- 販売開始日: 2022/09/29
- 出版社: 新潮社
- ISBN:978-4-10-334194-9
しろがねの葉
著者 千早茜
戦国末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き出す。しかし徳川の支配強化に...
しろがねの葉
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素晴らしかった
2023/04/17 21:01
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:風霞 - この投稿者のレビュー一覧を見る
千早茜さんの魅力がぎっしり詰まった作品でした。
「あとかた」や「男ともだち」で描かれた、繊細で強かで魅力的な男女が、この作品でも鮮やかに描かれていました。歴史小説故の厚みと、千早さんの豊かな人物描写が合わさって、味わい深い時間を過ごしました。直木賞受賞と知って、勝手ながら本当に嬉しかったです。千早さんの作品は、生きづらさを感じた時、そっと逃げ道をくれて支えてくれました。人に合わせて揺らぎそうになっても、貫く力をくれます。この作品もそうでした。そして、この作品は更にその先の世界を見せてくれました。乗り越えた後の世界、ウメのように生き抜いて味わいます。力をありがとうございました。
石見銀山を生きる
2023/02/19 08:09
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
人が生きると言うことを考えさせられる。
ウメ、喜兵衛、岩爺、隼人、登場する人たちが皆んな魅力的。
銀山で生きるということは、男は早く死に、女は子を産んで次の男を選ぶ。この山で生まれて、生き続けることは、そういう事なのだ。
読み応えがあり、最初から最後まで一気に読める。
直木賞 やっぱり凄い
銀堀の家族たち
2023/02/02 08:46
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
女はか弱く、ひとりでは生きていけないと思われ、男は力強く世の中を生き抜いていくと思われている。しかし、男は女がいないと生きていく甲斐がなく、互いに寄り添うことが出来れば幸せだ。主人公はウメと名付けられ、親にはぐれた状態で石見銀山の銀堀の集落に拾われるが、その生涯は、銀堀の生き様を見つめながら、その男たちの鉱山仕事のによる短命を無為と思いながら、心のどこかでその中に光り輝くものがあるように思い、生きていく。淡々とした流れを持つ物語なのに、足掻くように生きる熱き思いが感じられた。
堂々たる力作です。
2023/01/24 20:56
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:クッキーパパ - この投稿者のレビュー一覧を見る
書店に平置きされた直木賞候補作の中から、表紙の美しさにも魅かれて、本書に手が伸びました。初めて読む著者の作品ですが、すぐに受賞作品が発表され、嬉しい気持ちになりました。石見銀山の過酷な労働環境下、主人公の成長と、天才山師との微妙な関係などが、きっちりした文章と、美しい自然描写とともに描かれていきます。時代背景はあまり多く描かれないことで、ストーリーに集中できたと思います。主人公の強さ、生命力を感じつつ、後半の展開も良くて、殊に最後の二章は感動的でした。著者はインタビューで現場を歩き回ったと言っていましたが、この世界遺産も一度訪れて「間歩」を実際に見てみたいと感じています。素晴らしい力作です。
石見銀山
2024/07/10 11:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
銀石が採れるっていうのは、良くもあり悪くもあり。
過酷な作業で健康を害する者もいれば、人が集まり町ができ、
欲を果たす場所もでき。
力作でした。
力強く慈悲深い圧倒的な生
2023/06/09 23:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み終わって、深く息を吐いた。
ウメの力強く慈悲深い圧倒的な生に、
目が離さず息を詰めて読み終わった。
彼女に深く関わる男たちは
それぞれタイプは違うがみな魅力的で、
それだけウメの中に光る何かがあったということだ。
お互いがお互いの生きる理であったということだ。
女の一生
2023/03/02 23:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦国末期の石見銀山が舞台。夜目が効くことからシロガネの知識を叩き込まれたウメは坑内で働き始めるが、やがて叶わなくなる。このため何人かと愛し合い、しかし銀山に潜る男たちは肺を患って他界。ウメは、子をなすも一人で生きていくことになる。重厚な文章で綴られた女の一生といったところだが、文章がややゴツゴツして読みづらかった。
石見銀山
2023/03/17 22:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
つい、数年前の、島根ツアーで、石見銀山行きました。ガイドさんが「男は短命でした。30歳まで生きたら、男は長生きと言われ、お祝いをしました」という説明の意味が、これを読んでわかりました。喜兵衛と、ウメと、そして3人の夫……。