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電子書籍
超孤独死社会 特殊清掃の現場をたどる(毎日新聞出版)
著者 菅野久美子
特殊清掃、略して“特掃”。遺体発見が遅れたせいで腐敗が進んでダメージを受けた部屋や、殺人事件や死亡事故、あるいは自殺などが発生した凄惨な現場の原状回復を手掛ける業務全般の...
超孤独死社会 特殊清掃の現場をたどる(毎日新聞出版)
超孤独死社会 特殊清掃の現場をたどる(毎日新聞出版)
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超孤独死社会 特殊清掃の現場をたどる
商品説明
特殊清掃、略して“特掃”。遺体発見が遅れたせいで腐敗が進んでダメージを受けた部屋や、殺人事件や死亡事故、あるいは自殺などが発生した凄惨な現場の原状回復を手掛ける業務全般のことをいう。そして、この特殊清掃のほとんどを占めるのは孤独死だ。著者の試算によると、わが国では現在およそ1000万人が孤立状態にある。これは、とてつもなく大きな数字だ。そして、孤独死の8割を占めるごみ屋敷や不摂生などのセルフ・ネグレクト(自己放任)は、“緩やかな自殺”とも言われており、社会から静かにフェードアウトしていっている。誰もが、いつ、どこで、どのように死ぬのかはわからない。けれども、死を迎えるに当たってあらかじめ準備をすることはできる。死別や別居、離婚などで、私たちはいずれ、おひとりさまになる。そんなときに、どんな生き様ならぬ死に様を迎えるのか。本書では、特殊清掃人たちの生き様や苦悩にもクローズアップしながら、私たちにとっての生と死、そして現代日本が抱える孤立の問題に徹底的に向き合う。
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電子書籍
現代を象徴するルポ
2019/10/30 21:09
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:AR - この投稿者のレビュー一覧を見る
眉をしかめ吐き気を覚えそうな事実の数々に打ちのめされそうになっても最後まで一気読みしました。
紙の本
現代日本の戦場である孤独死現場の取材録
2023/02/23 22:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Toshi - この投稿者のレビュー一覧を見る
他人事とは思えなかった。
著者の取材と文章によって、孤独死を遂げた人々や自宅がゴミ屋敷状態になっている人々を中心に、彼らを取り巻く遺族、その後の処理を担う遺品整理業者や特殊清掃業者、民間のボランティア団体の置かれている状況が綴られていくものとなっている。
最も自殺率が高い中高年男性の窮状は往々にして無視されがちなのは知っていたが、やはり孤独死を遂げた人々には現役世代や男性が多く、彼らはその属性故に支援を受けにくい事が描かれていた。
一方、この本で述べられている彼らを支える側にある人達は属性関係なく支援を行っているのが示唆的だった。
また、彼らも辛い過去を抱えた者達であり、同じ様な未来を辿ってもおかしくない人々である事が余計に問題の複雑さを表している。
最終章では行政や特殊清掃業界が取り組んでいる孤独死への対抗策やテクノロジーによる解決策が述べられているが、著者も述べる通り限界があり、あくまでもやらないよりはマシといったものだろう。
この本で述べられている社会的格差や社会的孤立の問題は日本だけでなく、先進諸国でも見られる。
近代以降に個人主義と自由主義という物語を選んだ時から、遅かれ早かれこうなる事は必然だったのだと思う。
それらにメスを入れない限り、テクノロジーやビジネスによる対処は対症療法でしかないのだろう。
息苦しさやお節介、権威主義を毛嫌いするのはわからなくもないが、あらゆる解決策はトレードオフであり、ここまで社会的格差や社会的孤立の問題が深刻になっている以上、コミュニティの再構築と集団主義の再評価は必要不可欠だと感じた。
一方、個人的には僕達世代が生きてる間に社会的孤立への根本的な解決策が図られる事は期待できないと考えているので、僕個人としては、早めにウェアラブルデバイスの携帯やヘルスケアアプリのインストールを行い、ゆくゆくは孤独死保険の加入と遺品整理に早めに着手しておこうと感じた。
紙の本
壮絶な孤独死のルポ
2019/07/13 22:30
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:UMA1001 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ものすごいなあ、出会いたくないなと思うが、自分の身にもいつ降りかかるか、自分がなってしまうかわからないことがよくわかる。
・日本にはおよそ1000万人が孤立状態にある
・年間約3万人と言われる孤独死
・心が病めばキッチンが、心疾患系ならリビングが汚れる
・ゴミ屋敷化のキッカケの一つはゴミの分別化
・会社を辞めたり、子供が巣立ったりすることがキッカケでゴミ屋敷化
電子書籍
孤独死の現場だけでなく、生前の様子までたどる
2019/07/08 09:18
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:akihiro - この投稿者のレビュー一覧を見る
ライターである著者が、特殊清掃の現場に同行して取材した事例をまとめた本です。特殊清掃員だけでなく、現場に立ち会った遺族の会話を綴った事例も書かれています。
ゴミ屋敷の問題は単に片付けられない性格やモノへの執着心だけでなく、セルフネグレクトに起因する場合もあるんだなと思いました。ゴミ屋敷は不衛生や火災による近隣への危険というイメージを持っていましたが、本書を読んで住人の命の危険を示すシグナルでもあるんだなと気づきました。
孤独死の事例を知りたい人には良書だと思います。
紙の本
孤独死
2021/05/08 08:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
孤独死が他人事でないと思い、興味深く読むことができました。社会的な支援とともに、個人での準備の必要性を感じました。
紙の本
生きづらさを抱えた人たちへのメッセージ
2020/11/09 11:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ペンギン - この投稿者のレビュー一覧を見る
はじめにで触れられているように、著者には不登校の経験があり、生きづらさを抱える人への共感が執筆の動機だそうだ。特殊清掃の現場の凄惨な様子を突き付けながら、生きづらさでうじうじしている人のケツを叩いてもう一度社会とかかわるように励まそうとしているように感じた。