功名が辻 みんなのレビュー
- 司馬遼太郎
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功名が辻 新装版 1
2006/10/23 22:56
やっぱりね
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:edamame - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を読んで、正直「やっぱりね。」と思った。というのも、今大河ドラマで放映されている「功名が辻」なんかドラマチックだななあと思っていたのだが、やはり原作は違う。
ドラマは現代風にアレンジした感があるのだが、原作は、その当時(戦国時代)の雰囲気が十分に感じられる。その当時の風習はもちろんのこと、ものの考え方なども今とはひと味違う。大河ドラマでは、情で動く感がある登場人物達だが、実際はそうでもない・・・その当時なりの情というものがあるのだろうが、今の時代と照らし合わせると、少し奇妙に感じる場面もある。
一巻では、「こりん」との出会いもある。が・・・やはりドラマと少々違う。伊右衛門とのやりとりも・・・・
ドラマを見ながら原作を読み比べて見るのも、とても楽しい。ドラマが放映されている今だからこそ、お勧めしたい本である。
功名が辻 新装版 4
2006/01/04 11:31
土佐藩祖
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
山内一豊が関ヶ原の後に土佐に封ぜられ、徐々に一豊と千代の意向のみでことが進まなくなる。旧土佐領主長宗我部氏の遺臣たちとの抗争において千代はあくまで平和的な解決を望み、夫・一豊に今までそうしてきたようにそのことを進言するが、その立場がそれを許さなくなっていた。また、実子もできぬままで、家督は甥が継ぐことになったが、その甥に対する最後の手紙は感動的であった。記憶に残る話である。
功名が辻 新装版 3
2006/01/04 11:30
男と女夫と妻
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
秀吉亡き後、天下の行く末をきめる戦いである関ヶ原がおこったとき、千代は夫である一豊に知恵を託し、その知恵によって一豊は土佐一国の主になることができた。一豊はある意味で千代のつくった作品で、一豊もまた、その千代の言いつけをよく守り、よい作品であり続けた。千代の才ももちろんだが、お互いにお互いの長所をかみ合わせて戦国を生き抜いていったのだろうなという雰囲気が滲み出ている。
功名が辻 新装版 2
2006/01/04 11:29
天才
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
山内千代という人は、芸術面にも才能のあった人らしい。なんでも布のあまりの切れ端を寄せ集めて着物を作り上げ、しかもその着物が今も残っているという。内助の功といい、こういう才にあふれた人もいるのだなと我が身と照らし合わせてため息が出てしまう。しかし、神は才能のありすぎる人間がはびこるのをいやがるのか、千代と一豊の間には子供ができず、唯一できた女子も地震で建物の下敷きになって死んでしまう。やはり、天は二物を与えぬものなのか。
功名が辻 新装版 1
2006/01/04 11:26
土佐藩祖
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
土佐藩祖・山内一豊とその妻千代の生涯を描いた作品。
千代は、内助の功で有名な女性で、この作品もどちらかというと、千代にスポットを当てている。戦国時代などは、平時以上に女性の立場が悪くなるものだが、そんななかでも与えられた環境を最大限活かして前向きに行きようとする千代の生き様は、様々な感動を与えるものだろう。
功名が辻 新装版 2
2006/10/24 21:27
伊右衛門と千代を今に重ねる・・・
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:edamame - この投稿者のレビュー一覧を見る
伊右衛門が黄金10枚で名馬を買ったところから始まる第二巻。千代が貯めていた黄金でこの「名馬」を買い、山内一豊と言う名が知れ渡ったという。山内一豊にとって、生涯のクライマックスといえる場面をいきなり冒頭で出してしまってどうするの?と思ったが、著者の視点はそこではなかった。
第2巻は、一貫して千代の内助の功に視点が当てられている。千代が、内心思っていることをそのまま言動には出さない。一豊に対して、マイナスのイメージを持ったとしても、いかにそこから良くなるかということを考えながら接している。もちろん男のプライドも考慮に入れながら。
その姿に、現代の親子のあり方を重ねることができるような気がする。親が子どもに対し、「まだできないのか」と心で思いつつも、その子が成長できるように励まし、できた時は、その子の自信につながるように接する。
千代の言動一つ一つに、今の親子のあり方について重要なメッセージが込められているように感じる。自分も子どもに対して、接し方を考えよう。そう思わせる一冊である。
2021/07/14 10:58
珍しく女性を描いている
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
司馬遼太郎は言わずとしれた国民的大作家であるが、比較的女性の描き方が弱い作品が多い という気がしていた。この作品は主人公の伊右衛門と同等 いや主人公以上に 妻千代が魅力的に描き出されている。司馬遼太郎作品に多い歴史観 人物観の陳述もあまりなく、ユーモアをたたえた表現が多いところがなかなかに良い。
功名が辻 新装版 3
2015/08/25 13:18
関ヶ原戦争を前にして
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:historian - この投稿者のレビュー一覧を見る
朝鮮出兵の混乱の中、太閤秀吉は世を去った。次の天下人を巡って陰謀が渦巻く中、一豊と千代の夫妻は生き残る術を探る。
僅か6万石の小大名である山内家すら、時代の荒波は避け得なかった。しかし、このピンチは大きなチャンスでもある。事なかれ主義に徹する者も少なくなかった中、巧みに前途を切り開いた夫妻の姿からは見習うことも多いだろう。
2024/06/26 22:40
innocent world
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投稿者:イケメンつんちゃ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ブローザホーン
宝塚記念
優勝おめでとうございます
大外一気に
10代に読んだであろう
この作品
第一章的な作品「青が散る」
感動のフィナーレを迎え
第二章的作品「功名が辻」
いよいよ
開幕を迎えました
さかのぼること
確か
44年ぐらい前
たぶん一番まだましだった
高校一年生
後ろの席の
名桐くんのオススメで
貸して頂いたこの作品
地獄の軟禁状態だった中坊時代
からの
晴れての開放
唯一戻りたいと思う
この時代
楽しく楽しく
読みました
久しぶりの再読
あっという間にQ太郎
山内一豊の素晴らしい嫁さんを描いた
壮絶な大河ドラマ
ちなみに
つんちゃん弟が
訳ありで入院した時に
差し入れたこの作品
すらすらっと
もし
僕が国営放送局のプロデューサーだったら
大河ドラマでやってみたいかな
一言だけ言わしてください
虐待は止めましょう
在庫もあるそうなので
ぜひお買い求めくださいませ
東京ジャンプステークス
だから丸善書店はおもしろいんです
功名が辻 新装版 1
2016/02/03 10:34
大河ドラマとは違った必見の作品
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:historian - この投稿者のレビュー一覧を見る
上川隆也・仲間由紀恵主演で大河ドラマになったから原作も読んでみた。あの大河ドラマは史実に基づかないエピソードをちりばめるなど、脚本が悪く残念な視聴率になっていたが、原作は是非読んでもらいたい。どちらかといえば凡人な山内一豊が才気あふれる千代と共に成長し、出世していく様子がコミカルに描かれている作品である。自分のような凡人は共感できる部分が大きい内容であった。
功名が辻 新装版 4
2015/08/25 22:56
出世物語、完結。
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投稿者:historian - この投稿者のレビュー一覧を見る
関ヶ原の合戦は一豊がついた徳川方の圧勝に終わり、一豊は土佐一国24万石の領主になる。夫妻はとうとう一国一城の主に上り詰めたのだった。しかし、土佐の統治は思うようにいかず、一豊は千代の制止を振り切って思い切った手段に出る・・・
夫婦の二人三脚の出世物語、ここに完結。一国の領主にはなったものの、最後までめでたしめでたしのままでは終わらない内容が完成度の高い小説にしていると思う。
功名が辻 新装版 2
2015/08/25 00:00
立身の人生もいいことばかりじゃない
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投稿者:historian - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間の一生が常に順風満帆とは限らない。50石の貧乏侍から一国一城の主にのし上がった山内一豊も例外ではなかった。少ない恩賞、娘の死・・・それでも生涯の伴侶・千代とともに苦難を乗り越えていく。
功名が辻 新装版 3
2006/08/28 23:15
これを内助の功と言うのでしょうか
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
第3巻は、秀吉の朝鮮出兵の頃から晩年、そして死、家康の台頭と続きます。
こうやって読み進めてくると山内一豊という人は、安土桃山時代の主要人物とは言い難いところがあるのがわかってきます。
司馬遼太郎の語り口も、ついつい歴史の表舞台である秀吉や家康の言動を中心に進んでいきがちなところからもわかります。
しばしば出てくる「幸運な人」「律儀な人」という評価のみが自他共に認める山内一豊なのでしょう。
それでも歴史に名を残したのですから、大した人には違いない。それを支えて、と言うよりも作り上げていったのが千代である、ということも読んでいるうちにわかってきます。内助の功という言い方もできますが、それよりも結婚した時の誓いを忘れずに夫婦二人で各々の分限をわきまえて生きていくと、このような結果になるのだということを教えてくれているようです。
だからこそ、21世紀の大河ドラマの原作にもなったのでしょう。30年、40年前の大河ドラマでは考えられない女性の活躍が描かれているわけですから。
功名が辻 新装版 1
2006/08/26 23:57
一豊は伊右衛門と呼ばれている
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
NHK大河ドラマ『功名が辻』で見る千代があまりに仲間由起江しているので、私の今まで読んだことのある司馬遼太郎作品のイメージとかけ離れているような気がしてならなかった。同じ大河ドラマでも『国盗り物語』とか『花神』とか、歴史を比較的忠実になぞり日本を俯瞰するような話にこそ司馬作品の特徴があると思っていた。だから、「ああNHKも、ここまで視聴者に媚びた大河を作るようになったのだ」と思うと同時に、「原作はこんなはずではないだろう」と思っていた。
ところがなんと、もともと『功名が辻』とはこんな話だったのだ。いやあ、知らなかったなあ。
もちろん山内一豊とその妻千代の一代記なのだが、忍者は出てくるは、話はあっちへ行くはこっちへ行くは。一豊と千代の会話は、現代の夫婦のようであったりして、これなら仲間由起江であってもおかしくないという感じだ。
司馬遼太郎も最初から有名な歴史もののような書き方をしていたわけではない、ということを思い出させてくれた。
第1巻では、一豊(と言うより、この話では伊右衛門)と千代の婚礼から始まり、あの有名な馬を買う話までが収められている。一豊が織田信長に仕え、そこから秀吉に仕えていくところ、長篠の戦いをへて信長が天下を握っていくあたりの話だ。
功名が辻 新装版 4
2006/09/01 23:59
この話の終わりから約200年たつと『龍馬がゆく』になるわけですね
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
あの関が原の合戦のくだりと、その後土佐に山内一豊が封ぜられ、晴れて一国一城の主になり、生涯を終えるというのが第4巻です。
関が原の合戦というと徳川家康率いる東軍と石田光成が参謀役を務めた西軍がいきなり関が原で戦ったような理解しかしていませんでしたが、これを読むとなかなか家康の権謀術数の限りをつくした後の実戦だったようです。
そんな中で山内一豊は徳川に味方することを早々と表明し、その行動をもって土佐を与えられることになるのですから、世の中何が幸いするかわかりません。しかもそれが、妻・千代の深い思慮もあってというのがこの『功名が辻』の表わしたかったところのようです。戦国から安土桃山時代の女性が本当のところどうだったのかはわかりませんが、これを読む限りでは千代はかなりの人間であり、夫・一豊は千代の思慮の中で動いて結果的に一国一城の主になれたのだろうと繰り返し思えてしまいます。
その一豊が土佐藩主となってからのくだりは、それまでの一豊と千代の姿からするとかなりの違和感があります。人間が分不相応のものを持った時の悲劇でもあるかのような姿になってしまいます。あるいは、個人ではなく組織を維持していくためには変わらざるを得ない人間の小ささを描いているのかもしれません。
結果的に、この土佐藩主のお国入りから基礎作りの過程が、後の幕末の土佐藩の人間の活躍の理由にもなっていくのですよね。
と言うことは、実はこの『功名が辻』は、『龍馬がゆく』の壮大なる予告編のようなものなのかもしれません。