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5件
日本的霊性
現代仏教哲学の頂点をなす著作であり,著者が到達した境地が遺憾なく示される.日本人の真の宗教意識,日本的霊性は,鎌倉時代に禅と浄土系思想によって初めて明白に顕現し,その霊性的自覚が現在に及ぶと述べる.著者は,日本の仏教徒には仏教という文化財を世界に伝える使命があると考え,本書もその一環として書かれた.
日本的霊性
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日本的霊性
2020/05/06 09:19
我が国の仏教学者、鈴木大拙氏の著した現代仏教学の頂点とも言われる一冊です!
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、明治、大正、昭和にかけて活躍した仏教学者であった鈴木大拙氏による現代仏教学の頂点とも言われる一冊です。鈴木大拙氏は、禅についての著作を英語で著し、日本の禅文化を海外に広くしらしめたことで世界中に知られています。同書の中で著者は、「日本人の真の宗教意識、日本的霊性は、鎌倉時代に禅と浄土系思想によって初めて明白に顕現し、その霊性的自覚が現在に及ぶ」と述べておられ、また、日本の仏教徒には仏教という文化財を世界に伝える使命があると考えられており、その目的を果たすのが同書であるとしています。同書の内容は、「日本的霊性につきて」、「第1篇 鎌倉時代と日本的霊性」、「第2篇 日本的霊性の顕現」、「第3篇 法然上人と念仏称名」、「第4篇 妙好人」から成っており、鈴木大拙氏が達した境地が垣間見られます。
日本的霊性
2020/01/10 21:04
鎌倉仏教に関する有意義な一書
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
法然とその弟子である親鸞と言えば、日本史で言わずと知れた人物です。本書はこの二人に焦点を当てて日本的な霊性について著述してあります。かなり深い掘り下げがされており、その内容を知ることが出来た点に有意義を感じました。
霊性については本書の解説に分かり易く記されてあるので、ここには表出しませんが、日本的な霊性を剰すことなく吐露された本書は読み応えがあったと思います。法然と親鸞について、その真摯さというか、徹底ぶりに叩頭されます。
日本的霊性
2005/08/27 16:38
なにが日本的でなにが霊性なのか、理解できなかった。
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は世界的に有名な仏教哲学者であり、禅者である。英文による禅の解説書も多い。これまで英文はおろか日本文でもその著作を読んだことはないが、気になる存在であった。この本も名前だけは知っていた。第4刷が出版されたのを本屋で見つけたので買ってみた。読んではみたものの内容は解らない。内容表現ともに明治生まれの哲学者という感じで、使用されている語彙も良く解らない。殊更むずかしい表現をしているようにも感じられる。明治は遠くなりにけり。時代が違い過ぎる為か、なにが日本的でなにが霊性なのか、いろいろ解説されているのだが、理解できなかった。非常に高く評価されてきた著作なはずであるが、残念ながらついていけなかった。ただ鎌倉時代の仏教になって始めて、日本の霊性と結びついた土着の仏教になったということ、浄土真宗が日本独自の仏教であること、そこに日本的な特徴が現われていること、などは納得できた。