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16件
ボタンちゃん
ボタンちゃんは、丸いお顔の女の子です。ボタンちゃんはアンナちゃんのブラウスの一番上にとまっています。ボタンちゃんの仲良しは、なんといってもボタンホールちゃんでしょう。ふたりはいつも一緒です。ところがある日、大変なことがおこりました。ボタンちゃんをとめていた糸が切れてしまい、ボタンちゃんは転がりおちてしまいました。ボタンちゃんは、子どもべやのゆかをすすんでいきます。やがてたどりついたのは、おもちゃ箱のうらがわです。するとどこからか小さな泣き声がきこえてきました。泣いていたのはガラガラです。「アンナちゃんはもう、ぼくのことなどわすれてしまったのでしょうか」というので、ボタンちゃんはガラガラをなぐさめてあげました。ふたたびボタンちゃんがころがっていくと、今度はよだれかけにあいました。『博士の愛した数式』などで人気の小川洋子初の絵本。ボタンちゃんと忘れられた「思い出たち」との心温まる物語。
ボタンちゃん
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ボタンちゃん
2016/07/15 17:33
そういえば、最初の○○はどうしたっけ?
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おらのすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ボタンちゃんの探検で、どこかに置き忘れてしまったものが
つぎつぎと顔を出してきます。
日常の忙しさに、ついつい私たちも置き忘れてしまいました。
そういえば、最初の○○はどうしたっけ?
遠い昔の思い出に、はじめてのことに、親子で話の花が咲きました。
ボタンちゃん
2016/05/29 16:35
忘れ物してないか
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この絵本の作者小川洋子さんは、もちろんあの『博士の愛した数式』や『妊娠カレンダー』を書いた芥川賞作家の、小川洋子さんその人です。
さすがに言葉を紡ぐことを職業にする人だけあって、なんとも言葉が美しい。
それに物語の構成がやはりうまい。
主人公はタイトルとおり、「ボタン」。洋服についているあれです。
女性ならではの視点です。ボタンを集める趣味の人がいるぐらいですから、女性にとっては大事な小物です。男性にはなかなか思いつかない。
では、ボタンちゃんのなかよしってわかります?
これも男性には思いつかないかもしれません。
答えは、ボタンホール。
ボタンちゃんが丸いお顔なら、ボタンホールちゃんはほっそり顔。それに恥ずかしがり屋。こういう視点も女性ならでは。
しかも、ボタンがかわいいのはボタンホールのおかげというのもいい。
ところが、ある日、そのボタンちゃんのとめていた糸が切れてしまうのです。
ボタンちゃんはコロコロ転がっていきます。
普通であれば仲のいいボタンホールちゃんと離ればなれになってしまうのですから、ボタンちゃんはめそめそ泣いてしまいそうですが、小川洋子さんはボタンちゃんにちょっとちがった世界を冒険させるのです。
それは部屋のいろんな隙間に忘れられた思い出の品。
ガラガラであったりよだれかけであったり、子熊のぬいぐるみであったり。
ボタンちゃんの主人アンナちゃんがうんと小さい時に手にしたり身につけていたりしたものです。
昔はあんなに仲がよかったのに、今ではすっかり忘れられてしまった小物。
この物語の最後には主人公のボタンちゃんも、そういう小物になってしまいます。
だって、アンナちゃんが大きくなれば、いくらお気に入りのボタンがついていても、着れませんものね。
この絵本はそういうふうにいつかさようならをする小物たちへの愛を描いた物語といえます。
読み終わったあと、そういえば何か大切なものを忘れていないか気になりました。
思い出せたらいいな。
ボタンちゃん
2018/10/29 20:00
あたたかいぼたんちゃん
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
かわいらしくあたたかい”ぼたんちゃん”です。
小さなこどもに読むには、文字が多いなぁと感じましたが、だからこそ、読んでいるうちに内容にじんわりしました。
「今のアンナちゃんがあるのは、あなたのおかげなのね」って。
人はいろんな経験を経て成長していきますね。
私は今、大事なネックレスをなくしてしまい、探しています 涙