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現代日本を読む―ノンフィクションの名作・問題作
著者 武田徹 著
「非」フィクションとして出発した一方、ニュースのように事実を伝えるだけでもないノンフィクション。本書では、水俣病を世に知らしめた『苦海浄土』、ベストセラー『日本人とユダヤ人』に始まり、『テロルの決算』や『捏造の科学者』、大震災や核密約を扱った作品など、一九七〇年代から現在に至る名作・問題作を精選。小説とも報道とも異なる視点から同時代を活写した作品群を通して現代日本の姿を浮き彫りにする。
現代日本を読む―ノンフィクションの名作・問題作
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現代日本を読む ノンフィクションの名作・問題作
2021/03/03 10:33
1970年代から現代までのノンフィクションの名作・問題作を厳選し、現代日本を振り返ります!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『流行人類学クロニクル』、『隔離という病い』、『偽満州国論』、『核論』、『戦争報道』、『原発報道とメディア』、『暴力的風景論』、『日本語とジャーナリズム』、『なぜアマゾンは1円で本が売れるのか』、『日本ノンフィクション史』など幅広い分野の著作を発表されているジャーナリストで評論家の武田徹氏の作品です。同書は、「非」フィクションとして出発した一方、ニュースのように事実を伝えるだけでもないノンフィクションについて書かれた非常に珍しい一冊です。同書では、水俣病を世に知らしめた『苦海浄土』、ベストセラー『日本人とユダヤ人』に始まり、『テロルの決算』や『捏造の科学者』、大震災や核密約を扱った作品など、1970年代から現在に至る名作・問題作を精選し、小説とも報道とも異なる視点から同時代を活写した作品群を通して現代日本の姿を浮き彫りにしてくれます。これを読めば、ノンフィクションから現代日本が見えてきます!
現代日本を読む ノンフィクションの名作・問題作
2020/11/07 08:17
どんなノンフィクションの名作がはいっているか
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「芥川賞直木賞」は文学の世界における新人賞ではあるが、受賞作が発表されるたびに色々言われながらも、やはり文学の活性化という功績はあったと思う。
同様に、昭和45年(1970年)に始まった「大宅壮一ノンフィクション賞」もまた賞制定の説明に「ノンフィクション分野における”芥川賞・直木賞“を目指す」と述べられていたそうで、ノンフィクションの活性化という点では十分にその意義はあったのではないか。
この本はノンフィクションの名作・問題作から「現代日本を読む」、というよりも「ノンフィクションが抱えている問題を読む」という方がより近いと思うが、という視点でまとめられていて、やはり「大宅壮一ノンフィクション賞」を受賞した作品を扱った第5章あたりまでが興味深い。
そもそもノンフィクションとは何かということであるが、フィクションと対峙してあるのは事実でそれでも新聞等のジャーナリズムのものとは違うことから、事実を描きながらも「物語的な文章」で書かれたものがノンフィクションで、「事実的な文章」で書かれたものがジャーナリズムのものというのがわかりやすい。
そこで、先の芥川賞の候補になりつつ「盗用」疑惑で問題となった北条裕子の『美しい顔』や自らベトナム戦線に出向いて書かれた開高健の『輝ける闇』といった文学作品も、この中では考察の対象となっている。
ノンフィクションは今やさまざまなジャンルを網羅する表現になっている。
そこから新しい書き手、新しい視点をもった作品が生まれてくるのを楽しみにしている。
現代日本を読む ノンフィクションの名作・問題作
2020/11/05 17:30
真実とは・・・
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
物語るジャーナリズムとしてのノンフィクション、自分の目や耳を使って真偽の確認ができない報道、見てきたような嘘といった様々なジャーナリズムの書籍の紹介を通して、ノンフィクションと分類されているものの意外な内幕を暴露した書。