- みんなの評価
3件
清少納言を求めて、フィンランドから京都へ
著者 著者:ミア・カンキマキ , 翻訳:末延 弘子
セイ、あなたと私は驚くほど似ている――。
遠い平安朝に生きた憧れの女性「セイ」を追いかけて、ヘルシンキから京都、ロンドン、プーケットを旅する長編エッセイ。
仕事にも人生にもうんざりしたアラフォーシングルのフィンランド人「私」は、長期休暇制度を使って日本へ旅立つ。
目的は「清少納言を研究する」ため――。
うだるような京都の夏の暑さ、ゴキブリだらけの「ガイジンハウス」、同居人たちとのドタバタ劇、博物館や図書館での資料探し、東日本大震災による精神的混乱、深夜のバーでの友との語らい、この世のものとは思えないほど美しい桜、女性が生きていくことの困難さ……。
新しい人生へと旅立つ期待と不安を、鮮烈に描いたデビュー作!
清少納言を求めて、フィンランドから京都へ
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
清少納言を求めて、フィンランドから京都へ
2022/01/18 21:55
彼女の鋭すぎる考察
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
平安時代の女官・セイ(清少納言)とフィンランド人の私(ミア)、二人の物語。ミアは清少納言についての本を出版したいと、日本にやってくる、そして吉田神社の近くのゲストハウスに下宿することとなる、その間に東北大震災が起こって、一時、タイへ避難するなどの紆余曲折をへて、無事、本は出版されることとなった。フィンランドの、しかも日本語も片言しか話せない人が清少納言なんか理解できるのかと侮りながら読み進んだのだが、それは大間違い。彼女の紫式部が清少納言を芳しく彼女の日記に書かなかったことも、清少納言が道隆の死や定子の晩年の苦境を枕草子に描かず、宮廷の華やかな様子の描写に終始したので、すべて依頼者からの要望があったからという指摘は鋭すぎる、これが正解のような気がしてきた
清少納言を求めて、フィンランドから京都へ
2021/12/24 16:30
憧れを自分の手に。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
職場での環境が変わる。そんな時著者はフィンランドの長期休暇制度を利用して、日本へ行こうと思い立った。『枕草子』の作者清少納言について詳しく知りたい、そしてその結果を本にできないかと、故郷を飛び立った。
著者は日本語ができないし、『枕草子』は英訳で読んだ。それでも焦がれる気持ちは行動に移さずにいられなかった。
紫式部より知名度が低い、英語にされた文献が少ない。世界文学での『枕草子』の知名度にぶつかりながら、セイを求める旅が綴られる。
2023/09/06 00:17
なぜフィンランドから?
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
それが、はじめの疑問でした。でも読み進めるにつれて、ミアさんすごい。本当に清少納言に魅せられて、日本にはるばる渡って来られたのね~。愛にあふれてます。