- 販売開始日: 2020/10/09
- 出版社: みすず書房
- ISBN:978-4-622-08943-8
ファシズム――警告の書
著者 マデレーン・オルブライト(著) , 白川貴子(訳) , 高取芳彦(訳)
「ファシストたちに初めて暮らしを方向転換させられたのは、私がよちよち歩きを始めたばかりの、1939年3月15日だった。その日、生まれ故郷のチェコスロバキアにドイツ軍がなだ...
ファシズム――警告の書
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商品説明
「ファシストたちに初めて暮らしを方向転換させられたのは、私がよちよち歩きを始めたばかりの、1939年3月15日だった。その日、生まれ故郷のチェコスロバキアにドイツ軍がなだれ込んできたのだ」(第1章より)。
*
米国初の女性国務長官となったオルブライト(1937-)が鳴らす「ファシズム」復活への警鐘。プラハのユダヤ系家庭に生まれ、ナチズムとスターリニズムの脅威を逃れて一家でアメリカに亡命した過去をもつ彼女ほど、このテーマを語るのにふさわしい人物はいない。幼少期の戦争体験から説き起こし、クリントン政権の国連大使、国務長官として対峙したミロシェビッチ、プーチン、金正日ら各国指導者の印象を交え、トランプ大統領誕生の前後から国内外で高まっている危険な兆候を国別に分析、その特徴と克服のための道筋を論じる。20世紀ファシズムの体験談、東欧研究者としての知見、外交トップとしての経験が盛り込まれ示唆に富む。『ニューヨーク・タイムズ』ベストセラー1位、『エコノミスト』年間ベストブックとなり、ドイツ、イタリア、韓国など各国で翻訳されている世界的話題作。
目次
- ペーパーバック版まえがき
- 第1章 怒りと恐怖を操る教義
- 第2章 地上最大のショー
- 第3章 蛮族を目指す
- 第4章 同情無用
- 第5章 カエサル勢の勝利
- 第6章 崩壊
- 第7章 民主政治の独裁
- 第8章 遺体がたくさん
- 第9章 難しい芸当
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彼女もファシストの被害者だったのだ
2021/02/07 22:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
オルブライト氏はもちろん米国発の女性国務長官である、そこまでは存じ上げてたのだが、彼女がプラハのユダヤ系家族の生まれで(祖母4人のうちの3人までがナチに殺害されている)米国に移民していたことは知らなかった。ヒトラーによって、そしてスターリンによって苦しめられた彼女がファシズムについてどう考えるかは明白だ。トルコのエルドリアン、ベネズエラのチャベス、北朝鮮の金3代、セルビアのミロシェビッチ、ロシアのプーチン、東欧の右翼指導者、ベネズエラのチェベス(ここに彼を同列に掲げることには私は疑義がある、彼の政策にそれほど間違いはなかったと思うのだが、米国国務長官としては同列に加えるべき人なのであろうが)、そしてトランプ、ヒトラー、スターリンが地獄に落ちてもその次のファシストは次から次に登場すると彼女は警告する