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裁判官・非常識な判決48選
著者 間川清
「こそこそとでなく、堂々と女性のスカートを覗き込めば無罪」「女性にデブと言ったから29日間、刑務所へ」「自分名義の家に自分の鍵で入ったのに住居侵入罪成立」――一般人の感覚では「非常識」としか思えない判決が目につく昨今。裁判官が頭でっかちで世間知らずだからこうなるのか? それとも実は、当事者のやむをえない事情を汲みつくした上での英断なのか? 裁判経験豊富な弁護士が、世間で「トンデモ判決」と言われる48の裁判を読み解き、痛快にジャッジ!
裁判官・非常識な判決48選
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裁判官・非常識な判決48選
2017/11/23 12:59
特徴的な判決・判例を解説
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:melon - この投稿者のレビュー一覧を見る
狸・ムジナ事件などの有名な古い判例から、最近話題になった認知症の判決まで、特徴的なものを挙げて解説している本です。有名な判例ですが、間違って振り込まれた預金を引き出すと詐欺罪が成立するとした判例(最判平15.3.12)は筆者と同様、私も妥当な判断だとは思いません。誤振込みを行った側には何らお咎めがなく、振り込まれた人だけが責められ、あろうことか刑事罰を科されるなどあんまりではないでしょうか。誤って振り込まれたお金を使うのは良くないことではありますが、それを奇貨として使ってしまうというのは人間としてはある意味自然な行為とも思えます。少なくとも期待可能性の観点から責任を阻却するのが妥当ではないかと思うのです。手形金額重複記載事件(最判昭61.7.10)もおかしな判例だと思います。「¥1,000,000-」と「壱百円」と両方の記載がある場合に、100円の印紙が貼ってあって、当事者の意思は100万円の手形であるというのは明らかであるのに、手形法6条1項によって文字が基準になるから100円の価値しかないというのは実態にあってないものだと思います。そもそも手形法自体がカタカナで書かれた古い法律で、現状にあっていないものもあるでしょうから、改正が必要なのではないでしょうか。
NHKの受信料の判決(東京高判平25.10.30)もおかしなものです。そもそもNHK自体が、契約を結びたくないものでも強引に結ばされる点でおかしな組織なのですが、承諾もないのに契約が成立するなどどんな詐欺集団よりもひどいことができるわけです。WOWOWのような必要な人だけ契約を結ぶ有料チャンネルにするか、国益上必要なら公務員にして給料を通常の水準に下げた上で税で運営するかしないと、NHKのやりたい放題になってしまうのに、それを助長させてはいけないでしょう。
ペットの犬に対する購入代金相当額の損害賠償請求で、購入時の価格が15万円であっても、5年以上経過してその価値が5万円という判断(名古屋地判平18.3.15)は妥当なものでしょう。犬も年数が経てば価値が減ずるのは当然のことです。ペット等を物として扱うことに抵抗感がある人もいるでしょうが、法律上は仕方のないことです。刑法の錯誤のところで、よく犬を殺した場合には器物損壊であるという話が出てきますが、そうせざるを得ないでしょう。もっとも慰謝料は認められるわけで、本事例も、購入代金相当額以外に慰謝料の請求も認められているようです。
裁判官・非常識な判決48選
2016/06/11 11:07
古い判決も多いが
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投稿者:Freiheit - この投稿者のレビュー一覧を見る
弁護士から見ておかしいと思われる判決が掲載されている。最後の方は困ったのか、ずいぶん昔の判決を掲載している点が残念である。
裁判官・非常識な判決48選
2023/12/01 11:52
もう少し詳しく知りたい
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
何も新書に48も判決を網羅する必要があったのかは疑問です、もう少し判決を少なくして詳しく説明していただけるほうが良かったかもしれません、ただ、面白い本であったことは間違いありません