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エッジウェア卿の死
カーロッタは人気女優ジェーンのものまねで、ポアロを含む多くの観客を魅了した。奇しくもジェーン当人が、ポアロに奇妙な依頼をしてきた。離婚を拒む夫の男爵をなんとか説得してほしいというのだ。純粋な興味からこの依頼を快諾したポアロ。が、数日後その男爵が謎の死を遂げてしまう……。
エッジウェア卿の死
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紙の本エッジウェア卿の死
2023/04/26 16:18
私たちはヘイスティングズだ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品は1933年に発表された、名探偵エルキュール・ポアロものとしては初期から中期にかかるあたりになるだろうか。
原題は「Lord Edgware Dies」で、「Lord」は「(イギリスでは)侯爵・伯爵・子爵・男爵などの称号。卿」とあるから、邦題はそのままの訳になる。
物語は、有名な女優が夫と離婚したがっていて、ある夜彼女が夫のもとを訪ねたあと夫が死んでいた。誰もがこの女優の犯行と考えるが、殺人があった時には彼女にはしっかりしたアリバイがあった。
では、誰が夫を殺したのか。
この殺人事件が起こる前に、女優の物まねをする役者が登場している。
とすれば、この役者が犯人にちがいない。しかも、この役者は事件のあと自殺めいた死体になって発見されている。
こんな事件をポアロが推理していくのだが、この頃の彼にはあまり優秀とはいえないポアロの無二の親友がいる。
ヘイスティングズだ。
彼はポアロものの8本の長編と多くの短編に登場するポアロものには欠かせない人物だ。
この作品でも、ヘイスティングズがポアロの解決した事件を語る、そんな形式で書かれている。
つまり、ヘイスティングズが語ることで、ポアロが事件をどのように解決していったかがわかるし、ヘイスティングズの素人推理が つまりは読者の推理と似ているところがまた面白い。
ヘイスティングズこそ、読者の代表として事件の解決に参加しているといえる。
で、結局犯人であるが、収まるところに収まったというところだろうか。
紙の本エッジウェア卿の死
2017/10/17 10:01
二人の掛け合い
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:igashy - この投稿者のレビュー一覧を見る
この話はメイントリック(アリバイ)がいくらなんでも無理だろう……と思うのでミステリとしてはあまり好きじゃないのだけれど、読み返してみたらポアロとヘイスティングズのやり取りが3割増しくらいになっている印象で、+ジャップ警部も出てきて楽しめた(もちろん脳内映像はあのドラマの3人)。 バスの真ん前でひらめいたポアロに対して「なんという瞬間にそんなものを浮かばせるんだ。すんでのことに最後の瞬間になるところだ」と突っ込むヘイス可愛い。 しかし公爵の女の趣味はわからんなぁ。
紙の本エッジウェア卿の死
2024/02/23 10:12
後半が、長く感じた
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みえ - この投稿者のレビュー一覧を見る
モノマネが入ってくる所が面白かったです
冤罪も怖いけど、殺人が軽い感じも怖かった
ちょっと、ダラダラと繰り返し確認するのが長く感じたけど、全体として面白かったです
紙の本エッジウェア卿の死
2021/08/01 16:06
珍しく
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ケロン - この投稿者のレビュー一覧を見る
クリスティ作品にしては、犯人がとてもストレートだったことに少々びっくり。
そういうこともしちゃうところも、ある意味意表を突かれているということですね。
紙の本エッジウェア卿の死
2016/05/15 19:48
ポアロ7作目
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JY - この投稿者のレビュー一覧を見る
エッジウェア卿が殺害され、その妻が事件当夜目撃され容疑者に…
エッジウェア卿と夫人は離婚問題で揉めており、普通なら妻が犯人として怪しいが、殺害される前にポアロのお陰?で離婚問題も解決し、たまたま夫人にもアリバイがあった。
これは、夫人を犯人に仕立て上げる罠だったのか・・・というお話。
紙の本エッジウェア卿の死
2019/10/21 13:23
モノマネ
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
ものまね芸人を見るとこの本を思い出します。薄暗い照明だからこそ出来たのかと。やっぱりヘイスティングスが出ている方が良いんですね。
紙の本エッジウェア卿の死
2004/08/04 18:47
初めて、灰色の脳細胞に勝ったかも(笑)
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:風(kaze) - この投稿者のレビュー一覧を見る
エルキュール・ポアロと、彼の良き友ヘイスティングズが二人三脚、コンビを組んで事件の謎を解き明かす作品です。今回は、ヘイスティングズが冒頭で語っているように、ポアロの失敗談ともいうべき事件。エッジウェア卿殺害事件を皮切りに起きた事件で、ポアロは危うく犯人に一杯食わされる窮地に立たされる。犯人は、一体誰なのか? そして、犯人の仕掛けた狡猾なトリックを、ポアロは見破ることができるのか?
エッジウェア卿殺害事件については、私には珍しく、犯人の目星と事件の様相が、序盤で見当がついてしまいました。途中、やや混乱させられましたが。誰のせい?って、そりゃあなた、灰色の脳細胞を持ち、見事な口髭を生やしたムッシュー、あなたのせいですよ。実際、犯人にまんまと出し抜かれてたら、引退していたかもしれませんね、ポアロ様。
なーんて言いたくなるような、ポアロ危機一髪の事件でした。
このミステリーで一番印象に残ったのは、犯人が仕掛けたあるトリックでした。シンプルなトリックだけに、余計に鮮やかに感じたんでしょうね。まあ、クリスティーの人気作品ほどのインパクトはないけれど、なかなかいい出来のトリックなんじゃないかなと、そう思いました。
本書の執筆のきっかけについては、『アガサ・クリスティー 生誕100年記念ブック』(1990 早川書房)の中に、著者の次のコメントが載っていました。
>(上記「創作の舞台裏」の章から p.40)
訳文は、正直、さほどいい出来映えだとは思いませんでした。特に、ポアロとヘイスティングズの台詞の文章のあちこちで、ぎこちない不自然さというか、違和感を感じました。会話文のうまい、出来れば女性翻訳家の新訳で読みたかったですね。
英題 Lord Edgware Dies 米題 Thirteen at Dinner
『オリエント急行の殺人』の前年に発表された、1933年のポアロものの長編です。