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16件
ある男
著者 平野啓一郎
【第70回読売文学賞受賞作】
【キノベス!2019第2位】
【映画化決定!2022年 公開予定(監督:石川慶、脚本:向井康介)】
愛したはずの夫は、まったくの別人であった。──
「マチネの終わりに」の平野啓一郎による、傑作長編。
弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。
宮崎に住んでいる里枝には、2歳の次男を脳腫瘍で失って、夫と別れた過去があった。長男を引き取って14年ぶりに故郷に戻ったあと、「大祐」と再婚して、新しく生まれた女の子と4人で幸せな家庭を築いていた。
ところがある日突然、「大祐」は、事故で命を落とす。悲しみにうちひしがれた一家に、「大祐」が全くの別人だという衝撃の事実がもたらされる……。
愛にとって過去とは何か? 人はなぜ人を愛するのか。幼少期に深い傷を負っても、人は愛にたどりつけるのか?
「ある男」の人生を探るうちに、過去を変えて生きる男たちの姿が浮かびあがる。
人間存在の根源と、この世界の真実に触れる文学作品。
ある男
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ある男
2022/09/07 12:36
深みにはまる
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
文学性社会性エンタメ性、どの角度から迫っても満足度の高い作品。
ある弁護士が依頼を受け、亡くなった「ある男」について身元を調べる、というのが話の大筋だが、人の一生とは何なのか。深く考えさせる小説だ。
冒頭から謎めいた男性が現れ、ミステリータッチで物語が始まる。
取り憑かれたようにどんどん読み進んで、しばらくした時、「え!」と衝撃が走る。あらすじを知って読んでいても読者をいちいち反応させる平野啓一郎氏はすごい。
人は誰かの人生を生きることができるのか、人の名前や生きてきた道とは何なのか、ヘイトスピーチや死刑制度、戸籍や姓名を巡る問題などを織り交ぜ、一気に読ませる。
2022/06/11 06:51
映画が楽しみ
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ME - この投稿者のレビュー一覧を見る
悠人が花思いに育ってくれてよかった。ギリシャ神話の出てくるあたりは少し難しかった。谷口大祐と美涼があってどのように思ったのか知りたかった。いずれも映画ではどのように描かれるか分からないがよい小説と感じ、周囲に迷惑をかけるので、悪いことはしてはならないと思った。
ある男
2022/07/25 14:32
ある男
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:gaco - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいくうちに小説の世界に引き込まれます。小説のなかでは人種差別の内容にも触れていますので、社会的な問題を考えるきっかけにもなりました。