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26件
道をひらく
著者 松下幸之助
昭和43年の発刊以来、いまなお読み継がれる驚異のロングセラー『道をひらく』。本書は、松下幸之助が自分の体験と人生に対する深い洞察をもとに綴った短編随想集である。これまで、どれほど多くの人が本書に勇気づけられ、また成功への指針としてきたことか。この本には、時代を超えて生き続ける不変の真理があるからである。業の成功者であり、それ以上に人生の成功者である松下幸之助であればこそ、その言葉には千鈞の重みがある。あらゆる年代、職種の人に役立つ、永遠の座右の書である。
道をひらく
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2015/07/11 22:49
一日の終わりに読みたい一冊
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:赤運太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は松下幸之助氏が機関紙「PHP」の裏表紙に連載した短文を一冊にしたものです。
「運命を切りひらくために」「日々を新鮮な心で迎えるために」「ともによりよく生きるために」
「みずから決断を下すとき」「困難にぶつかったときに」「自信を失ったときに」
「仕事をより向上させるために」「事業をよりよく伸ばすために」「自主独立の信念を持つために」
「生きがいある人生のために」「国の道をひらくために」の11のテーマで松下氏の考えが語られています。
私があれこれ言うよりも松下氏の言葉を読むほうが内容の素晴らしさが分かり易いと思うので、
「運命を切りひらくために」から一番好きな一節を紹介します。
「道
自分には自分に与えられた道がある。天与の尊い道がある。
どんな道かは知らないが、他の人には歩めない。自分だけしか歩めない、
二度と歩めぬかけがえのないこの道。
広い時もある。せまい時もある。のぼりもあればくだりもある。坦々とした時もあれば、
かきわけかきわけ汗する時もある。
この道が果たしてよいのか悪いのか、思案にあまると時もあろう。なぐさめを求めたくなる時もあろう。
しかし、所詮はこの道しかないのではないか。
あきらめろと言うのではない。いま立っているこの道、いま歩んでいるこの道、
ともかくもこの道を休まず歩むことである。
自分だけしか歩めない大事な道ではないか。
自分だけに与えられているかけがえのないこの道ではないか。
他人の道に心をうばわれ、思案にくれて立ちすくんでいても、道はすこしもひらけない。
道をひらくためには、まず歩まねばならぬ。心を定め、懸命に歩まねばならぬ。
それがたとえ遠い道のように思えても、休まず歩む姿からは必ず新たな道がひらけてくる。
深い喜びも生まれてくる。」
私はこの本を一日の終わりに一節づつ読んでいました。
松下氏の言葉と共に一日を振り返ると深く反省点が見え、明日に向けて新たな気構えが出来たのです。
また、その日にピッタリな言葉に当たる事もあり、まるで松下氏が語りかけてくれたような
感じがしたものです。
松下幸之助氏の言葉や考え方は、時代の移り変わりによって風化する事のない素晴らしいものです。
仕事を含め人生の様々な局面で悩んだ時に是非読んでみてください。きっと助けになると思います。
道をひらく 正
2008/09/21 09:42
昭和43年に出版された本
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
昭和43年に出版された本。経営の神様、松下幸之助がPHPに短編連載した文章をまとめた本です。
内容は、121のテーマについて、ごく短い文章で松下さんの「思い」を表現しているものです。短い文章であればあるほど一文字の重みが増します。
いろいろな問題に直面しながら、日本を代表する企業を育てたその思いの真髄は、「素直さ」ということでしょうか。
文章のはしはしに素直であることの重要性と、文章自体が非常に素直に書かれています。
昨今の日本の経営者は、「お金が儲かれば勝ち」的な趣旨の考え方をしている人が多いのも事実。
でも、そんな商売は長続きしないです。愚直といわれるほど素直に、そうかといって深慮もある経営者像。
これが理想なのかもしれません。
http://blog.livedoor.jp/c12484000/
道をひらく 正
2010/02/27 20:03
心の杖
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
リーダーの条件には色々あるが、くじけないこともそのひとつだろう。もっともリーダーとはいえ人間だから、悔やむこともし、心が折れることもあるだろうが、リーダーがリーダーたるためには、誰よりも早く立ち直ることだ。勇気をもって前を向くことだ。
それには人より優る信念が必要である。自身に信念があれば立ち直れるはずだ。それでもだめなときには支えが必要となる。経営の神様と賞賛される松下幸之助のこの本は、そういうくじけそうになった心の杖の一冊として読み継がれてきたものだ。
松下幸之助は成功者だが、この本には成功の秘訣など書かれていない。書かれているのは、ごく当たり前のことだ。それでもこの本が多くの読者を勇気づけるのは、くじけそうになった時にはその当たり前のことすら見えなくなっているということだろう。
杖をつくことは恥ずべきことではない。それでも歩こうとするリーダーの姿も人々は勇気づけるのではないだろうか。
◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。