「ビターシュガー」シリーズ、待望の新作!
2022/10/19 09:54
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投稿者:higassi - この投稿者のレビュー一覧を見る
待望の「ビターシュガー」シリーズ最新作。個人的にはNHKのドラマ(配役が秀逸!)が大島真寿美さんの本を読むきっかけになりました。本作では奈津の娘の美月が主人公となりコロナ禍の中で悩みながら前進する姿が描かれていますが、市子やまりが素敵に歳を重ねているのが嬉しいですね。前2作の紹介コメント「人の人生がずっと続くように、本作品の登場人物達は、笑い、泣き、悩み、傷つき、それぞれの暮らしを楽しみら歳を重ねてきました。」にも沁み沁み。
コロナ禍の中でもなんとなくのほほんとしている物語
2023/01/18 18:31
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投稿者:とりまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルにひかれて読んだ本ですが、前作があったんですね。
読んだかどうか覚えていませんでしたが、それはそれとしてこの話は読めました。
大手の化粧品会社で働いていた美月はなんとなく会社を辞めてしまった。
とりあえず母の友人の市子の住まいに同居させてもらうことになり…。
なんというか、主人公の美月がのほほんとしてる(ように思える)からか、
コロナ禍で求人も少なくて困ったなとは思ってるものの、全体的に切迫詰まったような感じはありません。そういう意味では読んでて気楽なお話しでした。
美月は流れ流れて(流されるままに?)このお話しの最後にはぶどうジュースを作るために山梨に住むことになります。
辻房恵氏の描写が、あーこういう人、いかにもビジネスで成功しそう!と思わせるものでした。
人物関係がよく分からなかったので(セブン?の本名とか)、前作も読んでみようと思います。
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間関係がはしょられてるなと思ったら、
前作があったのか。
なんか、いい加減に適当にに流されてる感じがしたけど、
それで生きていけるなら、いいんでしょう。
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
コロナ禍とほぼ同時に無職になったアラサー女子。新しく踏み出せない、思うように進めないのも全部コロナ禍のせいにしてるけど、チャンスは思わぬところからやってくる。
いろいろと制約のある世界でも、やりたいことは必ず見つかるって希望の話。
『虹色天気雨』『ビターシュガー』の続編でした。前作未読ですが、まあまあ分かりました。
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
実は、こちらを先に読了したので、分かりにくかったです。この前のお話があったのですね、知らなくて。読んでて思ったのは、こんなコトするかな?でしたね。美月はなんとなく会社を辞めてとりあえず母の友人の市子の住まいに同居…ナンテねえ。リアリティ無くて。
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久しぶりの現代小説、コロナ禍だからこそ読んでほしい元気もりもり小説題名の『たとえば葡萄』の葡萄を思い浮かべて紫色で読んでしまいました。明日への活力がわいてくる今の元気小説です。
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主人公に風が吹くまでが長くて読みづらい。特に会話の部分。ぶどうが縁を繋いでいくのは面白いけれど私には合わなかった。
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現在もコロナ真っ只中な為かこんなに簡単で大丈夫なのだろうかと思う部分があったのは否めない。
けれども閉じた世界でもこれだけおおらかに構えている美月たちをみていると励まされる気がした。
たとえ行き当たりばったりでも出会いに積極的にそしてこれだという瞬間を見逃さない鋭い感覚を失わないよう今の弛みきったコロナ禍を生き抜いていきたい。
美月を優しく見守る大人たちのこれまでを知りたかったなと思っていたら「虹色天気雨」として既に刊行されていた。
しかも読んでいたのに全然結び付かなかったのが悔しい。
また読み返してみよう。
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いやあ、もうなんていうかな、懐かしさと驚きで胸がいっぱいですわ。
「久しぶり!どうしてた?」とお互いに肩をたたき合う感じ。再会!再会ですよ、再会!
あの、父親の失踪やら親の離婚やらなんやらかんやらに振り回されていた美月が、なんということでしょう、アラサーですってよ!
そうかぁ、市子さんや三宅ちゃんたちのわちゃわちゃした世界の中に混じりたい!!と思ったあの日から12年も経つんだなぁ、としみじみ。『虹色天気雨』からだと15年。そりゃ美月ちゃんも大人になりますわ。
今回の『たとえば、葡萄』も、独特の会話文たちの心地よさは健在で、嬉しくなってしまいました。あぁ、このテンポ、この雰囲気、この距離感。これですよこれ。これが癖になる大島節ですよ。あぁ、楽しい。
会わなかった12年間という時間。中学生だった美月の変化は当然大きすぎてびっくりの連続だけど、市子たち3人の人生もそれぞれに変化があり、え?そんなことが?あぁ、そうだったのか、と久しぶりの友達の近況報告を聞いている気分。
親しい人がいなくなったり、新しく出会う人がいたり。そんななかでずっと変わらずそこにいてくれる人もいて。
パズルの答え合わせみたいな感じもする。
しかしあれだ。美月よ、君もしっかり市子たちのDNAを受け継いでいるね。まぁ、血がつながってるのは奈津だけなんだけど。それでも突然仕事を辞めちゃったり、母親の友達のところに転がり込んだり、明日を見失ってもがいたり、人の縁をたぐって新しい道を見つけたり、ちゃんと「彼女たちの娘」って感じで安心安心。あれ?安心していいのか?
でも、わかるって思ってしまう。自分を見失うことってあるんだよね、人生の中で、一度や二度。
自分にできること、とか、自分がやりたいこととか、自分が選ぶべき道とか、そういうあれこれがこんがらがって身動きできなくなっちゃうこと。
そういうときに、逃げ込める場所があるって幸せだよね。親元以外にそういうシェルター的な場所があるのはある意味奇跡なのかも。美月に市子がいてよかった、と心底思う。
『モモコとうさぎ』の中でモモコが探し続けていた自分がやるべき「仕事」を、美月も探している。
そこで出てくるセブンよ!いいよね、セブン。元不登校児。このあたりの縁のつながり方も秀逸。
人は結局一人で生きているわけじゃないって、当たり前のことを当たり前のまますっと描いている。
還暦目の前のいい歳をしたオトナが自分たちもわちゃわちゃしてるくせに、それを棚に上げつつ、それでも説教臭くなく大切なことをさらりと語る。それぞれの言葉がすとんすとんと腑に落ちる。でもそんな言葉があってもなくっても美月も自分で大切なことを見つけていく。
何かを作り出すこと。その大切さ。それを仕事にする楽しさ。大変なこともあるし失敗もするだろうし、でもそれでも「えいやっ!」って飛び込むきっかけに乗っちゃえるのって、ひとつの才能なのか。
はぁあ、また思ってしまったよ。私も文字になってここに混じりたいっ!って。市子たちと一緒にわちゃわちゃしたいっ!!
そして読み終わって���れているアレコレと、ちょっと気になったアレコレを確認するため『ビターシュガー』を読み直す。
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なんか登場人物の説明がやたら多いなぁと思いながら読んでいた、しばらくして裏表紙の方を見たら前編となる本が二冊も。遅まきながら一作目から読んでいこうと思っています。
自分の親の友達との距離の近さにびっくり、前編の二作を読んでいれば納得できるのかも。
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主人公・美月は28歳、独身。仕事に虚しさを覚え会社を辞職して母の友人宅に居候…。コロナの蔓延、将来の見通しもなしですが、物語を読み進めても、あまり深刻さ・暗さを感じません。
おそらく、良くも悪くも、美月が幼少期から年上世代の中で育ち、漫才の掛け合いのようなやり取りができる性格であること。また、「 」の会話文だけでなく、軽口の話し言葉表現が多用され、テンポのよい読みやすさを生み出している為だと思います。
人との繋がりが新たな仕事への関心に結びついていきます。そして、葡萄の収穫で感じた一粒の美しさ・美味しさ、楽しく心地よい開放感で心が満たされた光景が、自分やぶどうの成長につながる新たな出発点となるいう象徴的な描写が良かったです。
「無職。まだこれから何にでもなれるってこと。ぐらぐらの時期にやってたことが、あとあと意味をもつ。」という言葉は、読み手にとって良いエールでした。苦しみながらもがくことも大事なんですね。
本作には、前編となる2作『虹色天気雨』『ビターシュガー』(私は未読)があり、本作の主人公・美月の母の恋愛&友情の物語となっているのだそうです。
予備知識なしで読み始めましたが、登場人物の関係性など、理解に支障はありませんでした。
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退職して、職を探そうとしたら、コロナ禍に。
自分は何をしたいのか、自分を見て目直し、一歩を踏み出そうとするアラサー女子の物語。
自分が凹んでいるときに読んだので、また読み直したい。美月はたくましいなと思った。
そして『虹色天気雨』『ビターシュガー』の続編にあたるとのこと!
続編と聞いて、虹色天気雨から読み直したくなりました。
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都会大好き、田舎暮らし経験者の私ですら、こんな田舎暮らしなら素敵だなあって憧れてしまう描写。
広く明るい空、澄んだ空気、どこまでも続く葡萄畑…
想像しただけでうっとりする。
ぶどうジュースが無性に飲みたくなる。
コロナ渦の影響や生活を織り交ぜながら、根底は「仕事とは」という普遍的なテーマ。
大企業の歯車となって働くことに虚しさを感じるのはきっとよくあることではあるけれど、今のご時世それだけで退職なんて言ってられないよねとは思う。
身を寄せる先があるっていうのは心強いものだな。
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読みやすくておもしろかった!
母親の友人とこんなにも親しくなれるものなのか、美月はだいぶ恵まれてると思う。
ぶどうジュース成功させてほしい。
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今の僕に必要な小説でした。
仕事を辞めようと迷っていること、
コロナ禍で人生が変わった実感があって、
でもそれを言語化はできていなかったし、
できなかった自分がいるなと感じていた中で、
仕事を辞め、コロナに翻弄される美月は境遇の違いはあれど、重なる部分も多くて一気に読み進めた。
人生での失敗も、あのときこうしてればってことも全部いい具合に混じっておばさんになればあの時のアレがいまここに生きてんだなーってのがわかるみたいな話をまりちゃんだか三宅ちゃんがしてたと思うんだけども、美月もそんな感じで落ち着く。
自分とは違うのは美月は6年は同じ会社に勤めて、ちゃんとした能力を身につけていたこと。俺はどうなんだろうか。
三宅ちゃんが風邪をひいて精神的に参っちゃったところが1番コロナ禍の怖さ、異常さを語るとこで重要だと思ったし、自分と重なった。
自分もコロナ禍が始まって間もない4月に2週間ほど体調を崩し、そこから実家に帰って引き篭ったり、いろいろおかしくなっていった気がする。
そんなコロナ禍のあれこれを思い出して、やっぱり異常だったな、って思う反面、だから今の世界、自分があるんだなって思ったり。世界ってそう言うふうに動いてんだなって。
だから自分がここでもう少し踏ん張っても、仮に辞めたとしても世界は動くし、自分もどうにでもなる。あとは自分が何がしたいか、動き出すまで待つ。たとえば美月の葡萄みたいに。
なんかそんなことを考えるきっかけになったし、自分の中でちょっとスッキリしたので読んで良かったです。あと装丁も好きです。山梨の葡萄畑に行きたくなりました。この勢いで行ったら仕事を辞めて山梨に住むとか言い出しそうなので、落ち着いてから行きます。