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ワイド版風雲児たち(20)
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紙の本
飛翔
2021/09/05 05:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
佐久間象山の登場と高野長英や勝小吉の最後を取り上げる。そしていよいよ幕末篇へと繋がっていく。江戸時代後期の最終巻。
紙の本
2017年再読も、この巻で一区切り。日本の歴史はまだまだ続く。
2017/09/20 23:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
2017年再読。最初は、関ヶ原の合戦あたりの再確認のために読み出したら止められなくなり、ついに第20巻まで読み終えてしまいました。関ヶ原の合戦からずいぶん遠くまで来ましたが、著者が本当に描きたいのはこれからなんですよね。このワイド版の帯には「堂々、完結!!」なんて書いてありますが、とんでもない。どこも終わってない、というよりまだ始まってもいない感が強いです。
この20巻もなんだかんだ言って、高野長英の生涯を追うことがメインになっているように見えます。その間を、佐久間象山や勝海舟、ジョン万次郎らの行動で繋ぎ、さらに薩摩藩のお由羅騒動にまで触れて、徳川幕府のアタフタした姿まで描いているという、ワイド版後半に至って繰り返されている賑やかな状態が続いています。
そして、何と言っても、巻末が坂本龍馬の江戸への旅立ちで締めくくっているところに、著者のさらなる意気込みが窺えます。
それにしても長い話です。日本の歴史の一端なわけですから終わりはないし、実は始まりも便宜的に関ヶ原の合戦からになっているだけのことで、長いなんてもんじゃないわけですが。
そして、このワイド版だけでも数え切れないほどの人物が登場してきたわけですが、そこには自ずと詳しく描かれた人物とそうでない人物がいます。単純にみて日本史上避けて通れない人物が詳しく描かれているのだとは思いますが、どうもそれだけではないところがあるようにも思えます。だってそうでしょう。これを読んでいると、徳川家康はとんでもない狸親父で、松平定信はどうしようもない権力者で、水野忠邦や鳥居耀蔵は中途半端な悪人で、といった印象しか持てなくなってしまいます。それがどこまで正しい(?)のかわかりませんが、このマンガが初めて世に出た1979年という時代や、著者の生まれ育った時代というのが影響しているのではないかと思えてきます。そのあたりは、現在も尚描き続けられている『幕末編』が完結した時にもっとはっきりするのかもしれません。
いずれにせよ、この『風雲児たち』は、少なくとも学校で学んだような通り一遍の日本史では置き去りにされてきたような人物たちにも光を当てていて、今の日本がどのようにして成立してきたのかということを二重の意味で「おもしろく」伝えてくれているのだということだけは確かだと、2017年に再読してみて改めて思ったところです。
さあ、ここまで来たら、『幕末編』も再読してみますか。