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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙絵とタイトルが面白い。その前に芥川作品をもう少し楽しんでから読みたい。あるいは、こちらを先に読んでの芥川作品かな?
紙の本
原作も読み返したくなる
2017/05/30 11:09
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投稿者:ねむこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
何とも秀逸なパスティーシュ、とでもいうのでしょうか?ちょっと毒は強いですが、病み付きになること請け合いです。
紙の本
バリエーション過多
2018/01/07 17:19
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
すべて医療関係を舞台にしている、
という共通点はあれど、
芥川作品を土台にして書き上げた、
とあるだけあって、テーマに統一感はない。
個人的には
“治してほしい”エゴまみれ患者と
“治したい”思惑まみれの医者の
せめぎ合いがおもしろかったので、
「病院の中」の作風が好み。
あと、「或利口の一生」は
自身の半生からの“その先”を描いていて、
医者も人間である、とよくわかるつくり。
もっと“自分可愛さに……”という雰囲気があってもよかった。
紙の本
パスティーシュと思って読んでみたら
2017/05/19 22:56
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投稿者:あお - この投稿者のレビュー一覧を見る
それぞれのお話がオマージュになってて再発見して得した気分になりました。
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芥川龍之介の短編をモチーフとして医療系の短編で「芥川症」とはうまいアイディアですね。著者が医師だからこそのアイディア。
『極楽変』は、売れない芸術家と医師のパトロンの物語。
無産階級の読者としては、普通は売れない芸術家の視点で読んでしまうのですが、主人公は意外にもパトロンの医師の方。
一般的な作家は芸術家の視点で書くのではないかと思われますが、これもやはり著者が医師だからこその発想・展開でしょう。
『病院の中』も医療現場を知る著者ならではの展開。
『クモの意図』の主人公の看護師の名前が「神田多恵」とは面白い。
冒頭、ご隠居さんがヌケサクの喜六に『蜘蛛の糸』を語って聞かせる落語がありますが、これが面白い。日常生活でもこんな風に発想したり会話できたら面白いだろうなと思いました。
『バナナ粥』は介護問題をテーマにしたシリアスな展開。バナナが食べたいという吾一郎さんのためにケアマネージャーの阪本さんがバナナ粥を作ってあげます。
こんなお粥、できるのでしょうか。食べてみたい。
『或利口の一生』は、これだけのページに一人の人間の一生が描かれていて呆然。死について考えさせられます。所詮ヒトの一生とはこんなものかもしれません。
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20180423/p1
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芥川龍之介が、いかに優れた小説家であったとはいえ
残されたのは基本的に小粒な作品ばかりだった
だから、そのスキャンダラスな死への憧憬を抜きにしては
こうも長年読み継がれる存在となりえたものか
少々疑わしいと思われる向きも、けっこう多いと思う
半ばは真だ
しかし、芥川の凄まじさは
その死に至る準備段階からの副産物として
「歯車」などの壮絶な晩作を次々と生み出してきたところにあるのだ
自らの意志により死を捉えた人の明晰さ、というある種のロマンを
芥川は、いちはやく体現してみせたのだ
…とはいえ、むしろ本人としては
「阿呆」と呼ばれて笑われることを望んだのかもしれないけれど
久坂部羊の「芥川症」は、作者の専門である医療をテーマとしつつ
芥川龍之介の代表作をオマージュした短編集
死におびえる人々、それに死を相対化して安心する人々の
罪のない(こともない)平凡さから
生きることのありがたみを抽出しようとする一方
死への抗いを不自然なこととしても描いている
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芥川作品をモチーフにした医療ブラック短編。あまり好みじゃなかった。巻末の新潮文庫ラインナップに芥川作品がずらり。元ネタ読みたくなる。
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芥川龍之介の名作をパロディちっくに模しているが、内容は結構真剣。医者との距離が近づく。2017.3.27
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【医療小説の短編集】
謎解きとか仕掛けより、心理描写が秀逸な著者。
ニヤリとさせられる話から、ドロドロした話まで盛りだくさん。
医療現場をちょっとだけ知ることができそうなのも良し。
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芥川作品になぞらえた短編集。芥川作品を読んでからのほうがいいかも。
久坂部作品はフィクションなのかノンフィクションなのかわからなくなる。「病院の中」の最後、DNAで寿命が分かるっていうのはホント?
ブラックユーモアというかひねくれてるというか、読んでて気持ちの良いものは少ない。
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【収録作品】病院の中/他生門/耳/クモの意図/極楽変/バナナ粥/或利口の一生
ブラックユーモア。現場を知る医師が書いただけに、笑えない。
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芥川龍之介の作品を元に描かれた7つの短編。
芥川龍之介の作品を良く知っていれば、もっと楽しめたと思うけど、残念ながら私はあまり知らないので…
ただ、医師の経験を持つ著者だからこその視点から描かれるユーモアと怖さが際立つ。
2019.10.27
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父の死因とは一体何だったのか?食い違う医師・看護師の証言。真相を求め、息子はさまよう(「病院の中」)。多額の募金を得て渡米、心臓移植を受けた怠け者の男と支援者たちが巻き起こす悲喜劇(「他生門」)。芸術を深く愛するクリニック院長と偏屈なアーティストが出会ったとき(「極楽変」)。芥川龍之介の名短篇に触発された、前代未聞の医療エンタテインメント。黒いユーモアに河童も嗤う全七篇。
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芥川龍之介の作品をもじったタイトルの短編集。どれも皮肉っぽい内容で「病院の中」「或利口の一生」あたりを読むと、病院で医療を受けることが怖くなってきました。
ただ、内容に分かりづらいところがあって、結末を読んでも「?」となった話がいくつかありました。まぁこれは自分の読解力に問題があるのでしょうが…
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#fb この人、グロいの専門家と思ってたので、こういうコメディ?タッチは意外と面白く。芥川の何をモチーフにしたのかは各題名で明らかなんだけど、決して全てが芥川のスジをなぞっているわけではなし。個人的には、「地獄変」からの翻案が秀逸。あ、やっぱグロテスク...。