紙の本
マトリの使命感が強く伝わりました
2020/01/30 20:13
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
マトリ(麻薬取締官)の皆さんの、世の中の人々を薬物から守る!という使命感が強く伝わる、情熱高い1冊です。思わず感動しました。
著者がこれまで携わった事件を多く取り上げ、詳細に著しています。ドキュメントさながらの文面です。著者、マトリの皆さんの正義感の高さに感心しました。
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知られざる仕事
2020/03/06 21:54
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投稿者:ライディーン - この投稿者のレビュー一覧を見る
警察とは違って、小さな組織。
しかし、その仕事内容はキツく、なかなかスポットが当たらないが、無いといけない仕事。
職業として「マトリになろう」と言うのは少ないと思う。
日本は良いマーケットとあるが、そのとおりかも知れない。
自分の金儲けのためには一般人が犠牲になろうとも関係ない。
危険ドラッグの販売人が「自分たちは絶対に使わない」と言う発言には呆れた。
知らない薬物の歴史、マトリの仕事が少しわかったような気がします。
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リアル感
2020/08/06 20:47
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投稿者:mic - この投稿者のレビュー一覧を見る
マトリという言葉は聞いたことがあっても、具体的な仕事の内容や範囲については事前知識がなかった。
取り締まりに関わる機関(警察、税関、海保、マトリ)の役割分担や、マトリに求められる適性、緻密な捜査など、最前線で指揮を執っていた著者ならではの話に迫力があり、面白く読んだ。
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アナログからデジタルまで、全てを駆使して闘ってます
2020/03/08 19:09
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投稿者:ばぁ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「俺たちは猟犬だ!」
力強いキャッチコピーが目に止まり、思わず買ってしまった。
気概がにじみ出ている。
40年間の元麻薬取締官(マトリ)の体験談。泥臭い捜査から最近のグローバルでサイバーな事例まで書かれている。
色んな手法を駆使してくる犯罪者に対し、目を光らせている姿はカッコイイ。
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興味深い
2020/03/13 20:02
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投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
第6章 ネット密売人の正体 では悲惨な状況が表現されています。
絶対に麻薬はだめです。
今後は芸能人が逮捕された場合、逮捕したのは「マトリ」か「警察」か「税関」それとも
「海保」か、興味をもって見ていきます。
また、逮捕までには大変なご苦労があることにも、思いをはせたいと思います。
止めろや、死ぬぞ!
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激増する薬物犯罪に敢然と対峙するのが厚生労働省の麻薬取締官、通称「マトリ」だ。麻薬、覚醒剤、MDMAなど違法薬物の摘発、密輸組織との熾烈な攻防、「運び屋」にされた女性の裏事情、薬物依存の子供の救済、ネット密売人の正体の猛追、危険ドラッグ店舗の壊滅・・・元麻薬取締部部長が薬物事犯の実態と知られざる専門組織の実像を全解説。薬物犯罪撲滅のために明かされた本邦初の稀少なドキュメント。
「マトリ」の存在は知っていたし学生の頃に薬物の危険性については学んだので全く知識がないわけではなかったけれど、事件の裏側にあるイラン人の存在や国際郵便、ビットコインなどを利用した背景は実際に現場に立っている人間だからこそ書ける内容だなと思います。素人にも分かるよう簡潔に記載してあり入門には良かった。こんな大胆な手段を使うのかと怖くなったけど、これからも犯罪撲滅のために頑張ってほしい。もう少し人員増えるといいね。
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この本は面白かった。
麻薬取締官という馴染みのない職業が、実態件に基づき様々なエピソードとともに、その苦労と裏側を書いている。
普段平和な日常を送っている裏でこんな映画さながらの取締劇があるとは想像していなかった。
麻薬販売の手口や、なぜ一般人に浸透していくのかなどの時代背景や考察もあって、日本の麻薬取締史の一面もある。
危険ドラッグの規制強化について参院厚生労働委員会で議員が取り上げた時に胸が踊った。という著者の発言からも、彼らの職業意識に僕らが守られていると感謝の念が湧きました。
興味がある人にはお薦めです。
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薬物犯罪捜査と医療麻薬等のコントロールに特化した専門家的公務員であり、約300名の精鋭からなるおそらく世界最小の捜査機関である厚生労働省麻薬取締官、通称「マトリ」。本書は、その実質上の本部である関東信越厚生局麻薬取締部部長等を歴任した著者が、知られざるマトリの実像を紹介。日本の薬物犯罪を時系列で振り返りながら、それぞれの時代に麻薬取締官がどのような捜査を行ってきたのかを、著者の実体験からのエピソードを交えつつ解説している。
日本の薬物犯罪がどのように変遷してきたのかや、麻薬取締官はどのような捜査をしているのかなどについて、普段薬物犯罪があったときの新聞報道くらいでしか知らなかったので、とても理解が深まった。ドラマを見ているような臨場感のある描写が多く、読み物としても面白かった。
薬物犯罪は思っている以上に身近な存在であることに驚かされた。一方で、著者をはじめとする麻薬取締官の薬物犯罪捜査のプロとしての矜持を感じた。もぐら叩き的ではあるが、マトリの薬物犯罪撲滅に向けた尽力に敬意を表したい。
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「薬物禍」という言葉が耳目に触れる場面が時々在る。主に、何かの分野で著名な方が違法な薬物を所持、使用というようなことで逮捕されてしまうというような報道の場面であるが…そういう報に触れる都度、誰でも出来るというのでもないことを成して一定の名声も得た人が「何故?!」というように、誰でも出来そうなことさえうまく出来ない場合も多々在るような自身は思ってしまう。そして、違法薬物の所持、使用で逮捕というのは“著名人”であったが故に報じられているのであろうが、それは恐らくは「氷山の一角」であろうとも思う。こういうような問題は「どういうことになっている??」と時々考える。
本書は“マトリ”という通称で一部に知られる「厚労省麻薬取締官」の仕事を40年間近くに亘って務めていたという筆者が、「違法薬物を巡る問題がどういうことになっている?」ということが判るように、「日本の薬物犯罪の変遷」、「薬物犯罪に対峙する取締部署の仕事の経過」というようなことで、或る種の“歴史”として読むことが出来るように纏めたものである。最終盤の辺りは「危険なモノから人々を護る」という仕事に携わる後輩達への応援、そしてそういう仕事に全力で取り組む人達が在ることを少し広く知って欲しいという呼び掛けの意味も籠っていたように感じた。
筆者は1980年代初めに「駆け出しの取締官」として大阪での任務を振り出しに活動を続け、2010年代に東京で「取締部長」を務めて退官しているようだが、1980年代初めから2010年代の約40年間では世の中が色々と変わり、“犯罪”と“犯罪への対峙”の方法等も変わっている。そういう現場の様子も、律義に「今後の現場に差し支えが無いように」と断りながら、現場を視ている人だけが判るようなリアルな感じで語っているのが本書の魅力でもある。電話連絡用に“10円玉”を何枚もポケットに入れて街を走り回ったという1980年代から始まって、ネットを利用する密売への対峙と時代は移ろう。様々な組織が国際的な連携までして非常に大掛かりな違法薬物密輸を手掛けている事例や、追跡し悪いようにドンドン巧妙化する密売の集団、“脱法”という地点から起こった危険ドラッグの密造等、色々な事例が上っている。
「困難な現場で真摯に働き続けた人」だけが発することが出来るような言葉で綴られた一冊で、強く引き込まれるものが在り、大変に興味深く読了に至った。
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【目的】
「マトリ」とはどんな職業なのか
なぜ、薬物逮捕者が減らないのか
どのようにして薬物と接してしまうのか
【内容】
知らぬ間に「運び屋」にされたり動く「薬物コンビニ」が存在し、売る人も普通の人がほとんど
日本で麻薬を取り締まる組織としては、薬物取締りを任務とする「マトリ」、「警察」(警視庁等地方警察の薬物捜査専門部署)、「税関」(各税関の禁制品取締部門)、及び「海上保安庁」(各海上保安本部の密輸事犯取締本部署)の4機関があり、それぞれが専門性を生かした対策を講じている(p.19)
国連等国際機関の調査結果や各国の分析資料から、その取引総額は優に50兆円を超えていると推計できる(p.31)
世界の麻薬ビジネスの売上げは、既に国内の情報通信分野を超えている(p.31)
日本でも欧米諸国と同様に多くの薬物が出回っている。だが、実際に使用される薬物は覚醒剤が圧倒的に多い。日本では、犯罪組織が密輸・密売する薬物も覚醒剤が大半を占める(p.47)
【まとめ】
日本は最大の「覚醒剤市場」で、世界で毎年「243万人」も薬物使用者が急増中
マトリは、精鋭300名の薬物犯罪捜査専門組織で薬剤師、捜査官、行政官の顔をもつ
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40年勤めあげた専門家なればこそ、「木鶏子夜に鳴く」の精神を大事にしてほしかった。誰か諌める人いなかったのかな。文体のせいで安っぽく見える。
映画化したらいいんじゃないかな。
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厚生労働省管轄の麻薬取締官を40年間勤め上げられたとあって内容は今まで知らなかった事実がたくさん。
麻薬との戦いが世間に知られることなく、でも確実に悪を駆逐するという意気込みで今日まで続けられていたことに敬服する。
危険ドラッグ販売店を壊滅に追い込むための途中、法規制が厳しくなり中身が水のリキッドを売るようになった…のくだりで「詐欺まがい」と書かれてたのがジョーク効きすぎてて笑った。
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薬物、ダメ、絶対。
マトリ=麻薬取締官の実録、ノンフィクションです。
事実は小説より奇なり、とは本当に良く言ったものです。7割の方が薬剤師で、イラン人のバイヤーに対して、体当たりして取り押さえとか、想像以上のエピソード満載でした。
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自分は本業が新聞記者で、たまにライター、趣味で小説を書いています。
つまり日々、言葉を扱っている。
そのためか、46歳といういい年したおっさんにも関わらず、言葉を駆使してラップを歌う「ヒップホップ」というジャンルが大好き。
韻を踏む(ライミングと言います)という制約があるにもかかわらず、いいフレーズ(パンチラインと言います)を聴くと、心底感激します。
一方で、ヒップホップ界には、「薬物」というダーティーな側面があります。
先日も、ジャパニーズヒップホップ界を長らく牽引してきたラッパーの「漢a.k.aGAMI」が、大麻取締法違反容疑で逮捕されたばかり。
その前には、テレビのバラエティー番組にも一時期、出演していたラッパーの「D.O」が同容疑で逮捕されています。
そんなわけで、薬物の問題に興味があって(薬物に興味があるわけではありません。断じて)本書を手に取った次第です。
日本の薬物犯罪と捜査の実態を、厚労省麻薬取締官(通称・マトリ)の立場で明らかにしたのが本書。
リアリティーはまさに圧倒的で、迫真性に富んでいます。
それよりも、日本にこれほど薬物が蔓延していたのかと愕然としました。
日本は世界最大の「覚醒剤市場」として知られ、各国の密売組織から狙われているそう。
さらに、インターネットでの密売が横行し、取り締まりが難しくなっている現実があります。
私はこれまで薬物を見たことすらありませんが、隣近所で薬物を使用していても不思議ではない状況なのでしょう。
本書では、マトリがどのようにして薬物事犯を捜査しているのかも、つまびらかにしていて、飽きさせません。
特に、かつて日本で一大勢力を築いたイラン人組織との攻防や、危険ドラッグ店を壊滅させた捜査は実にスリリング。
新書でこんな感動を味わったのは、初めてではないでしょうか。
さて、冒頭に紹介したラッパーの漢ですが、保釈後、今回の件についてYoutubeで謝罪しました。
アーティストとして一から出直すつもりだと。
期待しています。
と同時に、ヒップホップ界から薬物が一掃されることを願ってやみません。
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「マトリ」とは厚生労働省麻薬取締部および取締官を指す略称。
本書はそのマトリに38年間従事した著者の経験と、違法薬物の日本における歴史と現状を記した一冊。
実際の捜査に携わってきた人ならではの、事件描写のリアリティ、違法薬物の使用の悲惨さや、違法薬物に対する強い憤りが本書からひしひしと伝わってきた。
本書によれば、違法薬物はインターネットや携帯電話の普及により、以前より入手しやすくなったことから、使用する人は若年層を中心に年々増える一方とのことだが、ぜひ本書が広く読まれるようになり、違法薬物へ気軽な気持ちで手を出さないよう、歯止めとなる事を強く期待する。