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  • カテゴリ:一般
  • 販売開始日: 2013/06/01
  • 出版社: 新潮社
  • ISBN:978-4-10-111714-0

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ポーツマスの旗

著者 吉村昭 (著)

日本の命運を賭けた日露戦争。旅順攻略、日本海海戦の勝利に沸く国民の期待を肩に、外相・小村寿太郎は全権として、ポーツマス講和会議に臨んだ。ロシア側との緊迫した駆け引きの末の...

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ポーツマスの旗

税込 737 6pt

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税込 880 8pt

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商品説明

日本の命運を賭けた日露戦争。旅順攻略、日本海海戦の勝利に沸く国民の期待を肩に、外相・小村寿太郎は全権として、ポーツマス講和会議に臨んだ。ロシア側との緊迫した駆け引きの末の劇的な講和成立。しかし、樺太北部と賠償金の放棄は国民の憤激を呼び、大暴動へと発展する――。近代日本の分水嶺・日露戦争に光をあて交渉妥結に生命を燃焼させた小村寿太郎の姿を浮き彫りにする力作。

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みんなのレビュー56件

みんなの評価4.4

評価内訳

紙の本

「毅然」という言葉を想って

2006/11/23 03:37

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くにたち蟄居日記 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 読みながらしきりと「毅然」という言葉が頭を付きまとった。


 明治維新後40年も経たないという時代の中に 大国ロシアと戦争を行い、勝利したものの、 既に体力もなく 後は知力と情報力で講和交渉を続ける日本の姿には感銘を受けた。
 ちょんまげと刀を持っていた日本人が40年でかような国際舞台で活躍できたということは 当時世界中が驚嘆したとあるわけだが 今考えても凄いと思う。そこにいくまでの明治人の努力となにより気骨が素晴らしいと思う。ふりかえって 自分が そのような努力と気骨を持っているかというと 恥ずかしいばかりである。


 明治人の毅然とした対応に打たれる。最近の日本の外交状況を見ていると 百年前の 外交人との差が残酷なほどくっきりと浮かび上がってくるのが本書である。僕の仕事はもとより外交官ではないが それでも各種の交渉は日々の業務の一環でもあり 改めて「毅然とした対応」を自分に律したいと思う次第である。

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紙の本

小村寿太郎とウィッテ、日露の外交駆け引きを読みとる

2002/11/13 13:14

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:としりん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書は小村寿太郎とポーツマス講和会議の様子を描いたものである。日露戦争の終結にあたって、小村寿太郎の国益をかけた闘いが始まった。
 講和会議では、小村とロシア全権ウィッテとの外交駆け引きが見ものである。随所に駆け引きの妙が描かれている。
 両者の交渉術、米国世論操作などを読みとりながら、それぞれの長所、短所を自分なりに検証するのも面白く、大変勉強になるところだ。また、仲介するセオドア・ルーズベルト大統領のアドバイスも興味深い。
 講和会議は、両者にとってぎりぎりの条件で妥結し、戦争は無事に終結した。
 戦争終結後、日本がロシアから譲り受けた権益である南満州鉄道について、米国のハリマンが日米での共同経営を提案してきた。日本政府内には提案に賛成する意見が優勢だったが、小村が強硬に反対し、ハリマン案を葬ってしまった。
 これについて、その外交的な評価は本書では言及されていない。他の歴史書によれば、これも小村の功績の一つとして評価する見方がある反面、異論もある。
 それは、ハリマン案の通り日米共同で南満州鉄道を経営し、満州に米国の権益も確保しておけば、ロシアへの牽制にもなるし、のちの日米戦争は起こらなかった可能性が高いとするものである。故に、ハリマン案を葬ったのは小村の判断ミスだったとする。
 しかし、その通りだとしても、明治外交における小村の評価を下げるものではないと思う。いずれにしても小村寿太郎は明治の偉大な外交官に間違いはない。また、真に国益のみを追求した姿は、私の尊敬するところである。

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紙の本

日本のための政治と国民感情

2019/11/22 11:38

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ジミーぺージ - この投稿者のレビュー一覧を見る

1905年9月4日、アメリカ・ニューハンプシャー州ポーツマスにて結ばれた
日露講和条約の成立にいたる話です。
日露戦争において優勢であった日本は、日本に有利な条件での講和を図るため
アメリカ合衆国大統領セオドア・ルーズベルトに仲介を依頼し、
講和会議が始まった。
ロシア側は大国の威信を賭けて日本からの条約案を突っぱねる。
講和会議は、小村全権とウィッテ全権とのせめぎあいが長期間続いたが、
戦争を早く終結したかった日本側は、天皇の平和回復への考えもあって
譲歩し、条約を締結した。
この条約締結に対し、日本国民はロシアに屈したもの、
日本人の誇りが汚されて締結したものと思い、
小村全権、関係閣僚、元老に対し怒り心頭となり東京で大騒擾事件が勃発する。
とにかく国民は滅茶苦茶に怒ったのだ。
そのため、小村全権は命懸けでの日本帰国となった。

日本国民のために小村全権は命懸けで日露講和条約の成立に奔走したのに
日本国民には最後まで理解されないず生涯を終える。
小村の葬儀の会葬者は、勅使をはじめ約一千名であったが、市内に弔旗をかかげる家はなかったという。

なんとも切ない気持ちになってしまう。

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紙の本

歴史に委ねられた外交の評価

2017/06/03 06:41

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タヌ様 - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本はぎりぎりの戦争をして和平の仲介を米国に求めたんだな。日本の大衆に燃え盛った戦勝モードは国力の限界状況にある財政や兵站力を理解するものではない。リーダーたちの苦渋の選択を一人脊負った小村寿太郎は一身を逍遥として晒す。御一新以来、日本はなんとか列強に相並ぶまでに、かろじてここまでなんだと。
 今わたしたちは自分の国の力を知っているだろうか。領土問題で武力の威嚇をする中国や韓国と争うことすらできないのに、それなりに国民感情は燃える。最後の手段がない外交をつかさどる人々の語れない悩みはより深いのではないだろうか。

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紙の本

日露戦争時代の我が国の外相小村寿太郎の生涯を描いた力作です!

2016/08/10 09:22

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、吉村昭氏の有名な作品の一つです。我が国の運命を賭した日露戦争ですが、国民の多大な期待を背負って、全権・小村寿太郎はポーツマス講和会議に臨みました。ロシア側の全権ウイッテとの緊迫した駆け引きの末にようやく迎えた劇的な講和の成立が見事に描かれています。しかしながら、この講和内容である樺太北部と償金の放棄は、国民の憤怒を招き、大暴動へ発展していきます。近代日本の分水嶺ともいえる日露戦争に光を当て、名利を求めず交渉妥結に命を燃焼させた外相・小村寿太郎の姿を浮き彫りにした力作長編です。

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紙の本

ルーズベルト大統領の対日支援の様子にも感動

2002/04/15 17:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:LEE - この投稿者のレビュー一覧を見る

 私は以前、日比谷焼き討ち事件に結構共感していたのだが、この本を読んでからは単純にそうでもなくなってしまった。ポーツマス条約をめぐる小村寿太郎とウィッテとの駆け引き。社交術に長け、巧みに現地世論を引き寄せるウィッテと、それに負けまいとする小村の必死の交渉に引き込まれる。あ、こっちのポーツマスは米国のポーツマス。ルーズベルト大統領の対日支援の様子にも感動。

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紙の本

外相小村寿太郎の対露交渉と近代日本の現実

2007/04/22 21:02

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 明治の外交官、小村寿太郎が心血を注いだ日露戦争の講和会議は、中立国米国の街ポーツマスで行われた。ニューハンプシャー州ポーツマスは大西洋に面した小さな街で、リゾート地のような落ち着いた街であった。
 本書は小村寿太郎の伝記ではないのだが、日露講和会議での活躍を中心に小村の行動を丁寧に追いかけている。この作品を読んでいると、当時の国際世論やマスコミが日露戦争と両国をどのように見ていたのかがよく理解できる。
 日露両国の講和会議での交渉駆引きはなかなかのものだ。吉村はこの交渉過程を丹念に記述している。駆引き、交渉の類はこうして決裂したり、合意したりするのだという様子が理解でき、大変興味深い。読んでいるこちらが思わず興奮して、交渉相手のロシア全権代表ウィッテを罵倒したくなる。そういう場面もよく描かれている。
 ロシアは交渉が巧みのようで、私もロシアの交渉術に関する書籍を読んだことがある。昔は日ソ漁業交渉などが行われていたが、おそらくソ連の交渉担当者には、タフ・ニゴシエーターが多かったのであろう。
 ポーツマスで交渉とは言うが、今のように空路が発達していない。渡米するのでさえ時間をかけてはるばる訪れるのである。とにかく時間がかかる。唯一の福音は近くにいる米国のルーズベルト大統領が時折適切なアドバイスをくれるくらいか。
 もう一つあった。それはロシアの帝政が揺らいでいることである。つまり、ロシア革命の勃発が目前に迫っていたのである。しかし、マイナス面もまだあった。日本は日本海海戦で圧倒的な勝利を収めて事実上の戦勝国であるはずだが、その実、戦争が継続されると困るのであった。兵力が底をついていたからだ。一方、ロシア側はシベリア鉄道を使って大兵力を増員しつつあった。
 日本は是が非でも和平を勝ち取りたかったのである。おそらく、ロシア側にも両面があったとは思うが、交渉担当者は当然おくびにも出さない。当初に出した条件をかなり譲歩した結果、妥結はしたが、何も知らされていない国民は交渉責任者の小村を恨む。
 吉村はこのポーツマス条約締結の過程を淡々と描いている。いつもそうなのだが、映像で一編のドキュメンタリーを見ているかのような読後感があった。
 歴史の一幕ではあるが、まだ100年も経ていない時代の出来事である。歴史の授業がここまで進まなかった人も多いであろうが、是非、すべての日本人に読んでもらいたい書であった。

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紙の本

困難な状況の中、銃や剣を持たない戦いへと立ち向かっていく一人の男

2001/01/14 14:17

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆぎり - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ポーツマス条約。この名前を知っている人は多いだろう。日露戦争の講和条約である。
 このときの日本全権が外相・小村寿太郎。彼が日本の代表として、ロシアと条約を結んだ。日露戦争は日本の命運をかけた戦争であり戦闘は激しいものになっていた。そして戦場では、陸軍、海軍ともに勝っていたが日本の戦力は底を突き始めていた。

 戦争とはただ戦場においてのみ決着がつくものではない。戦場で一方的に勝敗が分かれる事はむしろ希である。戦争に終わりを告げるのは、戦後処理のための会議、条約である。ヨーロッパでは中世から大小の国が入り乱れて戦争を繰り返し、覇権を争ってきた。そして、華やかな戦争の裏ではしたたかな外交でもって相手を封じ込めようとしてきた。「バランス・オブ・パワー」といわれるような、力の均衡状態をつくってきたのだ。
 そうした伝統ある表裏を知り尽くした外交技術を持つヨーロッパの国の中でも大国のロシアに対して、日本は開国してからたかだか50年。外交に関しては素人同然である。
 そんな状況の中で時の外相・小村はロシアとの話し合いの席に望まねばならなかった。
 小村はさらにまた「外」の敵だけでなく「内」の敵も抱えていた。日本国内ではロシアに対する連戦連勝の報が流れ、あたかも日本が圧倒的優位に立っていると思われていた。日清戦争のときは2億両もの賠償金を得る事ができた。ならば、今回はもっと多くの賠償金をとる事ができる——と世論はそう期待していた。

 しかし、内情は当時の国家予算の数年分もの戦費を費やしてやっと戦線を維持している状況だった。それももう限界に近く、戦争続行はもう不可能だった。しかし、それを公表するわけにはいかず、だが何とかして講和にこぎつけようと考えていた。だから、賠償金などはとても取れないだろう政府はと考えていた。
 講和条約を結べなかったら、戦争は続きついには日本は敗北するだろうし、もし講和することができても国民に批判されることは分かりきっていた。
 そんな難しい大役を小村は引き受けた。小役人で人生を終えるはずが自分を外務大臣まで抜擢してくれた人々に恩を感じ、その恩返しのために誰もが嫌がる役目を引き受けた。
 伊藤博文は「君が帰国した時には、他人はどうあろうとも私だけは必ず出迎えに行く」といって、送り出した。小村は、ささやかな応援を受けながら、多くの苦難の道へと踏み出していく。
 それは、銃や剣を持たないもう一つの戦いだった。

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紙の本

背伸びの皺寄せか。

2017/02/01 13:39

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Z0712 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ロシアに知られないために、日露の国力差を国内にも公表しないことで戦争を優位に終わらせようとする政府方針が、同時に国民の不満を高めてしまうというジレンマを生み、ついには日比谷焼打事件へと発展する。
ここに当時の日本のめいいっぱいの背伸びとその皺寄せを垣間見たように思う。
小村の戦争終結のための巧みで鋭い外交も、当時の日本国民から見れば売国奴の折衝になってしまったことは哀しい事実だ。

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紙の本

日本に「真の外交」があった時代

2002/02/20 22:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひでお - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この本はポーツマス条約を締結した小村寿太郎の伝記である。と、同時に、この時代の外交官、政治家たちが、如何に国益のために一致団結して働いていたかを表す本である。
 当時の日本は危機感の下、国として一致団結して富国強兵に励んでいた。その中で働く外交官たちも、真に日本の国益を考え行動していた。小村寿太郎はもちろん素晴らしい活躍をした。が、小村寿太郎を抜擢した大臣、彼の責任の重大性を認識している周辺当事者、協力者たちの能力についても感嘆すべきものがある。彼らの支えがなければ、国民からの大きな批判に小村も耐えられなかったに違いない。
 さて、小村寿太郎をはじめとする当時の外交官たちをみて、今日の外交官たちを批判することは簡単である。しかし、最大の不幸は、今日の外交官達は当時の小村と同様のプライドと責任を持てる環境下にないことである。抜擢も含めた能力主義の人事。それを支える政治からの厚い信頼。更には、当事者が共有できる一つの大きな目標。これらがないままで、小村のような戦略的外交ができるとはとても思えない。そう考えると、不幸な晩年であったとは思うが、最高の環境下で外交ができた小村は、外交官としてはむしろ幸せだったかもしれない。

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2006/09/02 22:51

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2007/02/05 15:52

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2009/05/30 23:56

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2009/11/01 21:02

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2010/02/21 01:15

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