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4件
パン屋再襲撃
著者 村上春樹
堪えがたいほどの空腹を覚えたある晩、彼女は断言した。「もう一度パン屋を襲うのよ」。それ以外に、学生時代にパン屋を襲撃して以来、僕にかけられた呪いをとく方法はない。かくして妻と僕は中古のカローラで、午前2時半の東京の街へ繰り出した……。表題作のほか「象の消滅」、“ねじまき鳥”の原型となった作品など、初期の傑作6篇を収録した短編集。
パン屋再襲撃
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2019/01/26 23:41
「ファミリー・アフェア」の登場人物に自分をみた
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
村上春樹の短編集。表題を含む6作品が収まっているが、断然面白いのは「ファミリー・アフェア」だ。ちょっと偏屈で、女好きの兄と同居している、その妹。兄の偏屈加減が私と重なり合ってしまって読んでいて赤くなってします(なかなか、妹の婚約者と真面目な話をしない件とか)。なんだか、自分の世界の住人でないような男に妹を攫われようとしているときの彼の対応がかつての私を思いだされてしまって苦笑い。「でも一族に一人くらいはああいうのがいても悪くないないだろう」と婚約者を認める彼、最後まで偏屈な野郎だ。やれやれ
パン屋再襲撃 新装版
2023/06/27 15:10
象のお話が良いね
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
とらえどころのない短編が6篇並びます。結局のところ意味のあるものなどというのはないのだ、全ては過去起きたことの繰り返しでありこだまのようなものなのだ、というある種の諦観が少なくとも読みとれます。筆致は軽快で面白いです。
2020/08/26 21:33
パン屋再襲撃
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題作の「パン屋再襲撃」は前編にあたる「パン屋襲撃」とも少し異なるが、とても面白い作品。本屋で立ち読みして、驚いて購入した。しかしそれから何年たってもその立ち読みしたときのことが思い出せるくらいすごい。濃密な雰囲気を持っている。