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19件
犯人に告ぐ
著者 雫井脩介(著)
闇に身を潜め続ける犯人。川崎市で起きた連続児童殺害事件の捜査は行き詰まりを見せ、ついに神奈川県警は現役捜査官をテレビニュースに出演させるという荒技に踏み切る。白羽の矢が立ったのは、6年前に誘拐事件の捜査に失敗、記者会見でも大失態を演じた巻島史彦警視だった──史上初の劇場型捜査が幕を開ける。第7回大藪春彦賞を受賞し、「週刊文春ミステリーベストテン」第1位に輝くなど、2004年のミステリーシーンを席巻した警察小説の傑作。
犯人に告ぐ3 (下) 紅の影
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犯人に告ぐ 1上
2008/01/18 14:04
メディアの”陥穽”
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hisao - この投稿者のレビュー一覧を見る
“劇場型犯罪”“劇場型政治”
恥ずかしながら私も“劇場型経営”を主張しています。
“劇場型捜査”も当然有ってしかるべきと思います。
ただ“劇場型”と言う限り、語りかけるべき“お客様”は誰か?
TVと言う公共媒体を使っての演出が語りかけるのは一般大衆の筈ですが
主人公ヤングマン刑事のターゲットは勿論目に見えぬ犯人・誘拐魔のみ。
公開捜査が狙いではありません、傲慢にして臆病な顔を出さない犯人に向けた直接的な陥穽です。
主人公はいかに恰好よくてTV映えしようとも、シャイで孤高なサムライです。
決してメディア向きの男ではありません。
しかしこの不具合が小説として思わぬ面白さを引き出します。
自らの過去に生真面目な“落とし前”を付けようとする主人公。
利用しようとしたメディアから、大衆から逆に追いつめられて行く主人公。
うまく行かなければ牙をむく組織の長。
メディアの”陥穽”は主人公自身にも用意されていたのです。
その畳みかける筆力はミステリーと言うよりも心理小説として、
とても面白く読めました。
犯人に告ぐ 3上 紅の影
2023/06/07 23:31
続編にも期待
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:パン - この投稿者のレビュー一覧を見る
上下巻とも一気読みでした。
私がイメージしていた淡野がどんどんいい人になっていき、
犯罪なのに、犯人なのに、なんか応援したくなる。捕まって欲しくない。
結局、ポリスマンの正体が不明のまま終わってしまい、続編が楽しみです!
犯人に告ぐ 3 紅の影
2019/10/13 00:25
requiescat in pace
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルのとおり、「犯人に告ぐ」シリーズの第三弾。前作からストーリー的にもつながる長編です。
今回はネットテレビを駆使して展開する「劇場型犯罪」。
非常におもしろく読みました。