- みんなの評価
6件
オーブランの少女
著者 深緑野分
比類なく美しい庭園オーブランの女管理人が殺害された。犯人は狂気に冒された謎の老婆で、犯行動機もわからぬうちに、次いで管理人の妹が自ら命を絶つ。彼女の日記を手にした「私」は、オーブランに秘められた恐ろしい過去を知る……楽園崩壊に隠された驚愕の真相とは。第7回ミステリーズ!新人賞の佳作となった表題作の他、醜い姉と美しい妹を巡るヴィクトリア朝犯罪譚「仮面」、昭和初期の女学生たちに兆した淡い想いの意外な顛末を綴る「片想い」など、異なる場所、異なる時代を舞台に“少女”という謎(ミステリ)を描き上げた、瞠目のデビュー短編集。/解説=瀧井朝世
オーブランの少女
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
オーブランの少女
2016/06/26 16:04
新人さんとは!
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナウシカ - この投稿者のレビュー一覧を見る
これが、新人さんとはの作家さんとは、驚きです。それぞれの話の風景が、はっきりと見えてきます。この才能に脱帽です。
オーブランの少女
2016/06/19 20:33
この雰囲気はいいですね。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
5編の短編をまとめたこの作品はどれもがえも言われぬ独特の雰囲気があって、作品の世界観にどっぷりと浸かることができて頭の中でその世界が広がっていきました。
ミステリーという形をとっていますが、謎解きの部分がなかったとしても物語として十分な魅力に溢れるものばかりでした。
中でも「大雨とトマト」はなんとも言えないユーモアと、いい年をした男のバカさ加減というか、愚かさがとても上手く表現されていて男としては苦笑してしまいますが一番好きな作品でした。
オーブランの少女
2023/02/22 22:12
巧みに構成されたミステリーを背景に、女の愛憎、したたかさを描いた5短編集。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
巧みに構成されたミステリーを背景に、女の愛憎、したたかさを描いた5短編集。私的は[2]「仮面」、[5]「氷の帝国」が面白かった。[4]「片想い」は、日本を舞台にした、悲惨さやおぞましさのない珍しい作品。『戦場のコックたち』と本書の2冊しか読んでないが、海外を舞台に、著名な作品や出来事をアレンジした作品が多い。例えば、[5]「氷の帝国」は戯曲「サロメ」を連想させるし、『戦場のコックたち』は「史上最大の作戦」に物語を接木した感じ。徐々にオリジナリティの作品も書き初めてらしいのでそちらを早く読んでみたいものだ。