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19件
護られなかった者たちへ
著者 中山七里(著)
仙台市の保健福祉事務所課長・三雲忠勝が、手足や口の自由を奪われた状態の餓死死体で発見された。三雲は公私ともに人格者として知られ怨恨が理由とは考えにくい。
一方、物盗りによる犯行の可能性も低く、捜査は暗礁に乗り上げる。
三雲の死体発見から遡ること数日、一人の模範囚が出所していた。
男は過去に起きたある出来事の関係者を追っている。男の目的は何か? なぜ、三雲はこんな無残な殺され方をしたのか?
誰が被害者で、誰が加害者なのか──。
怒り、哀しみ、憤り、葛藤、正義……
この国の制度に翻弄される当事者たちの感情がぶつかり合い、読者の胸を打つ!
第三の被害者は誰なのか?
殺害された彼らの接点とは?
第三の被害者は?
本当に“護られるべき者”とは誰なのか?
“どんでん返しの帝王”中山七里が、日本の社会福祉制度の限界に挑んだ問題作!
護られなかった者たちへ
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護られなかった者たちへ
2021/02/18 03:39
映画化決定!
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
高齢化の日本の福祉が抱える闇に迫った社会派ミステリー。真っ新な状態で読み始めたならきっと何度も気持ちが移り変わり、著者の「あなたにこの物語の犯人はわからない」の言葉通り、何処に怒りの矛先を向けていいのか分からず憤ること間違いなし。経歴、前科、生活、全てに置いて表面を軽く掬い取っただけの他人への杜撰な評価を苛立たしいまでに代弁した問題作。救いのない話の中で利根や刑事コンビ、その他登場人物に任侠があり、それがまた切なく感じ、感情を煽る展開が絶妙で堪らなかった
2021/06/01 11:05
どうか公平な制度に!
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タンタン - この投稿者のレビュー一覧を見る
重たいテーマでしたがこれが日本の裏の顔でもあると思わざるを得ません。
本当に必要な方々に有るべき制度がいつの間にか勝手に正当化されてそうでは無い方向に向かっている事、事実として有りうるのでは無いかと…
同じ仕事を長くしていると流されて、初心を忘れて自己中心的になってしまってる自分を振り返ってしまいました。
人間とは弱く楽な方楽な方へ行きたくなるものだと思います。
私自身も「けいさん」の様に最後まで人間らしく優しい人で有りたいと自分を律したいと思わずに居られない作品でした。
護られなかった者たちへ
2018/05/05 23:03
善人の在り方
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
誰に聞いても善人で人格者で・・・そんな人物が残酷な方法で殺害された事から事件は始まります。
昨今、社会問題にも取り上げられる「生活保護」をテーマにしてます。