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6件
白洲次郎 占領を背負った男
著者 北康利 (著)
日本でいちばん格好いいといわれている男・白洲次郎。明治35年に兵庫県で生まれ、英国へ留学。戦後、吉田茂の側近として日本国憲法制定の現場に立会い大きく関与した。しかし、彼は表舞台には立たずに、在野精神というダンディズムを貫き通すのであった。初めて知る方にもお勧めの白洲次郎評伝決定版。(講談社文庫)
白洲次郎 占領を背負った男(下)
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白洲次郎占領を背負った男 下
2019/05/26 10:20
筋が通って爽やか
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
『白洲次郎 占領を背負った男』上・下を読みました。
夏休みに武相荘(ぶあいそう)という、この人の旧宅を訪れ、興味を持ったからです。
痛快な人物の痛快な一生、といえば単純すぎるかもしれませんが、政治的な思惑が交錯する中で、白洲次郎の振る舞いは、筋が通って爽やかです。
憲法や沖縄への思いも共感できるものがあります。
「押しつけられようが、そうでなかろうが、いいものはいいと率直に受け入れるべきではないだろうか」という言葉は、現場にいた人の言葉として貴重なものです。
せっかく気持ち良く読み終えたのに、櫻井某の解説が最悪。
自分の偏った持論ばかり書かないで、白洲本人、あるいは作品そのものについて書くのが解説でしょ。
白洲次郎占領を背負った男 下
2022/05/02 11:41
経済復興から講和へ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
下巻は戦後経済の復興からサンフランシスコ講和条約への過程が中心。経済復興へのGHQとのやり取り、政治的やり取りの部分は白洲次郎が自宅を訪ねてきた記者に言った「自分は口が堅いでね」との言葉が表しているから著者の考えが多く入っている感じがする。ただ、次郎が言った「仕事を成功させるためには誰が適任かが唯一の基準」「社会的地位のある者はそれなりの責任を有する」は現在の社会で忘れ去られた言葉かもしれない。後半の素顔の部分からは白洲次郎の人柄と貫き通したプリンシプルを十分感じさせる。
白洲次郎占領を背負った男 上
2022/04/29 14:30
プリンシプル 生き方の大原則
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
敗戦後の日本国憲法制定、サンフランシスコ講和条約で活躍した白洲次郎の評伝。
敗戦前から近衛文麿、吉田茂など時の政界の実力者や官僚との交わり、戦後はGHQとの折衝や時の政府重要閣僚との連絡役にあたり、憲法制定の裏側を知る人物。
特に日本国憲法制定のGHQ高官たちとのやり取りを知りたくて読んだ。少々白洲を持ち上げすぎている感はあるが最後のやり取りは歴史の一場面を如実に表している。
九条に関して「押し付けられようがそうでなかろうが、いいものはいい」の言葉は彼の憲法に関する本当の想いと感じた。