊細で官能的な大人のための恋愛長編。
切羽へ(新潮文庫)
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切羽へ
2021/04/12 21:42
二人の関係が進んでほしいような、進んでほしくないような
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「切羽」というのは炭鉱や鉱山において採掘や坑道掘進する坑内の現場,また掘進方向における掘削面をいうらしい。。日本の鉱山は地質上断層,褶曲が多く,鉱脈も薄いので切羽は小規模となりがちであるとのこと。主人公の母がトンネル内で十字架を拾ったことがもとになっているが、読み進んでいると意味深長なタイトルであることがわかってくる。セイと石和がお互いにひきつけられていることはだんだんとわかってくる、この二人の関係がが恋愛関係に発展するのか(あからさまに言うとセックスするのかどうか)。どきどきしながら読む、ある時はそれを期待しながら、ある時はそんなところまでは進んでほしくないと思いながら。セイのご主人がいい人だけに。
切羽へ
2016/03/02 06:35
90歳のしずかさんがいちばんすき
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
荒野さんの「静子の日常」がとんでもなくよかったから、じゃあ次はと思って選んだ「切羽へ」。悪くないんだけど、ああわたしは別に情愛のどーのこーのが読みたいわけじゃないんだと気づく。いわゆる大人の官能小説(とてもソフト)なんだが、求めていないのでいまいちのれず。セイさんは夫ある身ながら、島へやってきた若い男性教師に何故か惹かれる。本能で惹かれるのか、魂が呼応しあっているのか。実際なにがおこるわけでもないから、安心なんだけどお話としては平坦。行間の愛か。身寄りない90歳のしずかさんを大切にし看取る場面が一番好き。
切羽へ
2017/10/23 16:21
読みが足りないのかな
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:L - この投稿者のレビュー一覧を見る
う~ん、ストーリーはわかった。主人公夫婦が幸せなのもわかった。しかし、周りの人たちが何をしたかったのかがよくわからない。