- 販売開始日: 2010/07/02
- 出版社: 徳間書店(Chara)
- レーベル: キャラ文庫
- ISBN:978-4-19-900507-7
氷面鏡
雨の日も風の日も、放課後はひとり公園のベンチで過ごす。家に帰るとまた、双子の兄・陸(りく)に抱かれてしまうから――。禁忌の関係に悩む郁(いく)に声を掛けてきたのは、大学講...
氷面鏡
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
商品説明
雨の日も風の日も、放課後はひとり公園のベンチで過ごす。家に帰るとまた、双子の兄・陸(りく)に抱かれてしまうから――。禁忌の関係に悩む郁(いく)に声を掛けてきたのは、大学講師の見城(けんじょう)。「行く場所がないなら僕の家においで」と詮索もせず、温かい場所を与えてくれる。年上の男のそばで、郁は次第に癒されて……!? セックスは知っていても心は無垢な魂が、初めての恋に目覚めていく純粋な愛の物語。 ※電子版には、紙版に収録されている挿絵は収録されていません。
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
悪者が居ない、ちょっと切ない話
2022/09/23 15:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:M★ - この投稿者のレビュー一覧を見る
2008年の作品。
主人公は一卵性双生児の弟、母の手元で育った郁。
双子の母:
大手エステサロンのオーナー 仕事優先で、殆ど家にいない。
結婚、出産、離婚、起業・・あらゆる犠牲を払い仕事を優先。子供も犠牲の一つ。
母の仕事が軌道に乗るまで、双子は12才まで別々に育つ。
水上陸:兄 17才 高2
母似の美貌、郁より少し華奢。
人見知りで病弱。手がかかるので、1才から12才まで、金目当ての親戚に預ける。
サラサラの黒髪。前髪を右から左に分けている。
半身の弟を猛愛する寂しい子、ブラコン。
水上郁:弟 17才、高2
自分より母に似ている陸を綺麗だと思う。陸より人懐こい。
髪の毛を少し茶色に染め、前髪を左から右に分けている。
片親育ちのブラコンで、ファザコン。
見城修一:35才 大学の非常勤講師 近代史専門。水上交通の研究家。
マンション一階に居住、家庭菜園が趣味。
悩む青少年、郁を気にかけている。
---
母親の事情で12才まで、別々に育てられた一卵性双子の水上陸と郁
再会してからずっと、双子は病気に用心しながら毎日抱き合う。
でも高校二年の夏、郁は「このままでいいのか?」と、してはいけない事に悩むようになる、
陸から離れて独りになろうと、二つバス停が離れた小さい公園に、雨の日も寄り道する郁。
ある日迷い込んだ犬を捕まえに入った家の主は見城。
見城は、郁が何かに悩んでいると気付いていた。
徐々に郁は、双子の兄弟だけの世界から離れて、見城に惹かれていく。
親に構ってもらえない双子。再会して兄弟で抱き合い、温もりを得た歪な関係。
特に陸は、金目当ての親戚宅で、可愛がられなかった。
やっと再会した弟との関係を壊されたくない気持ちも理解できる。陸は赤ん坊の頃から我慢続き。
兄弟離れの成長過程が訪れたとはいえ、多分郁はファザコン、
いずれまた冷める・・陸は郁が戻る日を待ち続けるのかも。
悪者が居ない、ちょっと切ない粗筋だった。
脩一さんに 感謝です
2019/11/06 15:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:れん - この投稿者のレビュー一覧を見る
物語の出だしからギョッとして 読んでいくといかにも救いのなさそうな感じがして 少し後悔してしまいました。しかし そこは水原先生ですね~どんどん読ませていくお話で 明るい兆しがほんの少しずつ見えてきます。とはいえ 主人公に対する 双子の片割れの執着の酷さには驚いたり 育った環境というか事情から そうなってしまったことには ある程度納得出来たりしてしまいます。
それにしても 修一さんと出会ってよかった 脩一さんのおかげです ありがとう と言いたくなるお話でした。
双子の成長話
2017/08/31 16:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読後感が良い!
最後に陸も呪縛から解放されたようで良かったです。
一人で背負い込んでもがく郁の苦しみも、丁寧に綴られていてちょっとウルッときました。
穏やかで包容力のある攻とのシーンはホッとするし、郁だってまだ心許ない少年なんだと言う事に気付かされて切なくもありました。