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3件
美術業界を蝕む女性差別と性被害 ギャラリーストーカー
著者 猪谷千香 著
美大卒業後、作家として自らを売り出したいと願い、一人ギャラリーに立つ若い女性作家につきまとうギャラリーストーカー。美術業界の特殊なマーケットゆえに、被害から免れることが極めて難しいという異様な実態がある。孤軍奮闘する若い女性作家につきまとうのは、コレクターだけではない。作家の将来を左右する著名なキュレーター、批評家、美術家など、業界内部の権力者によるハラスメント、性被害も後を絶たない。煌びやかな美術業界。その舞台裏には、ハラスメントの温床となる異常な構造と体質、伝統があった! 弁護士ドットコムニュース編集部が総力を挙げて取材した実態と対策のすべて。
美術業界を蝕む女性差別と性被害 ギャラリーストーカー
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ギャラリーストーカー−美術業界を蝕む女性差別と性被害
2023/04/05 16:12
馬奈木厳太郎
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:井端隕石 - この投稿者のレビュー一覧を見る
あの、例の馬奈木厳太郎弁護士が、したり顔(予想)でギャラリーストーカー対策を話している以外は、非常に面白い内容でした。
ギャラリーストーカー−美術業界を蝕む女性差別と性被害
2023/04/03 13:59
どの業界にもエロ爺が闊歩している
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここに登場するストーカーたち、どっかで同じような話を聞いたなと思ったらハリウッドだった、ハリウッドの女性俳優たちも、ここで断ったらあとあと仕事に響くかなと言うことを聞いてしまった(体までのケースも)、美大生たちも、そっけない態度を取ったら絵を買ってもらえないかもといろいろと言うことを聞いてしまうこともあるのかもしれない、ほんと性根の腐ったエロ爺たちだ
ギャラリーストーカー−美術業界を蝕む女性差別と性被害
2023/02/26 16:43
アート業界の構造的問題をつく
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
美術館での鑑賞ではなく、画廊をめぐってお気に入りの作品を見つけるのを楽しみとしている人は一定にいると思う。その作品を作った人と直接話したり注文したりできるのも、画廊(ギャラリー)の良いところだろう。
しかし、そこがとりわけ若い女性作家にとって、危険な場所となっているという。
客から作家へのセクハラ行為・性暴力、恋人づら、ストーカー被害が後を絶たない。その結果、心を病んだりして筆を折る人もいる。そんな実態が、当事者のインタビューを通じて描かれていて、とてもショックを受けた。考えてみれば、確かに画廊とはそうしたことが起こりやすい空間だ。しかし華やかで高尚なイメージさえあるアートの世界でそんなことが起こっているとは、思いもよらない人が多いのではないか。
そういう意味でも、世に一石を投じる重要な一冊だ。
ギャラリーはオープンな空間とはいえ、二人きりになったり密室になったりする可能性もある場所であり、見てもらう側と見る側、買ってもらう側と買う側・・・というふうに作家と客の力関係は非対称だ。「買ってもらわないといけない」のだから、何かあってもNOを言いにくいし、画廊側もなかなか助けてくれないだろう。
本書では、こうした非対称、構造的問題は、ギャラリーに限らず、芸大美大など美術界のいたるところに存在することも明かされていく。
こうした男女の力の不均衡によるセクハラなどは他業種にもあり美術業界に限ったことではないのかもしれないが、アートの世界はフリーで活動している人が多いだけに、また、もともとが男社会であるだけに、周囲が関心を持つことが、構造を変えていく一助になるのだろう。