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5件
山はおそろしい 必ず生きて帰る! 事故から学ぶ山岳遭難
著者 羽根田治
壮大な自然に親しむ登山やキャンプがブームになって久しい。一方で、山への畏れが忘れられていないだろうか?
山には平地では遭遇しえない危険が潜んでいる。クマに襲われたり、落雷が直撃したり、救助に来たヘリが目の前で墜落したり、他人の巻き添えで山頂付近から滑落したりと、ベテランですら生死の境目に立たされるのだ。そんな時、どうすれば生きて帰れるのか?
遭難取材を長年続ける著者が貴重な証言からその術を解説。数多の恐怖が待ち受けるのに「それでも登る」と皆が言う、山の魅力がわかる一冊。
山はおそろしい 必ず生きて帰る! 事故から学ぶ山岳遭難
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2023/03/02 12:03
たとえ里山でも――。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:uruuduki - この投稿者のレビュー一覧を見る
四方を高い山に囲まれ、四季の風景に恵まれた長野県で、以前目が点になるような経験をしたのを、この本を読んでいて思い出した。
戸隠神社と言えばパワースポットとしても知られていて、奥社に向かう道は両側に杉の大木が並び立ち荘厳な気持ちになる――。のだが、そこは途中から大きな石が有ったり、木の根を踏んだりのなかなかに急な山道を歩いて行かなければならない、山の中だ。
スニーカーでも、山道に慣れていない人には厳しいだろう。
そこをハイヒールで登っている女性がいたのだ。
上まで行けたのかどうかは不明だが、途中で動けなくなったらどうするのだろうかと、とても気になった。
最近は、キャンプだの、バックカントリースキーなどがもてはやされているように思う。
だが、たとえ里山でも軽い気持ちで入らない方が良い。里山も奥には道の定かではない深い山が控えていて、方向を見失ったり,熊や猿の群れ、猪などと遭遇する危険が有るのだ。
ベテランの登山者でも何が有るかわからない、元は神聖な神の地として畏怖されたのだ。怖い場所だったからだろう。
多くの人が入るようになった現代でも、山が危ない場所なのは変わらないのだと、改めて思った一冊だ。
2022/09/02 09:43
羽根田さんの本はいつも楽しみです
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:黄梅 - この投稿者のレビュー一覧を見る
学びがたくさんありましたし、用語集がありがたかったです。
山はおそろしい 必ず生きて帰る!事故から学ぶ山岳遭難
2023/02/26 13:24
「たった一歩が生死を分ける」帯より。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やまだち - この投稿者のレビュー一覧を見る
実際に起きた事故を取材して書かれた「山岳ホラードキュメント」です。
ネタバレがあります。
1.自然が怖い
2.無知が怖い
3.救助までが怖い
4.人間が怖い
四つのリスクにわけて、さまざまな事故や被害が紹介されています。
自然の場合は落雷やクマ、ハチ。無知はもちろん素人の登山。救助についてはヒューマンエラーと不運が。そして人間の怖さには、過失と犯意のケースを扱っています。
十分な装備や知識、登山経験、山に「畏敬の念」を持っていても、避けられない事故。「誰にでも起こりうる」こととして胸に刻みたいです。