紙の本
一度読み出すと、釘付けになってしまう今邑彩氏の傑作です!
2020/08/03 10:02
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「警視庁捜査一課・貴島柊志」シリーズやや「蛇神」シリーズをはじめ、『そして誰もいなくなる』、『少女Aの殺人』、『ルームメイト』といった話題作を次々に発表してこられた今邑彩(いまむらあや)氏の作品です。同書は、完全に封印され「密室」状況となった館で起こった一族6人殺しの真犯人を追うというストーリーです。事件から一年後、真相を探るべく館にやってきた兄弟たちは推理合戦を繰り広げます。そして、また悲劇の幕が開きます。恐怖と幻想に満ちた本格ミステリーとなっており、一度読み出すと、釘付けになること間違いなしです!
紙の本
ホラー的ミステリー
2016/04/27 04:31
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初の出だしから引き込まれる作品で、ミステリーにサスペンス的要素やホラー的な要素も程よくあり、楽しく読める作品でした。結末にも納得^ - ^。貴島シリーズよりこちらの方がいいかも。
紙の本
面白いが,ちょっと待って・・・
2015/04/07 15:23
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投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る
数十年前に管理人家族の無理心中が,そして半年前には持ち主の孫たちが惨殺されている洋館,金雀枝荘。
兄弟姉妹を殺された従兄妹たちが,犯人探しのために洋館に集まるのですが・・・。
軽いオカルト感を出しながら,密室殺人の謎を解くストーリーで,楽しめました。
面白かったです。
以下 ネタバレ注意!
だが,ちょっと待って・・・
ラストにほのぼの感出してますが,その人全然カワイそうじゃないでしょ!!
だって,その人の殺した子供たちは・・・。標的を間違ってませんか?
それと,レーカン少女は何のために出てきた?
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奇想天外な話ではなかったけど、久しぶりに登場人物が多い話を読んで、何回も家系図に戻ってしまった。
まあまあ楽しめた。
話の作りが面白かった。
こういうの好き。
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リアルタイムの連続殺人が描かれない館物ってなかなか珍しいな。ま、過去に遡れば恐ろしく量産してますが←←
というわけで?、なーんか気になるんだけど、なーんか手に取らない今邑先生です(謎)。多分、この方の作品を読むのは2冊目だったかしら。
と思ってたら今年亡くなってたのですね…ご冥福をお祈り申し上げます。
亡くなった後も、作家が生み出した作品は書店に並び続けて、日本のどこかで亡くなったことを知らない誰かの手に取られて行くんだなあ。って考えると、作家の仕事ってやっぱり尊くて素晴らしいなあ。とシンミリ思うのでした。
……綾辻先生、有栖川先生、森博嗣先生、その他大勢の先生方ー!!長生きしてくださーーい!!(T_T)←何か以前にも全く同じこと書いたような…
閑話休題(=゚ω゚)
館そのものが密室と化し、狼と7匹の子ヤギの見立てがあり、美しい肖像画の女性が館で起こる一連の悲劇を見つめているーーと、この手のコテコテ雰囲気に淫するのが大好きな人には自信を持ってオススメしたい作品です。
この手の作品って結局は先達の二番煎じ三番煎じに過ぎないと分かっているのに、どうしてこんなにワクワクするんだろうなあ。
ほのぼのした序章がエピローグを兼ねていたので、昨今流行りのイヤミスはあまり好きじゃない私は安心しながら読めたのですが、途中で「いや、この先入観こそミスディレクションでは?!」と疑心暗鬼になりました( ^ω^ )もちろん、怪しすぎる某人物が、お約束通り怪しくなってきたあの辺りからです…←
どうせなら現在には1人も犠牲者を出さずに話を締めても、館ものとしては珍しい作品としてより強く印象に残ったかもしれないなあ。
読んでから大分日を開けてしまったので、いつにも増してあっさい内容…(°_°)
過去に忌まわしい事件の起きた館にやってきた若者達。彼等は「互いに殺し合った」ようにしか見えない状況下で死んでいた兄弟達の汚名を濯ごうと事件を検証するが、悲劇の火蓋は再び切って落とされた!
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完全に封印され「密室」状況となった館で起こった一族六人殺しの真犯人は、いったい誰だったのか。事件から一年後、真相を探るべく館にやってきた兄弟たちは推理合戦を繰り広げる。そして、また悲劇の幕が開いた…。恐怖と幻想に満ちた本格ミステリー。巻末に全著作リストを付す。
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70年前にたったひとりドイツから嫁いできたエリザベートのために造られた金雀枝(えにしだ)荘が舞台である。エリザベートはしかし、たった二年で生まれたばかりの子どもを置いてドイツに帰ってしまった。その後主の弥三郎はそこには住まわず、かと言って売ることも取り壊すこともせず、使用人夫婦に管理させていた。その後管理人は、赤ん坊ひとりを残して無理心中したのだが、それでも取り壊すことはしなかった。しかも、二年前に亡くなるときには、金雀枝荘を残すようにという遺言まで残していたのだった。弥三郎亡き後、曾孫たちがクリスマスパーティーをするために金雀枝荘にやってきて、そのときの管理人とともに全員がしたいとなって発見された。そして現在。残された曾孫三人が、金雀枝荘にやってきて物語は佳境に入るのである。曾孫のひとりが例が見えるという女友達を連れてきており、通りがかりに洋館に興味を持って写真を撮っていた、ライターと名乗る男性も加わった。そしてまた人が死ぬのである。昔の霊の呪いなのか、はたまた…。舞台設定と言い、ふたつの事件の死にざまと言い、否応なく興味をそそられ、一刻も早く真実を知りたい欲求が湧き上がる。ライターと名乗る男が探偵役となって過去から続く謎を解き明かしていくのだが、果たしてそれを額面通りに信じていいのかどうかも疑わしい状況になり、何が真実で、誰を信じることができるのかがだんだん判らなくなっていくのもぞくぞくさせられる。人の愚かさや脆さ、弱さ、愛を守ることのむずかしさが絶妙に描かれている。救いのない事件ばかりなのだが、ラストに明るい未来が見えるのが救いである。中身の濃い一冊である。
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講談社版も所持しているのですが、中公版でも揃えているので購入。
中公版の装丁が好きなんですよね。
突然の訃報に大いに心を痛めた記憶もまだ新しいのですが、今作の著者略歴を見て改めて寂しさを感じずにはいられません。
あとがきにもありますが、読んだら思わず最初に戻ってしまう面白い構成の作品です。
正にネバーエンディングストーリーですね。
見取り図、家系図、過去の殺人、闖入者と所謂王道ミステリ。
時間軸が行きつ戻りつしながら真相が紐解かれていく。
読む度に思うのですが、あの霊能力少女笠井さんが何となく不憫。何となく。
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本格ミステリって聞くと、うわって思っちゃう私ですが、とってもシンプルで読みやすかった。変なミスリードもなく、パズルを解くように読める。ああ、なるほど。って感じ。
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七匹の子ヤギとドイツ風の名前を使いたい、だたそれだけだったのかな…。読みやすくはあったので、結末まで読み通せました。
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過去の事件の謎にひかれるかのように集まった
学生たち。
一族にふりかかった事件の謎とは?
そこにやってきた招かれざる客とkれば疑わざるを
えないでしょ(笑)
最後まで読んだら、ついつい冒頭に戻ってしまうのもいい。
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密室状態の古い館での連続殺人。それも過去2回にわたって。そして今回・・・。ということで掴みは面白いので読んでみた。なるほど緻密なプロットで多彩な人物を配して物語が展開するが、肝心の人物造形に全く魅力が無い。探偵役のライターなんてあまりに強引に登場しすぎ。人物も多いが、これも結局は童謡を見立てにしたというより、同様に合わせて強引に作ったキャストみたいなもの。人物が薄いので却って謎もあいまいになった。動機も方法も弱い。密室トリックもう~ん、どうなんだろう?
被害者がカギをかけてたというのが2回も続くと…。
雰囲気は良いし、これは古い作品なので新しい作品を読んでみたい。
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まず雰囲気が良い。
本格好きなら垂涎ものだろう。
そしてなによりも密室のなかで起きたみたて殺人の構図が素晴らしい。
みたて殺人の真意がわかったとき密室の謎も解かれる。
惚れ惚れしちゃうわ私。
亡くなってしまったのがとても惜しい。
中央公論社に感謝しながらこれからもこの作家さんを読み続けて行こうと思う。
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ホラーテイストの強いミステリ。
見立て殺人の派手さに期待し過ぎると裏切られるかも。
トリック自体は単純なものなので、雰囲気を楽しめる人向き。
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館モノ。外は台風。限られた人数での密室。ミステリーの要素がふんだんに詰め込んであってたまらない。家系図や、屋敷の見取り図からもう、この世界観に引きずりこまれる。惨劇が繰り返された洋式の古びた館。そこに必然性があって集まってきた者。招かざる客人。誰が?一体何のためにこんな事を?あの惨劇の意味は?グリム童話を練り込んだ意味は?と頭をフル回転させて読み進める。最終章に近づくにつれ、解き明かされる真実。最後に、ふと出だしの「序章という名の最終章」を読む。全てはここに集約されていたのか!見事だった。
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完全に封印され密室となった館で起こった一族六人殺し。
しかも、死体はそれぞれが殺し合う形で発見された。
なぜ六人は殺し合ったのか?
真犯人は別にいるのか?
事件から一年後、真相を探るべく館にやってきた兄弟たち。
そして、また悲劇の幕が開いた…。
久しぶりの今邑彩。
やっぱこの人の作品好き。
綾辻行人、有栖川有栖、辻村深月推薦の一冊。