電子書籍
盤上の向日葵
著者 柚月裕子 著
2018年本屋大賞2位!
著者渾身の慟哭のミステリー、ついに文庫化!
平成六年、夏。埼玉県の山中で白骨死体が発見された。遺留品は、名匠の将棋駒。叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志した新米刑事の佐野は、駒の足取りを追って日本各地に飛ぶ。折しも将棋界では、実業界から転身した異端の天才棋士・上条桂介が、世紀の一戦に挑もうとしていた――
盤上の向日葵(上)
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紙の本盤上の向日葵 上
2023/06/02 16:37
二本仕立て
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
年代も途上人物も異なる2つの話が並行で互いちがいに進んでゆく。下巻でこの2つの話がどのように繋がつかが楽しみである。刑事ものには癖の強い人物と素直な新人の登場が約束事のようにもなっているが、この作品もその通りの作りになっている。新鮮味はないが重厚な語り口が興味を下巻へ繋いでゆく。
紙の本盤上の向日葵 下
2020/11/08 19:40
盤上の向日葵 下
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
後半は似たような性格の東明との話があり、実際の将棋の真剣勝負の厳しさを書面から感じることができました。東明は自分に似ている洋介に俵の舞台で名人になってほしかったような気がしました。悪党かもしれませんが洋介を勝負師として鍛えていたような気もします。
紙の本盤上の向日葵 上
2020/11/07 21:25
盤上の向日葵 上
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
柚月先生の作品は刑事にちょっと不良ぽいが凄腕のたたき上げの刑事が出てくるところがすきです。今回も上条圭介のおいたちからプロの騎士になるまでの経緯と殺人の操作が平行して進行していきますが、瞬間の切り取り方が良くできていると思いました。下巻が楽しみです。
紙の本盤上の向日葵 下
2020/11/05 09:48
柚月裕子氏の将棋をテーマにしたすごく興味深い推理ミステリーです!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「佐方貞人」シリーズや「孤狼の血」シリーズ、『臨床真理』、『蟻の菜園〜アントガーデン〜』、『パレートの誤算』、『朽ちないサクラ』、『ウツボカズラの甘い息』などの話題作を次々に発表されている柚月裕子氏の作品です。同書は、中公文庫からは上下2巻シリーズで刊行されており、同書はその下巻です。内容は、昭和55年、春、棋士への夢を断った上条桂介でしたが、駒打つ音に誘われて将棋道場に足を踏み入れます。しかし、そこで出会ったのは自身の運命を大きく狂わせる伝説の真剣師・東明重慶だったのです。他方、死体遺棄事件の捜査線上に浮かび上がる桂介と東明の壮絶すぎる歩みが明かされます。誰が、誰を、なぜ殺したのか。物語は衝撃の結末を迎えます。本屋大賞でも上位に輝いた名作です!
紙の本盤上の向日葵 上
2020/11/05 09:40
柚月裕子氏が描く重厚な人間ドラマの傑作ミステリーです!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『検事の本懐』(大藪春彦賞)、『孤狼の血』(日本推理作家協会賞)をはじめ、、『慈雨』、『最後の証人』、『検事の死命』、『パレートの誤算』、『ウツボカズラの甘い息』、『あしたの君へ』といった傑作を次々に発表されている柚月裕子氏の作品です。同書の内容は、埼玉県の山中で身元不明の白骨死体が発見され、その遺留品は、名匠の将棋駒だったというところから始まります。叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志した新米刑事の佐野は、駒の足取りを追って日本各地に飛びまわります。折しも将棋界では、実業界から転身した異端の天才棋士・上条桂介が世紀の一瞬に挑もうとしていた時期でした。著者が描く重厚な人間ドラマの傑作ミステリーです!
紙の本盤上の向日葵 下
2021/04/09 21:37
将棋に詳しければ10倍は楽しめたのかもしれない
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はなこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
帯の謳い文句には、「衝撃的」などの文字があったが、それほどでもなかった。
ストーリーの流れは想像通りで、もう少しひねりがあるかと思っていたが、そのまま結末を迎えてしまった。上巻がとても面白かっただけに、やや肩透かし。
ただ、ミステリーの範疇でなく、壮大な人間同士の魂のぶつかり合い、愛憎模様に主眼を置くと、心に沁みる。
上巻では大きな存在感を放った唐沢さんとのエピソードが尻すぼみになってしまったのは残念。読み手の勝手な思いではあるが、唐沢さんの存在がもっと主人公の心に影響を与えていれば良いな、と思ったので。
羽生さんの解説が興味深かった。
紙の本盤上の向日葵 下
2023/06/04 07:49
上巻と比べると
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
鬼気迫る迫力に満ちた上巻と比べると、意外性があまりなくほぼ想像通りの展開結末であった。将棋もの ミステリー・サスペンスもの 悲劇的家族もの の要素を持っているが、どの要素も水準以上ではあるが飛び抜けているとの印象は抱けなかった。どれかの要素に絞り込ん打法が良かったのではないか。
紙の本盤上の向日葵 下
2021/10/24 10:36
切ないストーリー
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
後半のスタートは桂介の大学時代から。東明という勝負師と付き合うことになった桂介。なんでこんな奴と付き合うのか?父親の無心にも嫌々ながら応じる様子にも、なんで応じるのか?と、なんとももどかしい思いがしました。刑事パートでは、ついに駒の持主に桂介が浮上し、どうなるのか気になる一方。ラストに向けての対極のシーンは緊迫感があってめっちゃ久しぶりに将棋がしたくなりました。
紙の本盤上の向日葵 上
2021/10/17 16:29
読み応え満点
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
600万円の価値のある将棋の駒を抱いた死体が発見されるというミステリー。現在の刑事パートと過去の桂介のパートが交互に展開される形式。スタートは、ホテルで行われる桂介ともう一人の棋士との大局を見学しようとする刑事のシーンから。そこから過去に遡って語られ、どういう過程で、この冒頭のシーンに行き着くのかがものすごく気になります。どちらのパートも読みどころ満点。桂助介の苦労した少年時代と先生の温かさ、刑事の事件に迫る様子。下巻も期待です!
紙の本盤上の向日葵 下
2021/10/03 23:04
その結末にいささかの疑義も
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投稿者:ヤマキヨ - この投稿者のレビュー一覧を見る
初版一刷りで棋譜に誤植があったとかなかったとか。将棋に暗い私には影響がないことです。もちろん棋譜がわかる方には、より物語の展開に没入できるのでしょうが、そうでなくても物語の展開にはまるはずです。
本著では万丈で踊るのは将棋の駒であり、それぞれの登場人物なのかもしれません。ある著名な駒に関わるいろいろな屈託や家庭事情を抱えた人々が、将棋が王手に向かっていくように次第に詰んでいくとでもいうのか、思ってもみない奇手で終局を迎えます。
ただ、茅野問題に焦点を当てた結末は、それでいいの?と問いたくもあります。
紙の本盤上の向日葵 上
2021/10/03 23:02
人間の業と性
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投稿者:ヤマキヨ - この投稿者のレビュー一覧を見る
初版一刷りで棋譜に誤植があったとかなかったとか。将棋に暗い私には影響がないことです。もちろん棋譜がわかる方には、より物語の展開に没入できるのでしょうが、そうでなくても物語の展開にはまるはずです。
本著では万丈で踊るのは将棋の駒であり、それぞれの登場人物なのかもしれません。ある著名な駒に関わるいろいろな屈託や家庭事情を抱えた人々が、将棋が王手に向かっていくように次第に詰んでいくとでもいうのか、思ってもみない奇手で終局を迎えます。
紙の本盤上の向日葵 上
2021/03/26 22:31
後半にかけて盛り上がっていく
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投稿者:はなこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
殺人事件の捜査で将棋の駒の足取りを追うパートと、上条桂介の生い立ちのパートと2本立てで物語は進んでいく。
前者はやや地味な展開で、後者のストーリーに引き込まれていく。今後2つの物語がどのように絡まりあっていくのか楽しみ。
紙の本盤上の向日葵 上
2021/01/05 17:02
将棋がわからないと・・・・
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:deka - この投稿者のレビュー一覧を見る
将棋を全く知らない人間にはちょっと。。。。。丁寧?に勝負を説明してくれているけれど文字が並んでいるに過ぎない苦痛でもあり。。。。でも場面~時間・場所~が色々出てきて先が気になる。見つかった男性死体は唐沢!?上条の父親?先が気になる。
紙の本盤上の向日葵 下
2020/11/07 18:54
真剣師の鬼気迫る対局に一読の価値あり
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投稿者:magoichi - この投稿者のレビュー一覧を見る
推理物の謎解きの顛末としては、予想の範疇でした。
それよりも、天才棋士がそうで無かった頃、真剣師の狂気の世界を垣間見て、そして引き込まれていく描写が圧巻。
タイトルの向日葵の必然性はイマイチ弱い。特に盤上と言われると、後付け感やチョイ役感が否めない。
紙の本盤上の向日葵 下
2020/09/29 12:30
盤上の向日葵
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
竜昇に挑戦する上条桂介には少年の頃に壮絶な過去があった。母親が亡くなった後、父親からひどい虐待を受けていたのであった。あまり人と接していない桂介であったが、ある日唐沢という人物に出会う。唐沢から将棋の手ほどきを受けた桂介は頭角を現す。桂介は唐沢から奨励会を薦められるが、東大へ進学する。唐沢が東京に行く桂介にプレゼントしたのが、初代菊水月作の駒であった。
大学で将棋とは離れた生活を送っていたが、ある日、アマ王者の東明重慶と知り合う。東明重慶とは天木山中で発見された人物であった。桂介と東明、そして初代菊水月作の駒はどのようにつながるのか、また東明の死の真相は?
上下巻を通して読みやすかったというのが、率直な感じです。一部専門的な棋譜も出てきましたが、それ以上に内容が面白く感じれました。一気に読み切りました。