- みんなの評価
12件
国宝
著者 吉田 修一
俺たちは踊れる。だからもっと美しい世界に立たせてくれ!
極道と梨園。
生い立ちも才能も違う若き二人の役者が、
芸の道に青春を捧げていく。
作家生活20周年記念作品として放つ渾身の大作。
(あらすじ)
1964年1月1日 長崎は料亭「花丸」
侠客たちの怒号と悲鳴が飛び交うなかで、
この国の宝となる役者は生まれた。
男の名は、立花喜久雄
極道の一門に生まれながらも、この世ならざる美貌は人々を巻き込み、
喜久雄の人生を思わぬ域にまで連れ出していく。
舞台は長崎から大阪、そして、オリンピック後の東京へ。
日本の成長と歩を合わせるように、技をみがき、道を究めようともがく男たち。
血族との深い絆と軋み、スキャンダルと栄光、幾重もの信頼と裏切り。
舞台、映画、テレビと芸能界の転換期を駆け抜け、数多の歓喜と絶望を享受しながら、
その頂点に登りつめた先に、何が見えるのか?
国宝 下 花道篇
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国宝 上 青春篇
2024/05/15 20:41
等身大
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ジャッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
息継ぎなしに一気に読んでしまう。読んでいると、どんどん本と顔との距離が近づいて、目が寄っていっていくから、まるでこっちが見得を切っているような見た目になっていく。
私はまだ人生の何を知っているわけでもないが、何も知らないわけではなくて、青春編の喜久雄と俊介と徳次を見ていると、歯痒かったり理解できたり悔しかったり。等身大の彼らを、等身大の自分で追っていた気がする。
国宝 上 青春篇
2021/02/02 10:25
どっしりしてて、王道
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hideton - この投稿者のレビュー一覧を見る
間違いない大作
ライバルがいて、一方がいいとき、もう一方が苦しい
2人の人生の対比も鮮やかだし、舞台が伝統芸能の世界
おもしろくできる材料をこんだけ揃えて、最後は吉田修一先生が調理してくれて、おいしくいただきました
国宝 下 花道篇
2025/04/29 12:07
歌舞伎の事をよく知らなくても充分楽しめます
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
吉田修一久々の傑作です。歌舞伎の事をよく知らなくても充分楽しめます。この小説自体がひとつの舞台であるかのような感じです。ラストもばっちり決まってます。最後に載ってる解説が登場した歌舞伎のそれぞれの演目について、本筋に絡めて解説してありますので、とてもいい解説だと思いました。