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14件
花咲舞が黙ってない
著者 池井戸潤 著
\2024年4月13日(土)~ 今田美桜さん主演でドラマスタート!!/
2024年7月末まで、ドラマ化記特別カバーで配信中。
その日、東京第一銀行に激震が走った。頭取から発表されたライバル行との合併。生き残りを懸けた交渉が進む中、臨店指導グループの跳ねっ返り・花咲舞は、ひょんなことから「組織の秘密」というパンドラの箱を開けてしまう。隠蔽工作、行内政治、妖怪重役……このままでは我が行はダメになる! 花咲舞の正義が自行の闇に切り込む痛快連作短篇。
花咲舞が黙ってない
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花咲舞が黙ってない
2017/11/12 21:03
これからの金融業界の行方は
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作である『不祥事』の続編である。東京第一銀行の事務部臨店指導グループの相馬調査役と花咲舞が行内の慣行や因習にとらわれず、破天荒の活躍を描くエンタメ小説である。前作を含めて、本書は銀行内の業務に関する事件、事故をある程度明らかにしている点で、現実味のある小説である。
こういう小説は金融業界出身者でなければなかなか描き入れないし、細部を適当に描いていると読者はついてこないであろう。本書のゴールは読んでいても途中ではっきりとしてくる。そこまでのアプローチとして短編化されたエピソードが6話用意されている。
いずれも変化があり、取引先も含めて多様な登場人物が活躍する。中でも他行との合併話でストーリーは盛り上がる。それにしても、現実には大手行といえどもマイナス金利のせいか、収益力がかなり低下しているようで、再度合併話が出現してもおかしくはない情勢となっている。実際には合併よりもリストラであった。メガバンクが続々とリストラに走っているようだ。行員のリストラの代わりにAIを導入して判断などを自動化するそうである。世の中変わったものである。AIを材料にまだまだ金融業界の小説は果てがないようだ。
本書でも池井戸のサービス精神が発揮されている。産業中央銀行の次長として半沢直樹が登場するのである。本筋には関係がないのだが、この辺りの読者サービスはさすがである。しかし、合併前後との時間的な経緯の辻褄があっているのか否かについてはどうなのかという疑問も出てくる。
もうひとつ、花咲舞が前作ほど元気が出ていない点で残念であった。行員としての年功を積んでいくと、組織の弊に染まっていくということか。かといって、あまり破天荒では現実離れしてしまう。池井戸はバランスを考慮しているのかもしれない。いずれにしても続編に期待したい。
2024/08/29 11:18
良い本です
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京中央銀行合併前の様子が描かれています。 花咲舞は相手が誰であろうと自分の銀行をよくするという目的のために戦う姿が印象的でした。凄いですね。
花咲舞が黙ってない
2020/06/29 20:12
花咲舞さん是非全ての企業に来てください
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいて本当にスカッとする!!ただ今回は「不祥事」の時と違って力でねじ伏せられてしまうことも…。でも最期には必ずどんでん返しがあってやっぱり「正義は勝つ」のだ!!全ての銀行のみならず、企業に花咲舞がいたら良いのになぁ。。。