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罪の轍(新潮文庫)
著者 奥田英朗
昭和三十八年十月、東京浅草で男児誘拐事件が発生。日本は震撼した。警視庁捜査一課の若手刑事、落合昌夫は、近隣に現れた北国訛りの青年が気になって仕方なかった。一刻も早い解決を目指す警察はやがて致命的な失態を演じる。憔悴する父母。公開された肉声。鉄道に残された“鍵”。凍りつくような孤独と逮捕にかける熱情が青い火花を散らす――。ミステリ史にその名を刻む、犯罪・捜査小説。
罪の轍(新潮文庫)
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罪の轍
2023/07/08 23:24
罪の轍
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京オリンピックを控える、昭和の東京。
電話もテレビも車も、ある家は少数という時代に、電話を使った誘拐事件が起き、警察は右往左往する。
近代化途中で、誘拐事件の対処方法もたてられていない時代。今なら有り得ないだろうミスや捜査方法に、ドキドキした。
時代背景での物語の深さ、誘拐事件以前の話、刑事達の執念や人間くささが熱く、とにかく面白かった。大満足だった。
罪の轍
2023/03/26 16:24
罪の轍
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
宇野という二十歳の稚内の青年が犯した犯罪で北海道から東京で罪が大きくなり最後は誘拐殺人、恋人も殺してしまうという冷血な男の犯罪を追い詰める本格的な刑事ものでした。昭和初期のオリンピック1964年頃の雰囲気が良くわかれり懐かしい作品でした。長編でしたが面白い作品でした。
罪の轍
2022/12/10 21:42
意識しない罪
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めての東京オリンピック開催を1年後に控えた、行動成長期の日本社会に起きた誘拐事件を描いた物語。犯罪を犯す者、しらずにそれに手を貸す者、そして追う刑事たちの、それぞれの想いが、交錯する。犯罪を罪の意識無しに、犯しうるのかはわからないが、その姿は、哀しい。悪いことを行うことは、その人の生き方の中で、繋がっていくものだろうか。