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3件
日本の思想
著者 丸山真男著
現代日本の思想が当面する問題は何か.その日本的特質はどこにあり,何に由来するものなのか.日本人の内面生活における思想の入りこみかた,それらの相互関係を構造的な視角から追求していくことによって,新しい時代の思想を創造するために,いかなる方法意識が必要であるかを問う.日本の思想のありかたを浮き彫りにした文明論的考察.
日本の思想
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日本の思想 改版
2019/10/27 13:43
絶対名著
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Ottoさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
帯に絶対名著とある。
もう50年以上前の1961年発行、岩波新書青版C39、2015年第100刷で改訂されず改版。著者は、いわずとしれた丸山眞男、1960年安保闘争の思想的指導者にして、60年代後半には学生運動家から糾弾された日本政治思想の大家である。
この本が有名なのは、最終章『「である」ことと「する」こと』が、大学入試でたびたび出題されたことによる。受験生は、入学後この本を手にすることになるのである。
最近も、慰安婦問題で日本政府の「反省はするが謝罪はしない」という態度について、これは「反省(状態「である」)するが、謝罪(行為「する」)はしない」のが日本の思想であって、韓国等外国には理解しずらいだろうから、その点をちゃんと説明しないと問題の解決にならない。との解説をみた。
やっぱりそうか。いまだに一読の価値のある名著と言われる所以である。
日本の思想 改版
2016/07/28 23:24
日本の思想について興味深い示唆に満ち溢れている。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、4部に分かれていて、最初の2部は論文として描かれたもので、後半の2部は講演録である。当然講演録のほうが理解しやすい内容となっている。前半の論文については、すべて理解したとは思わないが、大変興味深い内容を扱っていて、日本の思想について興味深い示唆に満ち溢れている。
日本の思想 改版
2023/04/27 20:31
読み手側の知識不足。刺激的ではあるが消化不良。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マーブル - この投稿者のレビュー一覧を見る
『日本の思想』と『近代日本の思想と文学』については読み手側の知識不足。刺激的ではあるが消化不良。残りの二編『思想のあり方について』『「である」ことと「する」こと』は多少分かりやすい。ことに最近興味を持っている西洋文化と比較して知る日本文化という側面から読んでも非常に示唆に富んでいる。60年以上前に書かれたものではあるが、そこで投げかけられた問題は現代においても引き続き考察すべき重要さを失ってはいない。それはいまだに日本全体が持ち続ける問題でもある、と感じる。