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6件
ヨーロッパ史入門
著者 池上俊一
「ヨーロッパ」誕生以前の古代ギリシャ・古代ローマから,文化的統合体としてのヨーロッパが成立した中世半ば,そして大航海時代,ルネサンスや宗教改革を経て,絶対王政の全盛期である一七世紀末までを俯瞰.まとまりでありながら常に多様性を内包し,個性的なプレーヤーがぶつかり合いながら推進されてきた,その歴史とは?
ヨーロッパ史入門
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ヨーロッパ史入門 原形から近代への胎動
2022/06/06 17:56
ヨーロッパの本質を分かりやすくえぐっている
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書では東京大学の名誉教授である池上俊一先生が、「ヨーロッパ」誕生以前の古代ギリシャ・古代ローマから、文化的統合体としてのヨーロッパが成立した中世半ば、そして大航海時代、ルネサンスや宗教改革を経て、絶対王政の全盛期である一七世紀末までを分かりやすく解説しています。「ジュニア」となっているので平凡なものかと思いきや、さすがは池上先生です。高度な内容がわかりやすく解説されていました。東大をはじめとする難関大学の論述問題で出題されそうなテーマが端的に解説されています。古代から近世までのお話ですので、新高3生には今度の春休みに読んでおくことをお勧めします。続編もあります。著者は「文化としてのヨーロッパ」という捉え方をしており、10世紀末から12世紀前半にかけて成立したそのヨーロッパの構成要素は「ギリシャ・ローマの知」「キリスト教の霊性」「ゲルマンの習俗」「ケルトの夢想」の4点であると主張します。英語史との関わりでは、とりわけ「ゲルマンの習俗」の立ち位置に興味がわいてきます。文化としてのヨーロッパのなかで果たしてきた「ゲルマン」の役割は何か。もちろん英語も「ヨーロッパの各国語」の1つであり、まさに中英語期以降、ゲルマン語的要素とラテン語的要素の混交が激しく起こっていくことになったのです。
ヨーロッパ史入門 原形から近代への胎動
2022/01/16 11:48
まさに『入門』、読みやすかったです
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルにあるように、まさに『ヨーロッパ歴史の入門書』、大変読みやすかったです。
高校の地理歴史で世界史の選択を考えている生徒の皆さんには、大いに参考になると思います。「世界史はこういうことを勉強するのか」と。
なお、当書は2部構成の前巻にあたり、1月20日に次巻が刊行されます。当書は17世紀まで、次巻は18世紀から現代までの範囲です。
2025/01/22 20:56
ヨーロッパをヨーロッパたらしめているもの
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
二分冊のヨーロッパ史入門の一冊目。「ヨーロッパの誕生」から一七世紀までが扱われる。むろん網羅的なものではないが、「ヨーロッパをヨーロッパたらしめているもの」を探り、そのエッセンスを抽出しようとしていくものとなっている。