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18件
功名が辻
著者 司馬遼太郎
天下にむかってはなばなしく起ち上った織田信長の家中に、ぼろぼろ伊右衛門とよばれる、うだつの上らない武士がいた。その彼に、賢くて美しい嫁がくるという……伊右衛門は妻千代の励ましを受けて、功名をめざして駈けてゆく。戦国時代、夫婦が手をとりあってついには土佐一国の大名の地位をえた山内一豊の痛快物語。全四冊。
功名が辻(四)
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功名が辻 新装版 1
2006/10/23 22:56
やっぱりね
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:edamame - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を読んで、正直「やっぱりね。」と思った。というのも、今大河ドラマで放映されている「功名が辻」なんかドラマチックだななあと思っていたのだが、やはり原作は違う。
ドラマは現代風にアレンジした感があるのだが、原作は、その当時(戦国時代)の雰囲気が十分に感じられる。その当時の風習はもちろんのこと、ものの考え方なども今とはひと味違う。大河ドラマでは、情で動く感がある登場人物達だが、実際はそうでもない・・・その当時なりの情というものがあるのだろうが、今の時代と照らし合わせると、少し奇妙に感じる場面もある。
一巻では、「こりん」との出会いもある。が・・・やはりドラマと少々違う。伊右衛門とのやりとりも・・・・
ドラマを見ながら原作を読み比べて見るのも、とても楽しい。ドラマが放映されている今だからこそ、お勧めしたい本である。
功名が辻 新装版 4
2006/01/04 11:31
土佐藩祖
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
山内一豊が関ヶ原の後に土佐に封ぜられ、徐々に一豊と千代の意向のみでことが進まなくなる。旧土佐領主長宗我部氏の遺臣たちとの抗争において千代はあくまで平和的な解決を望み、夫・一豊に今までそうしてきたようにそのことを進言するが、その立場がそれを許さなくなっていた。また、実子もできぬままで、家督は甥が継ぐことになったが、その甥に対する最後の手紙は感動的であった。記憶に残る話である。
功名が辻 新装版 3
2006/01/04 11:30
男と女夫と妻
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
秀吉亡き後、天下の行く末をきめる戦いである関ヶ原がおこったとき、千代は夫である一豊に知恵を託し、その知恵によって一豊は土佐一国の主になることができた。一豊はある意味で千代のつくった作品で、一豊もまた、その千代の言いつけをよく守り、よい作品であり続けた。千代の才ももちろんだが、お互いにお互いの長所をかみ合わせて戦国を生き抜いていったのだろうなという雰囲気が滲み出ている。