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35件
薬剤師・毒島花織の名推理
著者 塔山郁
ホテルマンの水尾爽太は、処方薬を丹念に塗るも足の痒みがおさまらず、人知れず悩んでいた。薬をもらいに薬局へ行くと、毒島という女性薬剤師が症状を詳しく聞いてくる。そして眉間に皺を寄せ、医者の診断に疑問を持ち……。急激な眠気に襲われるホテル従業員、薬を過剰に要求してくる老人、ダイエット薬を格安で売る病院など、水尾は毒島とともに、薬にまつわる様々な事件に挑む!
薬なければ病なし 薬剤師・毒島花織の名推理
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薬も過ぎれば毒となる
2020/06/21 14:05
一気読み必至。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
カタブツだけど実は結構美人で知識万全な薬剤師、対してホテルマンとしてキリリとしつつも、どこか普通の男子。もしドラマ化するなら田中圭と北川景子・・こんなふうに浮かびました。
最後に告白となるか・・! これはとっておくとして。
薬剤師にほんのり興味がある長女に本書を処方してみます・・。
薬は毒ほど効かぬ
2023/12/08 08:57
未知のネタを知る事が出来ました。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本作では短篇集にはなっておらず、長篇ミステリーのスタイルでした。読み応えがありました。
中心題材は大麻です。植物学というか薬学というか、そんな観点からの内容が充実していて、数多の知識を得られました。また薬局に於いて薬物・薬品の取扱いや瓶と蓋の取扱いといった専門分野も盛り込まれてあり、収穫の多い一書でした。
大麻一つとってもそうですが、薬剤・薬品は国に依って見解や規制が異なっています。また、過去・未来に於いても認可が違います。研究成果で新しい事が判明すれば、当然判断が変わってくる訳です。
物事の判断はその時代その時代で変わります。司法、理論、価値、・・そして本書にある薬という分野も例外ではありません。
2022/03/06 23:36
読みやすく、かつ勉強にもなる
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さくら - この投稿者のレビュー一覧を見る
薬剤師・毒島さんシリーズ4作目。
薬が関わるミステリー調の短編が三本収録されていて、すらすらと読みやすくて学びにもなる。
収録作の一本目は、主人公が勤務しているホテルに泊まった認知症疑いのある女性の身元が不明で…という事情があるにせよ、ホテルとは無関係の毒島さんに諸々話しちゃうのは守秘義務的にどうなの…?と心配になりはしたが面白かった。
残り二作では、毒島さんの昔の知り合いの男性薬剤師、宇月さんという新キャラが登場。漢方や漢方薬、中医学について造詣の深いキャラで、読んでいて勉強になった(そういったシーンもすらすら読めるように書かれているのがすごいと思う)。
主人公は当然気になる毒島さんと宇月さんの関係は、読んでのお楽しみということで。