紙の本
左遷についての多面的見方
2016/04/07 23:17
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投稿者:Freiheit - この投稿者のレビュー一覧を見る
左遷と言う考え方自体が会社組織に依存するところから生じる感覚であり、自分は人より3割は能力が高いと思うことから発生している。会社組織に依存しない、自己の能力を高く思わない。
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二つの気づき
2016/05/28 20:51
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投稿者:sunny day - この投稿者のレビュー一覧を見る
基本的には左遷そのものというより日本の労働慣行について書かれた書だが、2つの気づきがあった。一つは、新卒一括採用で年功序列である以上、どこかでポストが足りなくなり、意に沿わぬ人事が顕在化せざるをえないこと。もう一つは、人間は他人より自己評価が高いと思いがちなため、どうしても「不当な人事」だとの認識を持ってしまうこと。全体的に、平易で読みやすい。
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会社員を励ましてくれる
2018/01/21 07:00
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投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
会社だけでなくて、「もう一人の自分」を持てと、作者。
なるほどなあ、会社の評価だけが、その人の評価じゃないよなあ。
それを踏まえて、会社とつきあうべきだなあ。
もう少し若い時に、教えてほしかったなあ。
今年で定年だなあ。
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組織と個人のすれ違い
2016/05/05 19:24
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投稿者:ぴーすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
定期的な人事異動は終身雇用の日本ならではですが
自分の人事ほど、思うようにならないものはないと思っています。
今春も、定期異動がありましたが、新聞の書評欄を読んで
早速購入しました。
「組織の論理と個人の心理」、本書の副題にもありますが
これこそが人事を難しくするものですし、必要なものでもあります。
必ずしも希望に沿った人事はなく、ともすれば「飛ばされた」と
思ってしまう前に、また、人事担当者もそれぞれの視点で
読むことができる本だと思います。
紙の本
これぞ組織人のバイブル!
2016/03/06 16:21
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投稿者:のりちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
一度でも組織に属した者にとってこれほど示唆に跳んだ作品はありません。
「左遷」を科学的に多角的に合理的に捉えたすばらしい作品です。
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組織で働く以上、不本意な異動を言い渡されることは誰にでもあるし、その際に感じるのは「会社から必要とされていないのか」「ここでは役に立たないのか」との焦燥感である。
なぜ不本意な異動が発生するのか、そのように感じた際、どのように捉えるべきかを簡潔にまとめた良書である。
単なるhowto本ではない、言い渡す側、言い渡される側の視点や対処法が詰まっている。
人事部のみならず、すべての組織人におすすめ。
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左遷を正面から分析した本。結局、多くの左遷はされる方の受け止め方の問題か。セクハラやパワハラと同じコンテクストで捉えられかもしれない。
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理不尽な人事には理由がある。
左遷という言葉は「低い役職・地位に落とすこと」の意味で広く用いられる。当人にとって不本意で、理不尽とも思える人事も、組織の論理からすれば筋が通っている場合は少なくない。人は誰しも自分を高めに評価し、客観視難しいという側面もある。本書では左遷のメカニズムを、長期安定雇用、年次別一括管理、年功的な人事評価といった日本独自の雇用慣行から分析。組織で働く個人がどう対処すべきかも具体的に提言する。(2016年刊)
・はじめに
・第1章 菅原道真、失意の晩年
・第2章 定期異動日は大騒ぎ
・第3章 転職か、じっと我慢か
・第4章 誰が年功序列を決めているのか
・第5章 出世よりも自分なりのキャリア
・第6章 池上さん大活躍の理由
・第7章 「道草休暇」が社員を救う
・あとがき
人事は他人事ということで、楽しく読む。定期異動日は大騒ぎはサラリーマンあるあると言えるし、ある程度の規模の組織であれば、似たような光景であろう。それにしても、出世がモチベーションに繋がるのかといえば疑問な点もある。(なかにはそういう人も居るだろうがそうで無い人も増えていよう)。そうした価値観の変化に組織がどの様に対応していくのか、興味深い課題である。
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左遷のメカニズムを、長期安定雇用、年次別一括管理、年功的な人事評価といった日本独自の雇用慣行から分析。組織で働く個人がどう対処すべきかも具体的に提言。
いろいろな角度から左遷を分析していて、興味深かった。組織の枠組みから外に出て「もう一人の自分」を作ることで、左遷に対する抵抗力も高まるという指摘はたいへん参考になった。
しかし、本書の内容は、かなり著者の過去の著作とかぶるところが多く、その点は物足りなかった。
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日本型雇用の特徴である年次別一括管理、長期雇用がもたらす左遷に切り込んだ一冊。組織の枠組みにハマりすぎる事なくワクワクし続ける為には、もう一人の自身を生み出す姿勢が大事である事に気付く。メモ。
(1)日本の組織では人と人との結びつきが強く公私の区分も曖昧になりがち。職務領域や権限が不文明な事もあって誰がリーダーになるかによって組織の性格が変わってしまう。
(2)アメリカ。契約当事者が対等原則に立った上で当事者の一方がいつでも契約関係の解消を伝える事が出来る前提。日本。労働者は会社に比べると弱い立場にあるという現実的な状況が前提。
(3)組織が出来上がっていなければ人事異動は実施出来ない。なぜなら組織のポストの中に社員を当てはめるのが人事異動だからである。
一定規模以上の会社においては定期異動は経営や組織の在り方を決める手法の一つ。
(4)ややデフォルメして言えば、企業が社員全員に一体感を持たせる働き方をのぞんでいるから、新卒一括採用はなくならない。日本型雇用システムは全人格的な評価さ、好き嫌いの入り込みやすい相対的評価。
(5)サラリーマンの世界は身分は変わらなくても格付とライン志向の世界である。
(6)不安定な心理状態を抱えながら持続的に新たな自己イメージを作り上げようと取り組む事が心構を切り替え新しい生き方を探すことに繋がる。神経症的状態の経験を経て創造的な思想や心理を発見することを、創造の病と呼ぶ(エレンベルガー)
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左遷という言葉はよく聞くが、改まって定義しようとするとそう簡単ではない。
しかし、よく聞く言葉。
では左遷とはなにか、といえばビジネスパーソン個々人の受け止めの中にしかない、ということになるのではないか、というのが本書の一つの整理。
しかし、一方では新卒一括採用を前提としてピラミッドを作れば、年功序列制であれば、中高年層の多くは、いずれそのピラミッドの外側に零れ落ちる。
その意味では、単に「個々人の受け止め」とだけ整理しきれるものではないとも指摘している。
いずれ等しく「零れ落ちる」存在である以上、その前触れとしての「左遷」に「きちんと対峙できれば、人生を充実させ、イキイキした老後にもつながってくるものと信じている」というのが、本書のまとめ。
まぁ、そういわれればそうだろう。
読みやすかったが、そう新しい気づきがあったわけではなかった。
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左遷という言葉の語源の説明から始まる。そもそも左遷という言葉は新聞等には登場しない事から、必ずしも公に認められた言葉では無いらしい。わたしは外資系企業や海外の会社に長くおり、内資系企業の人事制度には今も馴染めませんが、なぜそのような人事制度になっているのか、背景が良く理解できました。外資から内資に移って戸惑っている方にオススメです。
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左遷という、存在しながらも実態が曖昧なものを多面的、包括的に捉えているのが興味深かった。日本の大企業が前提であるが、それは日本経済や日本社会にも当てはまることだと思う。組織で働くことの良さと難しさがしみじみと感じられた。
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国語辞典では「それまでの地位から低い地位におとすこと」とあり、ネガティブな意味でとらえられる「左遷」。半沢直樹のドラマを見ずとも、誰もが知る人事異動の1つだ。しかし、人事異動の発令で「左遷」を明確にしているケースはほとんどない。早い話、異動対象者が左遷と感じれば左遷であり、左遷ではないと感じれば左遷ではないのだ。
組織はダメ部署の変革してくれる助っ人として、その人の能力を買って抜擢したとしても、ダメ部署に異動した本人は左遷と感じるかもしれない。今まで徹夜でひたすら仕事をこなして、高い評価を得ていた者が評価されにくい間接部門に異動しても、落ち着いて仕事ができると喜ぶかもしれない。
左遷を不本意なものではなく、機会として捉えることだと、著者は言う。左遷とは限られた組織からの一方的な評価にすぎない。その組織ではたまたま通用しなかった才能、実力を他で発揮するよう内省するべきだ。
と、左遷に対する心構えは参考になるが、「左遷論」という硬派なタイトルから菅原道真や森鴎外、半沢直樹など様々な左遷を分析したルポを想像していたので、ちょっと失望。
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2016 10 15
組織と社員は相対立して権利を主張しているだけではない。
両者は一体のものであざなえる縄のごとし。
という言葉が印象的。