鳥たち
著者 よしもとばなな
「私たちはまだ呼ばれているのかもしれない。あの土地にしみついた死の匂いに」――それぞれの母親を自殺で失った大学生のまことパン職人の嵯峨。まこは日々、喪失感に怯えては嵯峨の...
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商品説明
「私たちはまだ呼ばれているのかもしれない。あの土地にしみついた死の匂いに」――それぞれの母親を自殺で失った大学生のまことパン職人の嵯峨。まこは日々、喪失感に怯えては嵯峨の子を欲しがり、そんなまこを嵯峨は、見守っている。お互いにしか癒せない傷を抱えた二人。少しずつ一歩ずつ、捕らわれていた過去から解き放たれ、未来へと飛び立っていく。大人になる直前の恋と、魂の救済の物語。
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心の奥にしまい込まれていた淋しさ
2019/01/10 14:02
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投稿者:タロウとハナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分の心の奥にしまい込まれていた淋しさに気づかせてくれ、そっとやらかな光を当てて、癒してくれる1冊だと思いました。
俯瞰する鳥か、魂か
2018/04/30 14:43
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投稿者:端ノ上ぬりこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
女子大生のまことパン職人の嵯峨。嵯峨の母はシングルマザーで高松さんにあこがれて同居し、まこの母は夫が死んでからも高松さんに色々相談に乗ってもらっており、やがて嵯峨親子とまこ親子が高松さんと共同生活を始める。その後アリゾナのセドナで暮らしていたが、高松さんの後を追って嵯峨の母が自殺し、まこの母も自殺する。小さな嵯峨を守りながらまこは成長する。まこは、ゼミの末長教授から、話を聞く。癒せない傷というものを引きずりながら、懸命に生きていこうとするまこと嵯峨。唯一おとなの教授が語る言葉は、まこの心を整理しつつ少し大人になっていく。
なかなか重いテーマではあるが、救われた気がした。
過去の重みと今を生きる現実
2017/12/11 12:33
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投稿者:une femme - この投稿者のレビュー一覧を見る
私自身、過去に対する向き合い方に戸惑うことがある。また、過去や過去への思いの伝え方も、難しいと思うことがある。
多分、人は、過去を振り切ることも、そのすべてを捨て去ることもできない。では、どう向き合えばよいのか、現在において、どう考えればいいのか-そのことを、じっくり考える時間をくれるような本、つまり、過去を受け入れること、その作業を肯定させてくれる本のように思われた。
また、死という理不尽なもの(突然、生きていた人が、目の前からいなくなることは、理不尽だと思う)を、どう受け止めて、生きていけばいいのか...。時間をかけて、大切な身近な人の死を受け止めながら生きていく主人公たちを見つめながら、そうして、ゆっくり死を受け入れながら生きていくことを肯定するようなやさしさを感じた。
そこからは、当然だけれど、語らうことのない(言葉にできない)ような、人生への愛が、伝わってきた。
(随分前に読んだことのある、ばなな作品の『ハネムーン』という小説ー親密な幼馴染の男女の物語ーを思い出した。けれど、切なさが詰まって、ほのぼのとしたところのある『ハネムーン』に比べて、全体に、もっと暗くて、また、生き抜く厳しさが、丁寧に織り込まれていると思った。まるで、生きることを煮詰めて、濃厚にしたかのような、そんな小説だった。)
読むタイミングが大事!
2018/12/22 08:45
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投稿者:しんごろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
優しさ溢れる文章で、ちょっと辛い過去から、一歩一歩、前向きになっていくのは、ばななさんらしい物語なんだけど…。まこちゃんも嵯峨も自分を持っていて、強いなとも思う…。だけど、本来なら心にズシーンと響くはずの物語だとは思うんだけど響かず、重く感じましたね。これは体調もあるとは思うけど、読むタイミングを間違えたっぽい。日を改めて、いつか再読してまこちゃんと嵯峨に会いたいですね。
時間がかかりました
2017/12/26 22:20
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投稿者:金柑露 - この投稿者のレビュー一覧を見る
重い!重いよ、ばななさん!
生きることの意味とか、テーマは、相変わらずのばななワールドなんですけど設定からして重い…。なんか主人公は変わってるし。これも毎度ですけど。とにかくなんか重くて進まない。
最後でようやくホッとでき…たかなあ?
命のことだけに、重くて当たり前ですけども。