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4件
良き社会のための経済学
著者 著:ジャン・ティロール , 訳:村井章子
★ノーベル経済学賞が複数受賞可能なら何本受賞してもおかしくない、質量とも世界最高峰の業績を誇るティロール先生が、初めて一般向けに書き下ろした経済書! 良い社会をつくるために経済学はどう役立つのか、現実感覚に富んだスーパー経済学者が万人向けにわかりやすく解説します。
★なぜ、経済学が社会の問題を解決するのに活用できるのか、というそもそも論から、社会の制度、環境や雇用・失業、金融危機などのマクロ的な経済問題、競争政策や産業政策、イノベーション、規制など、幅広いテーマを取り上げます。ティロール先生がこれまで積み重ねてきた知見が凝縮されている本であり、自らの学者としての生活を交え、一般の読者向けに解説します。数式は一切なく、経済学を知らない人でも読みこなせる。質が高く、広く長く読まれる良書です。
★ティロール経済学の特色は、完全市場や完全情報などを前提とする従来の経済学とは異なり、不完全市場や経済的インセンティブだけで人は動かないなど、より現実的な前提をおいて、企業や個人、政府の行動を説明し、望ましい行動を促すための制度設計を提案する点にあります。「現実に使える経済学」「社会を良くするための経済学」です。
★ジャン・ティロール教授は2014年ノーベル経済学賞を受賞した、「スターの中のスター」といわれる「知の巨人」。ゲーム理論を応用した産業組織論、金融論、バブル論など、広範なフィールドにわたってきわめて優れた研究を相次いで発表。ノーベル経済学賞は「市場支配力と規制」に関するテーマで受賞したが、他の分野での受賞も取り沙汰されたほど研究領域は多岐にわたります。また、優れた理論家であると同時に現実感覚に秀でた研究者と評されています。
良き社会のための経済学
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良き社会のための経済学
2018/11/13 13:21
経済学が社会全体の利益のためにできることは何か。どう役立てることができるのか。どう可能なのか。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は、フランスのノーベル賞受賞者。そのためフランスとEUの事例が多い。経済学者と経済学について一般読書向けに書かれている。公共サービスと競争が両立しうる規制改革の研究は進んだが、興味深いのは、彼がそれを社会の「共通善」のためだと明言していることである。哲学者ではなく、経済学者から「共通善」という言葉を聞くことは珍しい。
良き社会のための経済学
2018/09/03 09:05
経済学がよの中のためにできることは何か、を考えた書です!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、経済学が世の中にできることは何か、どのような利益をもたらすことができるのか、そして、それはどのようにすればよいのか、など経済学を社会に役立てる方法について丁寧に考察された良書です。また、同時に経済学者がなすべきことについても触れています。広範な内容をカバーし、現代世界が直面する課題に対して、真正面から解決策を考えていく画期的な書です。
良き社会のための経済学
2018/12/24 11:43
解かり易く深い経済学書
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
相互信頼、他人の目、インセンティブといった人間を社会的存在として検討を要する学問としての経済学、その経済学は、ゲーム理論や行動経済学等で様々な選択肢を提示することはできても、個人の意思決定は個々の知識や慣習等の要因により一様ではありえない。経済学は共通善の実現にどのように貢献できるのかと、経済学を道徳と哲学にかかわる学問として大きくは社会科学に属するという前提のもとに、自分はどんな社会に生まれたいのだろうという問いを考えるきっかけになる書。