狼殿下と身代わりの黒猫恋妻
著者 貫井ひつじ(著者) , 芦原モカ(イラスト)
公爵領で働く黒猫のシェインは、ある事が原因で声を失っていたが、使用人仲間と平和に暮らしていた。だが猫獣人の国の末王子の身代わりの花嫁に仕立て上げられ、狼獣人の国の王弟・ランフォードに嫁入りすることに。一方、鋭敏な嗅覚で感情まで嗅ぎ分けるランフォードには、シェインの怯えと悲しみが手に取るようにわかり、噂と違う様子に疑問を抱く。ランフォードはシェインを保護し「君が家に帰れるように尽力する」と約束するが、偽りのない純粋なシェインに惹かれ・・・?【電子特別版】貫井ひつじ先生書き下ろし! 後日談にあたるショートストーリーを電子版だけに特別収録!
狼殿下と黒猫愛妻の献身【電子特別版】
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2024/06/17 21:44
「ーーー叔父さんはシェインに匂いをつけていないと落ち着かないんだ。だから止めない」本文より。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やまだち - この投稿者のレビュー一覧を見る
狼殿下と黒猫シリーズ第3弾です。
ネタバレがあります。
●狼獣人が暮らすウェロン王国の王弟で銀狼の騎士攻め・ランフォード
●ランフォードの伴侶となった猫獣人の王弟妃受け・シェイン
●ウェロン王国の王でランフォードの兄・レンフォード
●レンフォードの妻で11人の子の母でもある王妃・ノエラ
●ウェロン王国の次期国王に指名された第一王子・カークランド
●王城勤務の老医師・ダルニエ
●国王を支えカークランドを指導する宰相・ヴァーデル
●犬獣人の国クアンツェの王子でランスに憧れる双子の兄・フェリシアン
●王子でありながら考古学に興味を持ち学者になりたい双子の弟・シェルマン
ウェロン王国の二大愛妻家のひとり、ランフォードの愛に包まれ、二人だけなら声を出せるようになったシェイン。国王家族とも親しく交流し、夜は新婚さんのように仲睦まじく過ごしています。そして王弟妃としての務めを果たすため、またランフォードを守るため、シェインは強くなりたいと思うように。
そんなある日、カークランドが留学していた犬獣人の国クアンツェから、今度は王位継承権をもつ双子の王子たちがウェロン王国に留学してくることに。ところがクアンツェ王国の王子たちは問題児で・・・
シリーズ第3弾です(嬉しい!!)。
今作も、外交問題が愛妻家たちが治めるウェロン王国を悩ませています。ウェロン国内が平和だからこそ、諸外国から問題が舞い込むストーリーになるのは避けられないのでしょう。
見聞を広めるためやってきた犬獣人の王子たちが、次々とトラブルを起こし王城は大混乱に。シェインもその渦中に巻き込まれ、ランフォードとシェインは初めての夫婦喧嘩にまで発展!でもちゃんと仲直りをして一層愛を深め合うのでご安心ください。
そしてランフォードやシェインだけでなく、サブキャラの心境も綴られているのがよかったです。カークランド、頑張ったね!
また二度目の匂いづけや恋患いといった溺愛イベントも充実。ランス視点の匂いづけはエロくてよかったー!
今作も芦原モカ先生がイラストを担当。さまざまな登場人物たちのイラストが見られて嬉しい。
ランスとシェインの物語、まだまだ読みたい!!
さらに「見ろ、この勇ましく思い切りの良い玉結びを。」と惚気るレンフォード王と王妃ノエラの出会いも気になります。
2023/05/28 19:27
「ーーー私の側で、幸せになってくれ」本文より。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やまだち - この投稿者のレビュー一覧を見る
『狼殿下と身代わりの黒猫恋妻』の続編です。
ネタバレがあります。
●狼獣人が暮らすウェロン王国の王弟で銀狼の騎士攻め・ランフォード
●ランフォードの伴侶となった猫獣人の受け・シェイン
●ウェロン王国の王でランフォードの兄・レンフォード
●レンフォードの妻で11人の子の母でもある王妃・ノエラ
●伴侶を亡くし隠居中の先王でランフォードとレンフォードの父・ユングエル
●好戦的な狐獣人の国アンデロの公爵で国王の異母姉・カテリーナ(通称・死に太りの貴婦人)
●ロールダール公爵家の評判の悪い五男・スコッツ
○両視点、ほか第三者視点
ランフォードの伴侶となって一年、国王夫妻やその子どもたちに囲まれ、「叔父さんのにゃんにゃん」と惚気られながらシェインは幸せに暮らしていました。そして今年は死者の魂が里帰りをする「ロルヘルディ」がある年です。その期間中は静かに過ごすのが慣習ですが突然、狐獣人の国アンデロから無礼な女公爵がやって来て・・・
幸せな結末で幕を閉じた、王弟ランフォードと王子の身代わりにされたシェインその後です。
続きが読めて嬉しい反面、厄介者カテリーナが来たり、声を失った原因を思い出してシェインが自己嫌悪に陥ったりとつらい展開が待っていました。
でもご安心ください、先王からも注意されるほどの「匂いづけ」に熱心なランフォードが黙ってはいません!もちろん、王妃ノエラや国王レンフォードも味方です。厄介者は追い出され、ランフォードの愛に包まれたシェインは悲しい過去に区切りをつけたのでした。
朴念仁な銀狼殿下の膝の上にまたは腕の中に、奥手な黒猫シェインがいる光景は、読む私たちも幸せにしてくれることでしょう。
芦原先生の獣耳キャラ、最高でした!
2021/10/01 07:37
身代わり王子が幸せになるまで
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まぐろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
末王子と同じ名前だったために、脅されて王子の身代わりとして嫁にだされてしまうシェイン。
声が出なかったり、過去の境遇がせつなかったりとするんですが、シェインが健気な子なので、そんなに重い雰囲気にもならず読みやすい作品でした。
また、ランスが鼻がよく感情を匂いで察知できるために、徐々にシェインにひかれていく様子が描かれていて気持ちが伝わってきました。
ランスの溺愛っぷりが最高です。
最後の終わり方も、墓まで持っていく嘘を抱えるという素敵なものでした。
マクガレンさんがいい人でよかった。
もふもふ要素は耳だけなので、控えめですが、尻尾が活かされていて大満足な作品でした。