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9件
人間に向いてない
著者 黒澤 いづみ
「今年(2018年)読んだ本の中で、私のベスト3に入る1冊!」――宮部みゆき(単行本帯コメントより)
話題騒然のメフィスト賞受賞作。読者から届いた熱い、熱い声。続々重版出来。
子供を殺す前に。親に殺される前に。
すべての「向いてない人」に捧ぐ、禁断のオゾミス、または落涙の家族サスペンス!
一夜のうちに人間を異形の姿へと変貌させる奇病「異形性変異症候群」。
この世にも奇妙な病が蔓延する日本で、家族は。
ある日、美晴の息子の部屋を、気味の悪いクリーチャーが徘徊していた。
――冗談でしょう。まさか、うちのユウくんも・・・!!??
そこから平凡な家族の、壮絶な戦いが幕を開ける。
人間に向いてない
05/08まで通常836円
税込 418 円 3ptワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
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人間に向いてない
2020/06/27 21:29
何だこれは?!
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JUN - この投稿者のレビュー一覧を見る
突然人間じゃない生き物になる。
しかもそれが部分的に人間の体を持つ
変異した生き物だとしたら。
…正直、気持ち悪いことこの上ない。
体が虫なのに人間の指が複数あって。
体が犬で顔が生前の人間のままで…等々
そんな感じで
ただのグロイだけの小説
(ホラーにもなりきれない未熟な小説)
なのかと思いきや。
人の心理もよく書けてるし、
変に現実的で現代社会をよく表している。
そしてラストに涙。
満場一致で
メフィスト賞を受賞したのがよく分かる。
よくぞ選んでくれた!
読了時の不思議なこの感情を
ぜひ味わってもらいたい
2021/08/16 21:01
人の心に迫る小説
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る
カフカの『変身』は学生時代の愛読書でしたが、本書はまさにそれを彷彿とさせる作品でした。ある日突然得体の知れない奇妙な生き物に変化してしまう「異形性変異症候群」という奇病がテーマとなっています。この病気はニートや引きこもりの若者に特有という設定なので、どうしてそんなことになったのかと悩み苦しむ母親の姿を克明に描いた小説です。現代社会の介護とも通ずるものがあり、引きこもりの子供を抱える家庭の苦悩や問題点が浮き彫りになっていて、とても考えさせられました。波瀾万丈の末のラストは意外な終わり方とも言え、穏やかな気持ちで本を閉じることが出来ました。主人公の美晴に感情移入することができて、一緒になって苦難に立ち向かう感じがしました。
人間に向いてない
2020/11/02 09:25
薄気味の悪さが堪らない
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
衝撃。悍しさに包囲されし世界で垣間見る様々な愛の形に息を飲んだ。現代的な設定にとても惹かれ、終始面白かった。家族をもつ、とくに子供をもつ人の感想が知りたくなる、とにかく衝撃的な作品