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狼と香辛料
行商人のロレンスは、馬車の荷台で麦の束に埋もれて眠る少女を見つける。 少女は狼の耳と尾を持つ美しい娘で、自らを豊作を司る神・ホロと名乗った。 「わっちは神と呼ばれたがよ。わっちゃあ、ホロ以外の何者でもない」 まるで経験を積んだ大人のような話し方で、ロレンスを巧みに翻弄する少女。 「お前は、本当に神なのか?」 最初は半信半疑だったロレンスも、やがてホロが旅に同行することを承諾する。 そんなふたりの旅に、思いがけない儲け話が舞い込んでくる。 近い将来、ある銀貨が値上がりするという噂。 疑いながらも、ロレンスはその儲け話に乗るのだが……。
狼と香辛料XXIV Spring LogVII
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狼と香辛料 1
2022/01/27 12:58
異種族と商売と
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
商売×狼の姿をした豊穣神 面白い取り合わせの異色作品。
ちょっと強引な商売のやり方に納得できない部分もあるけどさくさく読めた。
後半のヤレイの行動を思うと明治の廃仏毀釈ってこんな感じだったのかも。
2017/03/22 10:59
割と面白い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:PPM - この投稿者のレビュー一覧を見る
よくタイトルを見かけていたので、読んでみた方一作。
今回お試しで読ませて頂きました。
読んだ感じ、それなりに面白いなあというところです。
続きをすごく読みたい、とはなりませんでしたが、挿絵を見るに、これから結構二人の関係が密になるようなので、そこまでいくともっと胸に迫る何かがあるのかも・・・と思うとちょっと読み進めたい気もします。
狼と香辛料 10
2009/02/14 22:38
新たな展開があるけれど、どこに行くかはまだ分からない
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホロの仲間の手掛かりとなる"狼の骨"を求め、ケルーベから海を渡り極寒の島国ウィンフィール王国に渡ったロレンス一行。キーマンとエーブの紹介状によって知己を得たロレンスたちは、"狼の骨"を所有するとみられるブロンデル大修道院が、王国の通貨価値下落に付け込んで経済支配を狙う大陸の経済同盟と対立していることを知る。
ケルーベでの経験もあり、政治的な対立には関係したくなかったロレンスではあるが、様々な事情により関わらざるを得なくなってしまい、"狼の骨"が膠着状態を解決する切り札になりえることに気付く。大組織の対立の中で、一介の行商人であるロレンスと、強力な爪と牙を持つ狼でもあるホロは、上手く切り抜けることができるのか。
お約束の様なロレンスとホロの掛け合いは健在であり、それを楽しみにしている人を裏切ることはないと思う。しかし加えて、ケルーベの一件から、ロレンスが立ち向かわなければいけない事件の規模が大きくなっていることにも気付く。これは、賢狼を名乗るホロに対抗するためにロレンスがなす必要がある成長に必要なことであると同時に、いまの世界を席巻する大組織と相対する中でホロが人間の作った仕組みに取り込まれていく過程にもなっているようだ。このことがロレンスとホロの未来にとって良い結果を生むことになるかどうかはまだ分からない。
文章に切れ目がなくて場面転換が分かりづらいように感じる箇所も散見されるけれど、三人のやり取りも楽しめ、経済の基本的原理を知ろうとする動機づけにもなる作品だと思う。